20INCHERS

RIDING LIFE

あまのじゃく

2024-03-20 22:19:31 | Weblog














改めて思いました。
トリックとは何故こんなにあまのじゃくなものなのでしょう、あたかも僕ら人間のように生きているようにすら思えます。




先日、とある有志とのセッションで、こんなにも短時間で見せたいものが次々とできるとは・・
久しぶりに僕自身まだできるトリックはたくさんあるんだ、ということを思い出させてもらいました。




こだわりを持った練習をすることや、極端に偏った物へ固執するのは自分の勝手なのですが、それができない→だから毎日そればかりやる→それでも一向にできない→できるものが何一つない、そんな心境に陥ってしまう負のサイクルがあります。




メインに練習しているもののクオリティーが100とした場合、それに対しレベルを70~80程度におさえ「メークできる」「披露できる」ものがかえってモチベーションを上げてくれることがあるのは時々気づいていましたが、例により最近すっかりそれを忘れて意固地になり過ぎていました。




去年の秋に大会で披露できたハイリスクノーリターントリックがあり、それが今年明けたタイミングで一度完全にできなくなりました。
メーク率こそ良くないものの、そんなに何時間もかけることなくそれなりにメークできたものです。




できないことが許せなくて、意地で2時間以上かけてメークした?(ただ単に戻っただけ?)頃には身体も精神も壊れ果てて、こうなることが嫌でまたさらにその練習をしなくなる、といった悪循環から抜け出せずにいたところ、なんと彼とのセッション中にいとも簡単にメーク、当然毎日練習なんてしていなかったものにも関わらず、です。




僕はもの凄く嬉しくこの上ないどや顔をキメ込んだかも知れませんが 笑、やはりノーリターンぶりは健在らしく、いただいた賛辞も、




すごいです!
・・でも、やっぱりよくわかりません!





それでいいんです。
僕はその瞬間天にでも舞い上がりそうな気持ちでした。




同時に何人かで練習をすることはありますが、セッション(交代交代見せ合い合戦)は久しぶりで、その大切さや愉しさを改めて噛みしめました。
また、その時にヒントをもらった動きを、今日の第2ラウンドで初メーク、続けてもう2回メーク!




手の内を明かしたくないので詳細説明は控えますが、日々メインに練習しているもののうち、約10年ほど前から練習しているものがあります。
そのトリックの入りは結構つかめてきているため、後半をばらしてポイント練習をした部分の初めてのメークだったのです。




これで後々一連の流れとして繋がれば、苦節10年いよいよ完成の暁を迎えるかも知れません。
今年中目標に取り組んでまいります。




まあ、明日乗ってみれば、トリックはまたそっぽを向いて知らん顔かも知れません。
そんな切なさ、儚さが、途轍もない魅力なのでしょう。





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ぷぉちょむきんぜっと

2024-03-16 19:13:05 | Weblog




引き続き熊本回想記です。
そこら中で会う人会う人が、再会に次ぐ再会の踏襲なのですが・・またもや久方ぶりにお会いしたのは、少年時代からずっと羨望の眼差しで見ていた山さん。
初めてお会いできたのは、僕が20歳の時初めてエントリーした海外戦であるサンディエゴのBS会場でした。













その時よく見ていたDIG-IT ZINEでの姿格好そのまんま、フルブラックのMoralesにOGバー、当時の「時の人」Edgar Plasenciaを彷彿とさせる出で立ちだったのをよく憶えています。
ロングルーティーンを繋ぎ倒したシメのダブルディケード、その時の模様は、VHS「SICK」に小田君とのパートで収録されています。




また、例により遠き在りし日のファンライドコンテストネタですが、たまたまその日他のイベントとかぶり多くのライダー達はそちらに行っていたため、心なしか例年よりエントリー数が少ないことがあったんです。
鬼の居ぬ間に・・とでも言いましょうか、幸運にも僕がその時優勝したことがありました。




お褒めの言葉をいただくも、僕はへりくだりいつもの強豪達が不在だったから・・と答えたところ、山さんからは「面子がどうこうよりも、大会で優勝することはすごいことだ」と、恐れ多くもありがたいメッセージをいただいたこと、今でもはっきり覚えています。




