20INCHERS

RIDING LIFE

異邦人

2023-10-19 21:41:54 | Weblog
















同期のとあるライダーが、おそらく国際ロマンス詐欺の掛け子と思しき人物とのやり取りを、下世話な笑いを交えてネタにしていたのを見ていました。
明日は我が身?・・なんと僕のところにも「その」猛烈なラブコールが来たのです。




お盆開け辺りにファーストコンタクトとして、まずは友達リクエストが来ましたが、得体の知れないアカウントは基本スルーしているため無視していたところ、今度は直にメッセンジャーのDMにて送り付けて来たのです。




これか・・同期の彼がネタにしていたのは。
面白い、正体を鞣してやるためひとつ付き合ってやりましょうか、国際ロマンス詐欺ごっこに。




脈絡のない不自然な持ち上げやこちらへの質問攻めに併せ、LINEへと誘導されました。
自称台湾人女性を名乗るその相手のプロフィールは実に精巧に作られており、台湾人と日本人とのハーフ、大阪で生まれ幼少の頃に台湾へ移住したとの設定、あたかも実在する人物のものと聞いてもなんら不思議はないものでした。




僕からは紳士かつ真摯に、ある意味機械的に、何故僕に突如メッセージを送ったのかと問いかけたところ、




貴方は自転車が趣味ですか?
自転車に乗る貴方の姿に興味がわきました。





との返答をいただきました。
翻訳しながらメッセージを送信しているのでしょう、拙い日本語にストレートな表現。
それはまあ想定内でしたが、やがて、




真一郎さんおはようございます。
いつかお会いしたいです。台湾へ遊びに来てください。





僕も負けじと、




そうですね。
それでは○○さんも航空公園へ来てください。





向こうからの返信はなくなりました。
しかしまた明くる日には、




○○ちゃんは今日は名勝地へ観光に行ってきました。
こんな素敵な夕食をいただきました。





「私」「自分」等の自らの一人称を、ちゃん付けで話すのも国際ロマンス詐欺あるあるでしょうか。




ブランド店を闊歩している動画、観光地での自撮り、嗜む食事などの画像などを次々と送りつけてきます。
また、いつか日本に遊びに行きたいとの旨も伝えて来るため、僕からも、




わかりました。
それでは是非航空公園へ来てください。





向こうからの返信はなくなりました。
するとまた明くる日、




おはようございます。
真一郎さんの趣味はなんですか?
○○ちゃんはバイクに乗るのが趣味です。何か趣味を持ったほうがいいですよ。





なぜ上目線?
ん?その前にちょっと待ってください。今やっている一連のやり取りは、最初に僕がBMXに乗っていることに対して始まったのがきっかけだったはずです。
ということは?




僕が思ったのは、メッセンジャーでのDMとLINEを操作している人物は別?
拙い日本語は抜きとして、話の辻褄が合わない部分が次第に端々から見え隠れするようになりました。




また、お昼過ぎにはよくLINEを2連投してくることがしばし見受けられました。
連続で送信するわりに、1つ目の内容はあからさまに昨夜の話の続き、それと1分差もなく送信される2つ目の内容はずいぶんと白々しく、




真一郎さんおはようございます。
今日もお仕事がんばりましょうね。





やはり解せない。
お昼時?100歩譲って日本と台湾との時差は1時間程度なはずです。ぎりぎり午前中であれば「おはようございます」はまあありでしょうか?
とにかく2連投の内容が前後逆な気がしてなりません。




そんなやり取りが続く毎日、少々僕も疲れてきており、連絡を取り合ってから3週間ほど経ったある日、いよいよ向こうも「攻め」に出てきました。




○○ちゃんは本業の他に副業をしています。
今では副業の収益が本業の収益を超えています。





遂に本題に移って来たようです。
何処かのタイミングで何らかの投資話を持ちかけて来るのは当初からの想定内でしたが。




国際金の取引、純金積立等の紹介、説明に移るや否や、あんなに拙かった日本語が突如、もの凄い長文に、こんな言葉知ってたの?とでも言わんばかりの流暢な文章。
きっと「攻め」に出る際のマニュアルが用意されているのでしょう。




目が眩むような長文に対し、僕は、




すごいですね。
がんばってください。





とシンプルにお返事しておきました。
その後も国際金の取引で成功し、○○ちゃんは毎日楽しくお金が稼げていますアピールを延々と送信してきます。
際限なき疑問の渦中から抜け出すことができませんが、とりあえず貴女の鋼のようなメンタルだけは参考にさせていただきます。




