UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 416P

2024-03-31 20:53:55 | 日記
 まさかあの細腕の女性が筋肉で覆われたような桶狭間忠国の腕を折るなんて……普通なら信じられないことだ。そんなことが現実で起きるなんて……これがまだ同じ様な筋肉モリモリの女性ならあり得……た? と考える野々野足軽。
 
(いやないか)
 
 そう思い直す。そもそもが普通は片手で骨を折る……なんて熊でもないんだから不可能だろう。それこそ勢いを付けた蹴り……とかならまだワンチャンあると思う野々野足軽であるが、今のはそんな勢いをつける事なんてできない状況だった。首しめられてる女性が、まるでその握力だけで持って男の腕をへし折ったのだ。
 
 その証拠に桶狭間忠国の腕にはくっきりとした指の跡がある。血がどくどく出てて普通は見えないだろう。けど野々野足軽にはわかる。どういう状態か……それを確認することの大切さ……それを野々野足軽は様々な医療行為で学んだのだ。だからこそちゃんと桶狭間忠国の腕の状態を確認した。
 力だけで強引におられた腕はおられた……というよりも砕かれた……という感じだ。つまりはまったくきれいに折れてない。けどそれもそうだろう……そん事を気にするようなやつではないんだ。結構な複雑骨折だろう。下手すると後遺症が残ってもおかしくない。
 
 とりあえず違和感が無いくらいには骨を整えておいてやる野々野足軽。けどいきなり完治なんてはさせない。
 
(痛いだろうけど……今は我慢してもらうしか無いな)
 
 なにせ目の前でいきなり折れた腕が完治なんてしたら、流石におかしい。悪魔はそれをやるだけの存在が居ると……そう警戒するだろう。まあ幸い、桶狭間忠国なら、そこまで野々野足軽も罪悪感を抱かなくてすんだ。
 
「くっ……なんなんだあんたは……悪魔……みたいな」
「ふふふ、あはははははははははは!」
 
 悪魔……と言い当てられて嬉しかったのか、彼女はそんな風にわらった。高笑いである。どうやら力がかなり高まってテンションアゲアゲ状態のようだ。
 
「ふふ」
 
 そんな風に恍惚な表情をしたまま、その尻尾でバチンと桶狭間忠国をぶっ叩く悪魔憑きの女性。いやもう悪魔そのもの……と言ってもいいような……と野々野足軽は思う。
 
 流石に桶狭間忠国はふっとばされるとかはないらしいが、体がふらついてるから、それ相応の威力はあるみたいだ。それに……だ。なにやら尻尾が桶狭間忠国に当たるたびに、変な鱗粉みたいな、ピンク色の粉が舞ってるようにみえる。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1055

2024-03-31 20:26:42 | 日記
「これは……」
「世界の対象が私達にも広がって?」
 
 自分たちの攻撃がまったくの無意味にされて、扉から出てる化け物はその姿を現すたび完全回復を出来る……ということが判明した。それもただの回復ではない。完全回復だ。つまりは……だ。こいつを倒すにはちまちまと攻撃を当てていくことではなし得ないということだ。
 
 一撃だ。一撃で消し炭にしないと、この化け物を倒す術は無い。けどそれはかなり難しい。なにせ基本的にエネルギーだけを見ても、自分やアイよりもこの化け物は多い。
 そうなると基本的にまともにダメージを通すことさえ難しくなる。それでもなんとかかんとか通して来たのに……それらはある一定のダメージを超えると奴自身が消えることを選択して、そして現れる。
 
 そうなると全ては一切合切もとに戻ってる。世界の法則やら、そのエネルギーはどこから持ってきたのか? とか色々と言いたいことはある。でもそういう仕様で存在してるとここは納得するしかない。アイによると、この怪物はそういう存在……らしいし。時空間に干渉しうる存在……それがこの存在らしい。
 
 だからこそ、そこら辺をきっと歪めてるんだろう。理不尽……その一言に尽きるが、それを言ったところでどうしようもないんだ。そして復活したこの化け物は怒りとか屈辱とかはそのままあるらしい。
 だから一気に決めにきた。あの黒い光線……それをいくつも一斉に形成してる。流石にこれはまずい。撃たれる前にどうにかしないと。けど流石に多すぎる。アイの方もエネルギーが……そんなときだった。
 
 自分たちに流れてくる力。それはもともとの自分たちのエネルギーではない。つまりはG-01殿のエネルギーとは別の……そうこれは……
 
「この世界のちか――ぐっ!?」
「ちょくせつ……はまずいですね」
 
 自分もそうだけど、アイも苦しそうにしてる。これは凄いことだろう。かなりのエネルギーが流れ込んできてるんだ。自分たちのようなこのセカイの外の存在に……だ。けどだからこそ……こまった。
 