あれから25年、そんな遠い記憶もどこか虚しく、
この日熊本での誇らしきリザルトを、弱い自分へ烙印を押す意味で貼り付けておきます。




















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火の国ローカル

2024-03-14 00:02:03 | Weblog











前回に引き続き、熊本珍道中第二弾へ参りましょう。




かれこれ長いこと何度も訪れている九州ですが、何故でしょう?不思議と僕の肌に合うというか、すごく居心地が良いんです。
けれども、熊本県を旅するのは実に今回が初めてでした。




僕が知らなかっただけで、福岡や佐賀で会うライダー達の中には、実は熊本出身の方もちらほらおり、熊本にも古くからBMXのシーンは在った、ということを恥ずかしながら後になって知りました。
大会の会場に入るなり、真っ先に顔を合わせたのはなんと一美君、いきなり25年?くらい?ぶりの再会とは・・




一美君も熊本ローカル、お膝元とくればここにいるのも不思議はありません。
初代ARESチームライダー、最後に会ったのは久留米の2スケートで行われたファンライドコンテストだったような記憶が・・




黄色に青の袖?だったか?の88のチームジャージを誇らしげに纏い、ロコモーティブの印象が強く残っていました。
その数年後に、就職で埼玉に行くかも?的なある日の電話での会話を最後に、めっきり音沙汰なくなったまま今日に至っていたのです。




行政書士という格式高い肩書きを持つ傍ら、BMXはつい最近になって復帰したとのことですが、ライダー魂を忘れることはなかったのでしょう、長いブランクを感じさせない、しっかりとした礎を感じさせるライディングでした。
ラードヤードの戻りで右足をトップチューブに乗せる、マシンのセッティングにしてもチドリをクロスさせて装着する、これが「ベテラン」の称号たる由縁です。




いつかまた一緒に乗りましょう。




熊本で再会しましたシリーズ、次回も続く?予定?です。







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哀れみの唄

2024-03-12 22:42:10 | Weblog











3/9,10(土・日)
CHIMERA A-SIDE 熊本城




結論から言うなれば、まだまだ険しい道のりは長く続くでしょう。
先に行われた江ノ島FISEにて思いの外予想を上回る手応えだったのを皮切りに、気持ちも仕上がりもペースアップしてきたため、この勢いに乗っかってもっと上がって行こう!そんな昇り調子の(と、思っていた)矢先、まんまと見事に振り出しに戻されてしまいました。




筆舌に尽くしがたい空虚感、トリックとしての出来高としては1%未満でした。
乗った先に何もないのは構わないんです。気持ちが少しでも上がれば、それがこの上ない収穫であり、財産でもあるんです。




まあ、僕にはこの立ち位置がお似合いなのでしょう。
哀れな奴だと笑い飛ばしてもらえればと思います。




ただそれは、裏を返せば「だからまた挑戦に行く」目標がはっきり見えた瞬間でもあります。
これからもずっと大会に出ていられる、そうプラスに考えました。




どん底なら、迷わず上がって行くことだけを考えていられます。
そして、一度上がってみれば、その瞬間は気持ちも上がり優越感に浸れることも身をもってよく理解しています。




一方で、人は、守るものを作ることにより、弱さが生まれることを僕はよく知っています。
ミスを恐れ、中途半端な立ち位置を維持するために難しいトリックに挑戦しない、何年間も大会で出すトリックが変わらない、何となく予選を通れるくらいのポジションで自分を安心させている、過去の僕の姿はまさしくそれでした。




守り通すのにも限界は必ず来ます。
そんな微妙な居場所に何があるのでしょう?




無理やり意地で守り通した先に、そんなに上向きの未来はありません。
大会に出ることや、結果を出すことがたどり着くゴールではなく、あくまでも「上手くなるために」大会を利用させてもらえれば。    




今はそんな気持ちで臨んでいます。




旅に出る愉しさは、大会はもちろんですが、実際現場に足を運ぶことでしか得られない、掛け替えないひと時があります。
ご当地の美味しい食、旧友との再会、今回も然り流星のように過ぎ去るあっという間の記憶、しっかりと胸に刻み込みました。




足早に立ち去る僕の背後に、みるみるうちに離れていく熊本。
飛行機の窓から眺めた遥か遠くに沈む夕陽は、それはそれは切なく瞳に映るものでした。




次回は再会した懐かしい顔ぶれとのエピソードをご紹介したいと思います。
誠二君写真ありがとうございました。


















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