あくまでも僕は金儲けに興味はないとはっきり伝えていたせいか、ちょうどやり取りを始めてから丸1か月目に、ぱったりLINEはまったく来なくなりました。




ターゲットとして脈がないことがわかったのでしょう。
投資させようアピールはなかなかでしたが、不思議と意外にも強要、恫喝的な流れにはならず、わりとあっさり国際ロマンス詐欺ごっこは終止符を打ちました。




容姿端麗な台湾の○○さんへ
どうせやるならもう少し頭を使ったやり方をしてください。




普通に考えてもおかしいでしょう。
異国の地の方が、いきなりSNSで見ただけの人にピンポイントで好意を寄せるなんてことがあるとお思いですか?




BMXライダーに金儲けは無用です。
ライディングができる最低限のお金があればいいです。




その程度の話で僕のライダー魂がぶれることはありません。





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旧車取締総本部

2023-10-14 22:13:37 | Weblog




引き続きバイブスの思ひ出ネタです。











朝早くから太田川駅前にて遠目に見ても、どうにも看過できないマシンが視界にちらついていました。
当然検問所は強化します 笑




かつては一世を風靡した問題作、Tenoがこの場で再びお目にかかれるとは・・
語り出せばキリはなく、各所突っ込み所しかありません。











このマシンが産まれた時代背景、図面の段階から実際リリースに至るまでの経緯、全国的にこれに乗っていたライダーの人口や割合、分布など、これ以上の酒のつまみになる話はありません。
僕も見るのは25年ぶりくらいでしたが、プラットホームの幅の広さには改めて見入ってしまいました。




クランクとチェーンステーのクリアランスはまあ気にかける部分ではありますが、クランクとシートステーとのクリアランスが気になるとは・・
そしてこの1ピースクランク、僕も何度も折れても懲りずに同じものを買っては使い続けていました。











続きまして、これまた問題作のバーについて。
僕もその昔お世話になった大阪の某代理店様からのありとあらゆるレプリカ品の踏襲。
このバーも世紀の逸品「アレ」を実に精巧に如実に再現しておりますが、製作者様、クロスバーの治具が数ミリ下方にずれているのをお気づきでしょうか?












それプラスこちらはおそらくハイテン、故にクロスバーの付け根から見事に垂れ下がったバーを全国津々浦々あちこちで目撃したものです。
ただ、今となってはこのレプリカ品もある意味レア、また、当時はこのレプリカ品ですが、更にここから高さをインチダウンさせたバージョンなどもあり、それはそれで斬新な印象を受けたこと、今でもよく憶えています。




ここまで倩(つらつら)と蘊蓄を並べても、よくプラモデルや模型などにも同じことが言えるように、時代錯誤な物とはただ所有するのではなく、本質を理解しないことには、何の意味も価値もないものになってしまうのが宿命です。





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忘れてはいけないもの

2023-10-10 21:38:06 | Weblog







 





今度の航海は愛知・知多半島。
さあ、どんなドラマが見れるでしょうか。




10/8(日)
トウカイバイブス




まずは個人的な総評として、主催者様の言わんとすることは、
「オレは綺麗なトリックや上手なトリックよりも、ノリと勢いでヤバいトリックが見たいんだ!」




こんなイメージでしょうか?それが合っていたとすれば、僕も全く同じ考えです。
大会とはまさしくこうあってほしい、それを言わずもがな表現してくれているようでした。




近年、2000年以降でしょうか、採点項目から乗り手のアピール度や会場の盛り上がり度、といった部分が次第に除外されて行きました。
今回改めて主催者様、ライダー各々が意識したものは、僕が大会に出始めた時にはあったものだったんです。




それが故に、ギャラリーからの声援、ライダーの表現の仕方もいつもよりテンションが高く、駅前というパブリックな立地で終日なかなかカオスな空間が出来上がっていました 笑
でも、ライダーそれぞれも本当はこういうものを求めていたのではないでしょうか?




