UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

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2024-04-15 20:37:14 | 日記
ファイル1 某日取り締まり室内での出来事――
 何があった? 覚えてることを全ていってくれ。
 
『わかんないですよ。記憶が曖昧なんです。あの日のことは……本当に。気づいたら……ぼうってしてきて……ごめんなさいごめんなさい』
 
ファイル2 某主婦
 貴方はあの時、何をしてたのか記憶はありますか?
 
『はい、いえ……良くは覚えてません。気づいたら……その下腹部にあれが……服もなくて……でもそんなのは全然気にならなくて……ただあそこには楽園があったんです』
 
ファイル3 某観光客
 貴方はどうして……あんな事を? 貴方は貴方の手はいまでもその後遺症で……
 
『スミマゼン……ゴベンナザイ……でもあれは……僕の意思じゃ……ながった……誰かがいったんだ。ぼぐの……悪口を……』
 
 後日、そんな沢山の人の人生が狂った日。野々野足軽は見た。その惨状を。もっと早く教えてほしかった……と思うのは酷だっただろう。きっと天使っ子も悪魔っ子もどういったらいいのか……それがわかんなかったんだ。
 
 それに最初はそれこそこんなではなかったと思われる。きっと何やらおかしいな? 程度。悪魔とすれ違うと様子がなんかちょっとおかしくて、足取りがフラフラしだした……程度。
 
 それにきっと悪魔だってそれに関心なんてなかった。悪魔というか悪魔に取り憑かれてる女性だろう。彼女の意思が強く出てるからきっとその取り憑かれてる人の人格が強く出てる。
 けどその体にはもう悪魔の力が馴染んでる。だからこそ、心が安定してないせいでその体の力が周囲にまでもれてたようだ。道路を歩いてた人とか、ぎょっとしてしまう。学生とか面白がって写真を撮る人だっていただろう。
 
『痴女なう!!』
 
 なんて投稿だってあった。一応顔は隠されてたけど、その裸体は完全に上がってた。けどそれをやった人もすぐに悪魔の力に侵される。意識が遠のいて、その時の欲望? が強くでる。彼は襲いかかった。隣にいた。友達に。
 ちなみにいうと女じゃない。男である。同じ様なことをしてた学生の友達も同じ様な慾望が強く出たんだろう。四人のグループは絡み合ったりしてた。
 
 ある人はスマホを操作しながら歩いてた。その人は猫動画を見てた。すれ違いざまに「あれ?」と思ったけどそれだけだ。意識もしなかった……でも彼女もその力に当てられた。その人は猫になった。猫になって塀に上がって屋根に飛び移ろうとして地面に落ちた。けど正気に戻らない。
 
 そんなおかしな人達がどんどんと出来上がっていく。そしてただ悪魔の女性に付き従うようにする人たちも増えていき、集団になっていってた。まだ正気の人を襲ってる人たちまで出てる。
 これはとんでもないことだ……とんでもないことになってしまってる。それを野々野足軽はすぐに理解した。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1066

2024-04-15 20:30:44 | 日記
ガゴオオオオン――そんな音を出して扉がしまった。扉からあの化け物へと伸びてた光も消える。鬼に殴られて、砂漠に沈んでた化け物。やつは今まではどこか淡く光ってたような……そんな感じだったけど、それが静かにきえていく。すると――
 
「きっキェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!」
 
 ――という風に頭を抑えて何やら暴れ出した。その髪の毛がビーンと伸びて周囲に走って、更にはその頭を何回も砂に打ち付けてる。頭を打ち付けるのはともかく、髪の毛は鬼とかの体を貫通したり、ネナンちゃんが守ってた街の守りを貫いたり、砂の上で戦ってた皆さんに被害が及んでた。
 
 どうにか止めたいが……あまりの暴れように、近づくことができない。それに……
 
「はあはあ……アイ!」
 
 自分はアイを抱きかかえてた。両腕で彼女の肩と脚を抱えて彼女の容態を心配する。無茶のし過ぎだ。本当に……実際もう動ける状態じゃなかったろうに……それなのに扉を閉める為に更に無茶をした。
 だからこれだけの状態になってしまった。とりあえず一度アイを安全な場所に……きっとミレナパウスさんの魔法でもアイを治すことは叶わないだろう。出来るのはきっとG-01殿だけだ。
 
 一番今のこの世界で安全と言えるのはどこか……G-01殿の傍? けどあの方はまだ動き出してない。自分の言葉が今の状態で届いてるのかも謎だ。ならやっぱりネナンちゃんだろうか? とりあえずアイを安全な場所において、扉の化け物を止めないと。
 きっとあいつの特性、その力……それは今かなり落ちてるはずだ。発光がなくなった扉の化け物はその雄大さやら威厳……そして神秘性を失ってしまってるように見える。ただの大きな化け物……それに成り下がってる。
 体に巻き付いた螺旋はなんか鈍い灰色でその下に赤黒い様な肌……相変わらず光ってるのはその口だけで、その光も弱々しい。そして髪も黒い長髪って感じになってしまってる。下半身に広がるひらひらとした部分もなんか汚れてるように見えるし……本当に神秘性はなくなった。
 
 頭を何回も砂にぶつけてた化け物はようやく僅かに落ち着きを取り戻したみたいだ。なんとか、自分は髪の毛の猛攻を裂けてネナンちゃんのところにアイを届けた。ネナンちゃんは驚いてたが、アイの体は頑丈だ。そこまで心配することはないだろうし、G-01殿が通常状態になったら、すぐに回復してくれるだろう。
 
 今はそれよりも……そんなことを思ってると、なんとか現実を受け入れた扉の化け物が動き出してた。その扉にむかって手を伸ばす。けどその手は扉に拒絶された用に見えた。そしてその事に驚いてるのか、動かなくなったそいつに鬼が向かう。けど髪の毛だけで鬼を相手にしつつ、グリンと奴の顔が至るところをみる。それはこっちだったり、街だったり……だ。その度にいきなり動いて止まる……みたいなことを繰り返すし、そもそもが一回転したからびっくりした。
 けどあれは生命体ってわけじゃない。だから通常の生物として考えるのが間違い。そんなあの化け物が目に止めたのは、膝をついて動かないG-01殿だった。