1週間の間に3件のCPAに遭遇しました・・・残念ですが、3件共に救命には至りませんでした。
今回の3事案は全て『急病』で、3事案とも現場到着時には”意識、呼吸、脈拍”の全てがなく、現場でも車内でも話すことは出来なかったのですが、先月のQQ事案では意識があり、話しながら病院まで行った傷病者が約4時間後に死亡というニュースをTVで知り、愕然とした経験がありました・・・話をしながらの搬送後は『病院に着きましたから、頑張ってくださいね。』といい、助かってほしいと願います。
昨日の福島での交通事故で病院側の患者の受け入れ拒否で79歳女性死亡、『搬送中、意識があり、呼びかけに反応していた。』との報道を見て、俺と同じ気持ちになっているかもなと思いました。
QQ隊は現場に着き、傷病者に向き合うことが出来なければ、蘇生の判断も処置も出来ないというもどかしさもありますが、現場に着いて状況を把握して搬送希望病院を選択し、処置をしながら受け入れ先を指令に託す・・・重症の場合で意識があるときは意識を切らすことがないように懸命に話しかけながら『早く病院が決まれ。』と心の中で叫びながら処置することもあります。
現実の事案では、通報までの時間、現場までの時間や病院までの搬送時間、それにバイスタンダーによるCPRの有無などのいくつかの要件がうまくかみ合ったときに”命の天秤”が生の方向へと傾くのではと思っています。
搬送した傷病者にあった適切な病院手配が出来て、”救命の輪の最終ランナー”である病院での最適な処置を早急に受けることが出来るということが、社会復帰の第1歩になると思っていますが、医療処置の出来る病院が受け入れてくれなかったらQQが完結しないですね。
俺の地区でも『かかりつけなのに診てくれない。』とかいうような話をいろいろと聞きます・・・緊急性の高い事案の場合、たらい回しのようなことはないと思いますが、病院側にも都合や受け入れられない状況などを、受け入れを要請する側によく伝え、お互いに”本当に受け入れが困難”だということを理解することも必要になってくるのではと思います。
今後、手配する側と手配を受ける側が、”緊急性の高い事案であることを互いに理解する体制”をつくること、『手術中』とか『急患の処置中』といった事情など”相手に正確な情報を伝える会話能力”も磨く必要があると感じました。