UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 429P

2024-04-17 21:59:20 | 日記
 サイレンが聞こえてくる。ようやく散発的な人材の投入ではどうしようもないと警察も気づいたらしい。少し前までは一台のパトカーがやってきては、なんとか場を収めようと無防備に話を聞きに行ってはその人がおかしくなる……というのを三回は繰り返してた。
 その度に勿論だけど、アンゴラ氏達は止めてた。なんとか説得してとりあえずあんまり近づかないように……と思ったんだ。けどそもそもが危険なところにいる一般人という枠で言えばアンゴラ氏達もそうだし、生放送してる大川左之助たちだってそうなのだ。
 だからこそ、注意こそされ、逆に彼らの言葉に警官が耳を貸すことはなかった。そのせいですでに十人近くの警官があの中に混ざってしまった。パトカーだけで来た警官だけでなく、チャリで現場まで来た人とかも居たのだ。
 けどそんな警官達とは残らず連絡を取れなくなっただろう。それによってようやく現場が想像以上に危険だ――と判断したんだろう。すでにサイレンは途切れる事なく聞こえる。
 何十台というパトカーがきてるし、大きなボックスの車からは、盾をもった人たちまで……アンゴラ氏達もここは危険だと、後ろの方へと下がらされる。なんとかこれまでで分かったこと……分かってる事を話して協力しようかとも思った彼らだが……それをどうやら警察は求めてないらしい。
 
「彼らはまだただの市民の暴動か……それとも集団催眠かなにかだとおもってるみたいだ」
「まあ、しかたないな。これが未知の何者かの攻撃かもしれない……などと思えようか。なにせこの国だ」
 
 そんなアンゴラ氏と猩々坊主の言葉には誰も反論はできない。なにせテロなんてそうそう起きない国である。それに別に今も暴動……といえない。市民たちはフラフラと歩いて、おかしな行動をとってるだけ。
 きっと警察は周囲を人数で固めて、声をかけて、それでも無理なら無理矢理にでも制圧ってシナリオを描いてるんじゃないだろうか? 彼らはわかってない。おかしくなってる人たちに話なんて通じないってことが……警官が大量に出てきて脅せば怖気づく……とか思ってるのかもしれないが……そんな相手じゃないとそこそこの時間現場を見てきたアンゴラ氏達は気づいてる。会話なんてなんの意味もないってことが。
 
「あの……もしもあんなに武装してる警官もおかしくなったら……やばくないですか?」
 
 朝日倉三が真剣な表情でそんな風にいう。カメラに収められてる彼。そしてこのグルーブで一番人気なイケメンな彼の言葉にコメント欄でも「確かに武装した警官までおかしくなったら……」とかいう不安をコメントしてる人たちがたくさんだ。
 
 そしてそれは勿論だけどアンゴラ氏達もおもってる。てかそれは今やほぼ確定してるといっていい。警官側はまずは穏便に……とかおもって警告を出すだろうが、アンゴラ氏達は誰もそれに耳を傾けるやつがいる……なんておもってない。だって皆がおかしくなってる。
 まともなやつが居ないのに、誰に声を届けるというのか……つまりはそういうことである。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1068

2024-04-17 21:50:02 | 日記
「行くぞお主等あああああ!!」
「「「おう!!」」」
 
 そんな感じで元気に駆けるのは複数人の戦士だ。彼らはなんとなるべく武器を体にくくりつけて、使い捨てる気で砂獣を一撃のもとで葬りされる程の武器を使ってるらしい。
 
 けどそれだけの使い方をしないと、この扉から出てきた化け物には対抗できない……ってのもきっと正しい。先頭を担ってるのはジャル爺さんだ。あの人は若返ってから何時だって戦場の先頭を走ってるといっていい。
 そしてそれに続いてる何人かは魔王が目をかけてた人たちだ。元は賞金稼ぎから、ただの兵卒の下っ端だった人とかもいる。元は力ってヤツを教会から制限かけられた技とか技術しか教えられてなかったこの世界の人々だったが、自分たちがきてからそれは変わった。
 それに魔王は戦闘に関しては単純に天性のものをもってる。そんな魔王に真っ先に鍛えられたのがジャルバジャルだ。そこに居たら、自ずと最近こっち側に寝返った人たちよりも成長してるのは当然だろう。
 そして教会が関与してない自己強化……それにはやっぱり教会関係してないから、伸び率ってやつがかなり変わった。最初にこの世界に普及してた血浄……あれ事態が悪かったわけじゃなく、教会によって一般に広められた血浄はリミッターというか、制限がかけられた。
 それこそ、誰もが一律に均等な強さを出せるような……そんな細工だ。でも自分たちが広めた新たな血浄にはそんなのはない。だからこそ、よりうまくそれを利用できる者が出てきてもおかしくなんてなかった。
 つまりは今、この場面であの扉から出てきた化け物に挑もうとしてる彼らは突出した戦力ということだ。
 
 中心はジャル爺とサーザインシャインインラで英雄と言われてたイケメンな彼だ。彼らは出会ってお互いをより高めてた。この世界の誰よりもうまく力を引き出して使ってる二人と言えるだろう。
 
 縦横無尽に迫ってくる扉から出てきた化け物……その髪の毛は速く、強靭で、そして強力……それは間違いない。皆がそれを実感してる。きっとこれまで相対した砂銃のどれよりも強力だと思ってる。
 
 けどそんな攻撃をあの人たちはなんとか受け流してうまく連携して奴の頭へと迫ってた。それはまさにこの世界の人の確かな輝きだろう。
 
『見てみろ!!』
 
 ――と、彼らはまるでその行動で世界に訴えかけてるようだ。