下の記事を書いてから、「やばッ!父に電話しなくっちゃ!」と
思い、急いで電話をしました。
こちららへ帰って来ているのに、連絡もしないのでは、あんまりかと思ったのです。
しかし、週三日透析をしている父は、部屋にいないことも多く、
また、ベッドに寝てばかりいて、リハビリもしていないという状態では、
電話をしても、なかなかでないのも事実です。
目も耳も遠い父では、ガラケーの通話ボタンを押すのも、おぼつかなく、
結局、お茶の時間の三時を見計らって、電話を掛けました。
それなら、看護師さんが側にいるのではないかと思って。
結果は、その通りで、看護師さんが最初に出て、父に代わってくれました。
父は、前よりも元気そうな声で、いろいろと二人で話をしました。
大相撲の故郷出身の力士の話、息子の話題、今私が住んでいる地域の話・・・
などなど。
少し、記憶があいまいなところがあるので、何度も同じ話をして、
私が今、田舎へ帰って来ていることをアピールしました。
そして、「おいしくない」という食事を頑張って食べて、
リハビリをして、早くお家へ帰ってきてね。
でないと、会えないよーと何度も言いました。
この事が、頭にインプットされて、またリハビリを頑張ってくれるのではないかと、少々の期待も込めて。。。
切ろうとすると、「そう言えば」などと話が続き、結局45分も話をしました。
途中で、息子の声も聴かせました。
最後に、父が、「あれ、あれ・・・あの子に会ってね?」と言うので、
「誰?」と聞くと、名前が思い出せないらしく、「パモン姉ちゃん」というので、「それは私の名前よ。弟のこと?」と言うと、「違う」と言います。
では、「妹の事?」というと、それも「違う」と言います。
最後に「嫁に会ってね」と言いました。
何と、父は、弟ではなく、禄すっぽ病院へも来ない、「嫁に会ったか?」と聞いて来たのです。
私は、「いやあ、会ってないよ」と言うと、
「ああ、あれは仕事をしているから忙しいからね」と言いました。
本当はお嫁さんは、去年、父が入院すると、仕事を辞めて、
すぐに本土の娘のところへ長期遊びに行っていました。
だから、現在無職のはずです。
そして、「早く上の家も人に貸して、収入が入るようにせんばね」と言うのです。
「上の家」とは、去年、弟が私に「いつでも帰って来ていいよ」と言うので、
「じゃあ行くよ」と言うと、次の電話では、猛反対、猛攻撃をしてきた例の家の事です。
最後には、人に貸すというので、じゃあ「私に貸してよ」と言うと、家賃を4万円と吹っ掛けてきましたが、私が「払うよ」と言うと、「払うってよ」と後ろにいる誰かに(おそらく嫁に)驚いたように言っていました。
そうして、急に今度は、「もう人に貸したから、あんたには貸せん!」と言い出して、電話を切られたのでした。
私は、そのことを思い出し、「ああ、やっぱり人に貸したというのは、嘘だったんだな」と思いました。
(鼻っから本当だとは思っていなかったのですが・・・)
なので、私が、「会っていないよ。会う筈ないじゃない。去年、私が家を借りたいと言ったのに、貸させんかったじゃない?」
と言うと、「あんたには家があるがね。あれなんかには家賃収入を入れさせんば」と言うので、
「いや、私だって、お金を払うと言ったのに、貸さんかったじゃない?」とさらに言うと、
「ああ、あんたは嫁に嫌われているんじゃや?」と笑いながら言いました。
この笑いは好意的なものではなく、なんだか馬鹿にしたような笑いでした。
正直、傷つきました。
この期に及んでも、父はまだ「嫁」が大事で、「娘」の私の事などどうでもいいのです。
私が離婚でどんなに経済的に困っていても、何もしてくれなかった父です。
それどころか、弟夫婦の味方をして、「嫁さんがあんたが帰ってくると、弟と離婚すると言っているから、あんたは帰って来るな!」と言い放った父です。
また、あの時の嫌な気持ちが思い出されてしまいました。
なので私もつい、「そうよ、私は嫌われているのよ。弟夫婦に。ね、しょがないよね」と言ってやりました。
なんだか、話すことももう馬鹿馬鹿しくなりました。
正直、父を励まして、リハビリをさせ、家へ戻しても、逆に
私は会いに行けなくなります。
私は弟夫婦の住む実家には足を向けないつもりでいるので。
それでも、父に元気になってもらいたい一心で、電話もかけ、
励ましているのに、この扱いかぁ・・・と思ってしまいました。
確かに、二年前に父がICUに入った時、看病したのは私ですが、
嫁が急に帰って来て、追い出されて、そのあと嫁が面倒をみたので、
父の記憶の中では、一番大変な時に看病をした私のことが抜け落ちて、
それは嫁がやったことにすり替わっていました。
それを知った時も、愕然としたものでしたが・・・。
一昨日の朝に見た夢の内容も、ずいぶん暗いものだったので、
母がせっかく父を連れて、私のところへやって来たのに、
やっぱり父は「私ではなく、弟夫婦と暮らす」と言ったのではないでしょうか?
夢が暗かったので、そうとしか思えません。
それで母も悲しそうな顔をしていたのかもしれません。
そんな気がしました。
それで目が覚めた時、なんだか変な気持ちになったのでしょう。
けれど、父の夢は何度も見ますが、そのたびに、
私ではなく、弟の言う事を聞き、弟が施設に入れるというと、
施設に行くというのです。
それを説得するも、なかなか言葉が伝わらないという感じです。
何度も同じ結果を見るという事は、もう私がいくら頑張っても、
父は私の世話になることはないということなのでしょう。
そういう気がしました。
なら・・・
と、私も覚悟を決めました。
父がそう願うのなら、そうさせてあげようと。
弟夫婦がいいのなら、それでいいと。
そもそも私がここへ帰ってきたのは、父の面倒を看るためではありません。
自分の人生を立て直すためにやってきたのです。
自分をホイールアップするために、帰ってきたのです。
そこに、弟夫婦との諍いや父の面倒を横やりを入れて、
奪うつもりなど毛頭ないのです。
父がやはり弟がいい、弟がかわいい、そのために、
娘を犠牲にしてもいいというのなら、
もうそうでしかないでしょう。
悔しいけれど、完敗かな・・・?と思いました。
父には、今まで通り、電話をして、励ますつもりです。
そして無事に家へ戻れればいいですが、
弟夫婦が施設へ入れるというのなら、もう私としても、
承知せざる負えないな・・・と思います。
おそらく私が面倒を看ると言っても、父は了承しない気がします。
それほどまでに、父は息子が大切で、その大切な息子に自分の全財産を引き継がせたいのですから。
そして、私には、冷たく見えるあのお嫁さんのことだって、父にとっては、優しくていい嫁なんだろうな…と思いました。
だったら、もう好きにさせ、手を放すことが一番大切なことなのではないかと思いました。
だからもう、私がそれほど関わりを持たなくてもいいのではないかと
思っています。
まあ、これはもう父の人生です。
私がいくら頑張ったって、どうしようもありません。
父の自由意志に任せます。
私はもう、父の人生を奪うつもりはありません。
私が何か出来ることがあるならばやりますが、
何もないなら、手を出しません。
それでいいのだと思いました。
其れよりも何よりも私は私のこれからの人生を、
なんとか立て直さなければ・・・。
人のことより、自分のことだよ、
と今、思っています。
というか、頭を切り替えていかねば…と思っております。
☆それでは今日もよい一日を。