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RIDING LIFE

ハイリスク・ノーリターン

2023-12-25 23:20:28 | Weblog





これぞトリックの極意でしょうか、改めて再確認する運びとなりました。













12/23(土)
FLATARK@甲子園球場




先の東海バイブスにて一頻りこだわっていたトリック達を、不本意ながらもとりあえず最低限許せるところまで見せることができました。
そうなれば、大会で見せたいものは未発表のものしか残っておりません。




メークしたことが無いものは大会には出しません。
一方、大会のために妥協したライディングをした途端に乗ることが全く楽しくなくなります。




今年に入ってメークできたもの、毎日一番練習に時間を費やしているもの、それに真っ向挑むのが僕に残された大会へのモチベーションでした。
大会は、まずそこに照準を合わせた練習が、後になりすごくプラスになること、乗るか反るかの大博打に賭けるさすらいのギャンブラー的なロマンがあること、普段の環境では絶対に得られない大会ミラクルが舞い降りること、そんな魅力があります。




今回やると決めたのは、1/26に初メーク、9/1に2ndメーク、9/3に3度目のメーク、10/15に通算4回目のメークをしているトリックがあるんですが、5回目となる次のメークを大会本番で披露する気で日々足掻いていました。
とは言え、メーク率上げの練習と云いますが、メーク率とはメークできる人が初めて言える言葉です。




毎日乗っていようが、1回目のメークから2回目のメークまで8ヶ月、その間に身体も精神もおかしくなりました。
メーク率ゼロ、ルーティーンゼロ。大会にエントリーすること自体甚だ笑い話でしょう。




今にも消えてしまいそうな、気持ちの中にある灯火。
それでも微かな希望として、0.1%未満のメーク率が大会に挑むことで0.2%くらいにはなるはずだ、と日々言い聞かせていました。




そして、それら全て、運からも見離されるのもまた大会です。
ものの見事に無風の2分間は過ぎ去りました。




これで良かったんだと思います。
どんな結末になろうが、それをやるために東京から来たのです。僕は自分で決めた目標から逃げませんでした。




BMXを好きでいるため、大会を好きでいるため、後悔しないためにはこうするしかありませんでした。
大会で決まらなかっただけ、逆に決まってもただただ決まっただけ、トリックとは、特にフラットは本当にあまのじゃくなものです。




そもそも好きでやるものに見返りなんてものはなくて当然です。
それが続ければ続けるほど、そのリスクも大きく損失も重く自分自身にのし掛かってくるもの、数え切れない大切なものを失ってでも、それでも好き過ぎてやめられないのが、BMXの危険性です。




渾身の努力をし必死になんとかして手に入れる。
そして、その時それ以外全ての持ち物を失っている。




ハイリスク・ノーリターン




いいえ、国内屈指の理解者との最高のトークというかけがえのないリターンが、甲子園にはありました。
わかる人にだけ、わかればそれで良いんです。




お会いしましたみなさん、ありがとうございました。
Merry Christmas




















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