20INCHERS

RIDING LIFE

公園のご婦人

2023-06-27 23:27:42 | Weblog













一年で最も陽が長い夏至。
平日でも会社帰りに明るい時間公園で1時間以上乗れるのは、すごく得した気持ちになります。




公園には昔から猫が多く、ライディングの傍らとても癒されるのですが、一方で残念ながらここに猫がたくさんいるのを知って、公園に猫を捨てに来る心ない人も後を絶ちません。




気が付くと見馴れない、まだどこか小綺麗な様相を保っている、言わば「新入り」もしばらくすれば立派な「野良」の仲間入りを果たしていることもちらほら見受けられます。




そんな公園の猫達の、365日年中無休で世話役になっているのは公園近所のご婦人達。
練習の合間に挨拶や時折会話を交わす方、それこそ「名前の知らない顔見知り」であり、静かな公園の中でささやかなコミュニケーションが気分転換に一役買ってくれることも多々あります。




ある日の夕方、僕が公園に着く直前に入れ違いだったらしく、先に乗っていたライダーに言付けを残していったとのことでした。
曰く、僕のことを、




あの人は30年以上前からずっと見ている
あの人は30年以上前からずっと変わらない





そう告げ去って行ったらしく、それはお互い紛れもない「公園歴」30年選手の再確認だったのでしょう。
僕が着いた時には、ご婦人の後ろ姿は遥か遠く、沈む夕陽と共に消えて行きました。





自分の子供を見るような感覚だったのでしょうか、また、こういうのを「粋」というのでしょうか、ライダー以外からずっと永く見てもらえていたこと、ライディング魂に少しの安らぎを感じさせていただきました。







コメント
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