姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

かゆみ・痛みの最終兵器 おしりのかゆみ(7)

2010-06-10 12:00:23 | おしりのかゆみ
「お尻がかゆい」の7回目です。かゆいのも奥が深いです。ひどいかゆみのある場合「肛門掻痒症(そうようしょう)」という診断がつきます。かゆみの程度がひどくなると痛みになります。保険外になりますが、昔から世界的に、難治性肛門掻痒症に対して麻酔作用のある薬が使われています(*)。局所麻酔剤系の薬や、色素系の薬があります。色素とはメチレンブルーで、メトヘモグロビン血症の治療にも使われるものです。内視鏡検査や組織検査で染色用に使うこともあります。局所麻酔剤とメチレンブルーを混ぜる事で、持続麻酔作用が期待できます。もちろん十分な説明と同意の上での治療となりますが、この最終兵器の前にたくさんの選択肢があります。ごあんしんを。

クリニックのHP(website)はこちらです。
(*): Treatment of intractable pruritus ani.(難治性肛門掻痒症の治療)Eusebio EB, Graham J, Mody N. Dis Colon Rectum. 1990 Sep;33(9):770-2.
(初出4/10/2009)
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おしりのみずむしの検査法 おしりのかゆみ(6)

2010-06-08 12:48:28 | おしりのかゆみ
「お尻がかゆい」の6回目です。白癬菌がいるかどうかは、皮膚の一部をはがし取って顕微鏡で観察します。この検査もクリニックですることができます。ただし20分以上お待ちいただくことになります。それで最近では検査会社に提出することも増えてきました。受診以前に薬を使っている場合、判定は大変むずかしくなります。何回か繰り返すことでみつかる場合もありますので、ご了承ください。白癬菌やカンジダなどの感染症と、皮膚炎、びらんが両方ある場合は中々手強いです。はじめはこの薬、その後この薬という使い方をすることもあります。

クリニックのHP(website)はこちらです。
(初出4/9/2009 改訂6/8/2010)
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おしりが水虫?おしりのかゆみ(5)

2010-06-06 15:06:33 | おしりのかゆみ
「お尻がかゆい」の5回目です。おしりの「みずむし」(水虫)といわれるとショックを受ける方が多いです。でも結構ありふれたものなのです。ご安心ください。足や爪の白癬菌は頑固ですが、おしりの白癬菌は薬がよく効きます。大体1か月薬を一日一回つけることで完治します。おしりは治りやすいのです。しかし再発もしやすいのはご想像どおり。足や爪に白癬菌がいる場合は飲み薬も使って退治するのがよいでしょう。
他の「かゆみ」は、カテゴリーから「おしりのかゆみ」をクリックしてください。

クリニックのHP(website)はこちらです。
(初出4/8/2009)
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12万人ありがとうございます

2010-06-04 15:12:45 | 姫路城の写真
昨日2010年6月3日、ブログの閲覧人数が12万人を超えました。アクセス数では28万回を超えています。ありがとうございます。テーマについて読むには、PCの場合左側のカテゴリーから、携帯の場合はアーカイブズから、テーマを選んでクリックしてみてください。
写真は5月末の週末から2台になったクレーンの様子です。小さいクレーンでつり上げた材料を大きいクレーンで素屋根を組み立てていくのだそうです。大きいクレーンの高さはお城の2倍あるそうです。
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若い女性の割合

2010-06-03 13:17:27 | リアル
質問いただきました。恥ずかしくて受診の勇気がない、とのことです。
当院では「初診」で初めて来院されるかたが、毎月50-70人おられます。そのうち女性が60%以上です。女性の内半数以上がご質問の20-40代の方です。来院されましたら、女性専用の待ち合いスペースもありますし、なにより当院の女性スタッフが貴方の強力な味方になります。もちろん日によって、男女比に差はありますけれど。受付ではお名前を呼ぶことなく、番号でおよびするなど、プライバシーを大切に心がけています。「病院に行った方がいいな」と思った日が吉日です。「気後れが手遅れにならないうちに」お越し下さいね。

女性専用待ち合いはこちらです。開院前の懐かしい写真ですねえ。
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便秘の論文が刊行されました

2010-06-02 10:06:55 | 便秘
日本大腸肛門病学会雑誌に投稿していた論文が刊行されました。ジッツマークスというレントゲンに写る指標を使って、日本人の大腸通過時間を測定し、日本医学会公認の雑誌に初めて論文として掲載されたものです。興味のあるかたは、J-Stageの日本大腸肛門病学会雑誌でお読みください。検索に「岡崎啓介」と入れていただいてもアクセスできます。学会雑誌のHPはこちらです。ボランティアで参加していただいた方々への謝辞も論文の最後に入っています。皆様のご協力あっての成果です、ありがとうございました。(7/4/2010改訂 6/16/2014再改訂)
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おしりのかゆみ(4)くすり

2010-06-01 15:07:50 | おしりのかゆみ
お尻の痒み(かゆみ)に使う薬は、何種類もあります。濡れる事に原因がある場合、原因療法として痔核の治療もおこないます。濡れによる皮膚炎については、「乾かして行く」軟膏を調合します。炎症がある場合は、ステロイドも濃さを調節して使います。白癬菌のいる場合は、白癬(水虫)菌の薬を使います。他にアレルギーの関係する場合は抗ヒスタミン薬。器質的原因のない場合は安定剤なども使うことがあります。市販のお薬には、少量の色々な成分がたくさん含まれている事が多く、「ちょっと効くけど、ちゃんと効かない」こともあります。原因を特定してシンプルな処方を心がけています。

クリニックのHP(website)はこちらです。(初出4/7/2009)
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