 どういことか? なにせ世界のエネルギーとは世界によって違いがある。大体は大きく片手くらいの数には分類できるということだ。そしてもっとほそぼそとした違いがある。
 そしてG-01殿の力を受け取って普段は動いてる自分たちは、この世界の力は異物である。まあ自分はノアがいるから、このセカイの力を受け入れる事ができるようにはなってる。
 今急ピッチでノアに変換をしてもらってる。けどアイは? アイはそんな機能ないはずだ。だからこそ、余計に苦しそう。
 
「上等です……」
 
 倒れてる場合ではないからだろう。アイは苦しげな顔をしつつ、なんとか前を見据える。こっちも負けてはられない。なにせ自分はまだ力にできる。前に出よう。少なくともこの攻撃は自分が引き受ける!! その思いでいた。

ある日、超能力が目覚めた件 415P

2024-03-30 20:42:13 | 日記
(なんてこった……)
 
 野々野足軽は桶狭間忠国と悪魔が憑依した女性の事を観つつそんな事をつぶやく。なにが起こったのか……とりあえず野々野足軽は朝倉先輩が無事に帰路というか、友達たちと合流したのをみつつ、同時に桶狭間忠国と悪魔の様子もうかがってた。山田先輩は無理だったけど、ある意味で桶狭間忠国ならよかったとも言える。
 なにせ桶狭間忠国は数少ない、野々野足軽の事をわかってる存在だからだ。やけに信奉されてるから、野々野足軽は逆に桶狭間忠国にはそこまで干渉しないようにしてる。そして桶狭間忠国も積極的には接触しては来ない。信奉者なら、その対象がいるのなら、付きまといそうなものだが桶狭間忠国はその出会いが出会いなだけに、畏れてるって感じである。
 
 だから実際、最初に関わって以来、二人はそんなに関係性的には何も発展なんてしてない。むしろ学校では他人のようにふるまってる。でも野々野足軽は桶狭間忠国が変な活動をし始めたのは知ってたから、注視はしてる。なにせ正体を知ってるんだから、気になるの仕方ない。
 けど今や桶狭間忠国が野々野足軽の正体を漏らす……なんてのは思ってない。何も二人は関わりなんて直接はなくなってるが、野々野足軽には信頼が積み重ねってた。だからこそ、こうやって力を貸してる。実際の所、これ以上は……と野々野足軽は思ってる。だって野々野足軽が桶狭間忠国にしてほしかったのは、朝倉先輩を救出してくれることだ。
 
 そしてそれは既に達成されてる。朝倉先輩はもう大丈夫だ。けどこのまま悪魔憑きの女性と対峙したら、桶狭間忠国が無事では済まない。なにせ相手はそれこそ異変だ。普通の人類には太刀打ちなんてできない。それに悪魔が女性というのも相性が悪い。桶狭間忠国のその肉体は女性においそれと使えるようなものじゃない。
 
 まあ、野々野足軽なら回復できる。けどだからって、桶狭間忠国が遠慮なく目の前の女性を殴り飛ばせるか? と言えば、そんなことはしないだろう。めっちゃ凄い体をしてるが、それを使う事なんてほとんどないのだ。あの見た目で、桶狭間忠国は穏便な方だった。そもそもそんな気軽に野々野足軽の力を頼る……なんてことはを桶狭間忠国自体が良しとしてない。
 
 けど野々野足軽は力を使ってでも桶狭間忠国を守るつもりだ。
 
(いや、これはもう……そんなこと言ってる場合でもないかも……)
 
 ゴキッ! 
 
「ぐあああああ!?」
 
 桶狭間忠国がそんな悲痛な声を出した。さっきまで細首を絞めてた桶狭間忠国の腕が変な方向へと曲がってる。それこそ丸太のように太い腕が……だ。そしてそれをやったのは、角とそして尻尾を新たに生やした悪魔の女性だ。桶狭間忠国も感じてるみたいだけど、野々野足軽はもっとよりはっきりとわかってる。悪魔憑きの女性の力の飛躍的な高まりを。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1054

2024-03-30 20:36:56 | 日記
 私は絶望……それを感じてます。だって……勇者様とアイ様が頑張ってくれた。頑張って倒してくれた……とおもった。けど……それらは全てなかったかのようになった。回復とか、そんな普通のありきたりな事じゃないと私は思った。
 
 あれは完全にもとに戻ってる。それこそ回復とかなら、回復しただけのエネルギーが減るはずです。だってそういうものだから。なんのリスクもなく、回復を出来るわけはない。だからこそ、ミレナパウスさんには私のアクセをもたせたのだ。
 あの人の力ではせいぜいが二桁の人しか回復できなかったし、完全回復なんて夢のまた夢だった。それを無制限に……そして完全回復を行える様に彼女自身には勇者様達から異世界の力を受け入れてた。
 