それはエントリー数や、エントリーしている顔ぶれを見れば言うまでもありません。
出走順を見れば、採点基準が技術面にばかり細分化される前、




大声を出させたもん勝ち




な、大会に出ていたライダーの名前がこぞって列挙されているではありませんか。
実に顕著に表れています。




僕の中では今年に入り、今回で3回目の出場となる大会でした。
まだまだ理想の表現への道のりは程遠いですが、久しぶりの大会ミラクル、ほんの一瞬でしたが神が舞い降りた瞬間がありました。




準決勝に上がり、予選であれだけ執拗に繰り返しても決めることができなかった裏面カウボーイが一発でメーク。
万年予選落ちの僕、いい加減待ちくたびれましたが、久しぶりにこの「上がる」感覚、これが大会の醍醐味です。




「バイブス」とは、その瞬間の気持ちを表現するのに、それはすごく相応しい形容です。
BMXはもっともっと泥臭くていいと思うし、だから格好いいんだと思います。




乗り終わった後のアフター、駅前での外飲みや夜更けのコンビニでの盛り上がりはライダーの華です。
最前線で乗っている者同士の合言葉。




大切なものを思い出させてくれました。
運営のみなさん、ライダーのみなさん、2日間楽しい時間をありがとうございました。



















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懐かしの音色

2023-10-01 21:34:17 | Weblog













長いこと使っていたリヤホイールですが、往年のアラヤのリムがずいぶん前からひび割れていることに気づいていました。
アポロってる?どこまで意味が通じるか、そんなローカル内での形容もありますが、要はスポークのテンションに耐えきれずニップル部が隆起してしまっている、あの状態です。




老舗の南海も現在は絶好調ですが、いよいよメンテナンスパーツの入手も困難になってきていることもあり、壊れてからでは遅い?思いきってリヤホイールを新規で組もうと考えていました。
ただそれも、今となってはそれなりにハードルが高く、まず大前提においてメッキもしくはハイポリッシュ、そこで早くも躓きました。




今、パーツにおける物欲が全くもって湧かないのは、単純に光り物がないからなんです。
なんとか見つけたハイポリッシュのハブは、やや今さら感も否めないプロファイルのZコースターでした。




プロファイル
ブランドイメージは僕の好きな「アメリカのBMX」正にど真ん中です。
思わず、国産より舶来!そんな独り言すら呟きそうな勢いでした。




リリース間際は事件レベルに話題沸騰した問題の「アレ」ですが、何故今?このタイミングでセレクトする微妙さがいかにも僕らしさを物語っています。
いよいよ僕も小気味よくラチェット音を響かせる日が来るのか?楽しみに待っていたZコースターの使い心地は如何に?




一般論ではペダル系を多用する場合は遊びは多い方がいいとされていますが、僕のペダル系とは少し周りのそれと意味合いが異なります。
僕の場合両足ペダルに乗ることが多く、フラットの、いいえ、BMXの基礎であるロックウォークの延長線上から派生したトリックが多いため、戻りで即座に漕ぎ出せるセッティングが必須です。




ドライバーに組み込まれているスラックリングで踏み込みの遊び調整ができるようになっているのですが、標準の60°は僕のスタイルにはストレスがありました。
ライダーのみなさんならおわかりかと思いますが、ロックウォークの戻りでペダルの踏み込みが抜ける(スカる)、あの危険さは何としても回避したいのです。















夜な夜な何度もばらして試行錯誤しているうち、機構と原理はだいたい理解でき、その昔男気のカセット式コースターとところどころ似ている部分から、当時の記憶が断片的に甦ってきました。
僕の乗り方なら、やはり遊びは最小でしょう。




遊び最小のスラックリングに交換、ついでにここからは最重要課題?悪い癖?ビジュアル面を気どり始めチタンのドライバーに交換、ベアリングもダストカバーが青いのが気になっていたためそちらも交換。
これにてようやくスタンバイ完了。
















10/1(日)
航空公園にてテストしたところ、感動レベルの印象。これ、理屈ではない直感です。
スクリューコーン式の踏み込み感とは明らかに違う、著しく「硬い」踏み心地。




憧れのラチェット音、誇らしげに鳴り響いています。
思えば、BMXに乗り始めて1年ほどでコースターに変えてしまったので、自分の駆るマシンからラチェット音が聞こえるのは実に31年ぶりでした。




気になっていたロックウォークもの、フェーキーものからの戻りにおける踏み込みの遊びもばっちり。
G-SWING中にはフレームが回っている間、これでもかと言わんばかりにうるさいくらいラチェット音が鳴り続けています 笑




格好いいBMX像にこのラチェット音が一役買っています。
個人的な思いを言わせてもらえば、昨今トリックのやり易さに特化し過ぎて、BMXというか、トリックをするための道具、かたやスポーツ用品的なものとして見えてしまいます。




もちろんトリックをするためという目的は変わりませんが、同時にBMXはこの上なく格好いい自転車であってほしい、僕はいつでもそう考えています。

















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