6/29(土)
UMIKAZE JAM 2024
まずは、ライダーの皆さん、協賛メーカー様、ショップ様各位、スタッフの皆さんにお礼の気持ちを伝えたいと思います。
僕ひとりではろくにスピーチもできない、場を統率することもできない、全ては毎回支えてくださっている仲間に恵まれてこその結果です。
改めまして、ご協力ありがとうございました。
さて今回、事の発端は・・
呑みの席で、勢い任せの意気投合から発車したものの、さすがに急だったか?しかも梅雨将軍が本腰を入れ始めるこの時分、お知らせへの返答は難色を示す方が大多数。
量よりも質!どうにか自分自身に言い聞かせ強がりつつ、一方では毎日週間予報を見つめては一喜一憂。
気持ちの浮き沈みの激しさは相変わらず、慣れてはいますが毎度毎度疲れます。
そんな目まぐるしい日々を過ごすうちに、もう開催は明日ではありませんか。
なんだかんだで天気予報はここに来て好転、さらにそれを後押しするかのように、日付が変わる間際に先輩からのぎりぎり滑り込み参加表明、プラスまさかのスペシャルゲストが参上との一報をいただいてはもう寝れません 笑
臨む気持ちはどうにか整いました。
いざ当日、例に漏れずやってきました、うみかぜ公園と言えば!のカンカンのキョンキョン晴れ。
更に珍しく風も治まるという出来すぎなコンディションがライダーを共鳴させたのでしょう。
お知らせを何も言わずとも見守ってくれていたのか、各地から実力者が続々と登場、さすがは我らがライダー、黙って来るとは粋な演出です。
かれこれ通算10回行くか?行かないか?開催してきたベストトリックジャム。
そもそも「ベストトリック」とは何ぞや?解釈は人それぞれ異なると思います。
本イベントにて開催するコンセプトは僕の独断と偏見によるものになりますが、言わんとすることは、「あと少し!!」「できるか!?」「行けるか!?」乗る側も見る側もその期待が生まれた時、場が最高潮に盛り上がります。
個々のライダーがそれぞれの最高、最新のネタをアップデートし、ミスを恐れず果敢に挑めばセッションは自ずと独り歩きを始めるでしょう。
また、常連のライダーは乗り方も心得てきており、前半から飛ばし過ぎず残りの体力を温存していたりとペース配分もお手の物。
社会適合などとは程遠く再起不能レベルにどっぷり漬かった生粋の「ザ・ライダー」、顔着して改めて本気で挑んだ実感が湧いた、BMXに乗っている実感が湧いたと、しみじみ打ち明けてくれた時はこちらも、こういうライダーのために開いたんだ、開いて良かったという気持ちを噛みしめました。
そんな業界屈指の曲者達(この上ない最上級の賛辞です)を今回制したのは、問題のスペシャルゲスト、
片桐悠君
近代フラットランドの申し子、シーンの一番天辺の座をほしいままにしている言わば「時の人」彼はまだ10代、それでいてベストトリックジャムのコンセプトを熟知してくれています。
その証拠として、1日を通し彼のいつもの鉄板なメークをほとんどこの日は見ることがなかったのです。
それは、メークしない、できないのではなく、それだけ未知のものに挑んでいる、ということです。
実際、ここ最近の大会では見ることがなかった未発表ネタの踏襲。
これ以上に血が騒ぐセッションはないでしょう。
メークならずともトリックの中身、新鮮さ、実現できるかの可能性、それら全てを鑑みても彼の名前を挙げる以外に僕にできることはありませんでした。
でも、僕はわかっていました。
その時点で悠君が到底納得などしていないことを。
案の定、もう優勝は決まっているのにも関わらず僕に、ラスト3本のチャンスをください!と申し出て来たのです。
そんなライダーを待っていました。
インサイドタイトサークル?(トリック名不詳)の戻りで両足浮かして戻っていたのはいつも感心しながら見ていましたが、今回悠君が引っ提げてきたのは離した両足をもう更に一段階上に浮かし、逆側(スクラッチアローニー側)に軸足を着地させるといった暴挙、ラストの1本目で不言実行、見事に初メークしたのです。
歴史が動いた瞬間、会場を揺るがすどよめき。
これが見たくてベストトリックジャムを開催しているのです。
誰もが文句なしの優勝。
おめでとうございます。
ベストトリックジャムのコンセプト、おわかりいただけたでしょうか?
このジャムを通じて歴史を塗り替えて欲しい、そう願って僕はベストトリックジャムを開催しています。
P.S.
JIMALOG君が当日の模様を素敵なムービーにしてアップしていただきました。
要チェックです。