 その身に術式を刻んでました。それによっての弊害とか、何やらリスク? も説明されてたけど、私にはよくわかんなかった。けどそれをミレナパウスさんは迷うことなく一瞬で受けいれてた。
 でもきっと私も同じ様な提案をされたら受け入れてたと思います。だって勇者様もアイ様も……そしてジイゼ様も、私に優しい。優しい人はいい人です。まあそれをいうと、そうじゃないよ……と沢山の人が言います。よくわかりません。
 
 けど今はそんな事じゃないですね。あの大きな大きな化け物です。もしも勇者様やアイ様の攻撃を回復したとしたら、かなりのダメージだったはずですからそれ相応の力を消費するはずです。もしも……その……効率化? 的な事をやってたらそうじゃないかもしもですけど、でも完全に0……なんて事はないです。
 でも、再び現れたあの化け物は、私が見る限り、完全に最初のままです。何も消費してるようには見えない。
 
 そして絶望的な事をやつはやってきます。それは……
 
「まずい!」
「接続します。それでG-01のエネルギーの供給を受けて再申請。アルバトリオンの許可を――」
 
 勇者様もアイ様も流石にアレには驚いてる。まずいと……思って力を高めてます。けど間に合う? 化け物はこの世界に穴を開けたあの黒い光……それを一気に十以上展開してます。実際は十以上あるけど、もう数えてる場合じゃない。いっぱいって事を伝えたい。
 
 あの世界に穴を開ける一撃があんなにいっぱい……流石に直撃したら私の植物の壁ではきっと耐えられないです。
 
「私も……」
 
 なにかしないと……お二人には及ばないけど……私だってこの世界を守りたい。私に優しくしてくれた人々を守りたい。この気持ちは本物で……だからこそ、怖いけどこうやって戦場にまで出てきた。
 
「皆を傷つけないで……この世界をこわさないでええええええ!!」
 
 私はそんな風に叫んでた。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1053

2024-03-28 05:18:25 | 日記
「皆を……守る……守ってみせます……」
 
 アズバインバカラやジャルバジャルは先にドーム状に植物で包んでたお陰で砂に巻き込まれて流されるって事はないと思う。そもそもが地盤的に硬いところに街はできてるって聞いてます。
 でも戦場は砂の上で、いきなり流れ出した砂にみなさんが足を取られて黒い光が穿つ穴へと吸い込まれていってしまってます。あそこに落ちたら……いえ、巻き込まれたらおしまい。
 それはすぐに分かりました。怖い……けど何もしなかったらきっと後悔してしまいます。私は両親に約束したんです。私は頑張るって。私は沢山の優しさを与えられた。両親から、そして周囲からだ。別に両親がいなくなる前でも私には普通に友達とかもいたし……力を持ってからの優しさは勇者様が言ったように、私の力目当て……ってのもあるのだと思う。
 けどそれでも、王様たちは家族の様に思っていいと言ってくれた。皆も良くしてくれた。確かに私は立場を得たけど、同じ様な年齢の子どもたちはそんなの関係なくあそんでくれた。
 
 だからこそ……皆が悲しむ顔なんて見たくない。私がそれを防げるのなら、頑張りたい。誰も死んでほしくなんて無い。分かってる……本当はもう何人も……そう何人も死んでる。けどそれでも……私は私の出来る事をやるんだ。
 
 植物を成長させて、穴に落ちていく皆さんをなんとか守る。でも穴から遠いところだって危ない。なにせ地面が……地面が傾いてる。あの穴が原因だ。いや、穴というよりはその穴を作ったあの光……黒いのに明るい……そんな不思議な光。それが私達の世界を傾かせて、全てを飲み込もうとしてる。私にはすごい力があるんだよね? それならあの光だってなんとか……なんとかできないのかな? 
 
「けど……」
 
 勇者様もアイ様もやってどうにもできてない。あの二人はこの世界の人たちじゃないからなのか、本当にものすごーく強い。特別なはずの私でもあの二人には勝てない。私の先生だ。その二人がどうにもできてない。それなら……私にはどうしようも……そんな事を思ってると、黒い光じゃない。もっときれいな光が輝く。それと同時に、黒い光を裂いて、アイ様が黒い光の中から出てきた。そして二人が動いたのは同時。
 勇者様はその剣の光で腕とこの黒い光線を切り裂き、そしてアイ様はこの光が降り注いでるところへと幾重もの光線を放つ。その2つの行動によって、黒い光は収まった。でもそれであの扉の化け物を倒したのかな? というとそうじゃない。一時的に扉の化け物はその姿を消した。一瞬、本当にまったくその存在を消した。でも、それはほんの一瞬。次の瞬間にはなくした腕も頭ももとに戻って復活してた。まるで全てはなかったかのように……だ。
 
「そんな……」
 
 私は思わずそんな声を出してしまいました。