UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 417P

2024-04-01 20:19:11 | 日記
 桶狭間忠国の大きな体を叩きまくる悪魔化が進んだ女性。そのなんか刺々しい尻尾でたたいてるから桶狭間忠国の体はどんどんと血が出てきて、赤くなっていってる。けどその肉体……血で染まるその姿の内側ではかなりの青あざになってた。悪魔の尻尾は細くて先っちょがハートの形になってる……なんて可愛らしい尻尾じゃない。
 彼女の腕よりも太い、ごつごつとして刺々しい見た目。まるで骨が連なってるように、関節まで見えるような尻尾。その先っぽはハートではないが、なんかドリルみたいに先端は螺旋になってた。あれを刺せばきっと桶狭間忠国は死んでしまう。けど流石にそれは使う気はないようだ。
 尻尾でバチンバチンと叩くだけで、筋肉ムキムキ、2メートル級の男がふらつくんだ。いや、むしろ桶狭間忠国だからこそ、あの程度で済んでる……と見た方がいいかもしれない。本当ならあんな尻尾が勢いよくたたきつけられたもっと吹っ飛んでもおかしくないのかも。流石にリアルにそんな事……と思ってたけど、桶狭間忠国はリアルではあるがかなりフィクションみたいな体格をしてた。
 
 けどこのままじゃやばい。いくら桶狭間忠国が鍛えてる筋肉ムキムキのマッチョマンだといっても、あんな尻尾にたたかれ続かれると最悪死……の可能性は野々野足軽が見てるからないが、はっきり言ってみてるだけで痛々しい。今や悪魔の女の尻尾には桶狭間忠国の血がついて滴ってるほどだ。
 
「なかなかタフね。見た目は全く好みじゃないけど……せっかくここまで高まったのだから、色々とやってみたいわよね? ねえ、そこら辺の奴でも殺してみなさい」
『『な!?』』
 
 その悪魔の言葉を聞いて野々野足軽は思わずそんな声を出した。だって一線を越えてるだろう。なんの罪もない人を殺せ? そんな事……させられるわけがない。きっと悪魔はその特異な催眠を駆使するつもりだ。桶狭間忠国がいくらそれをしたくなくても催眠に掛かったらやってしまうだろう。
 
 そしてきっと警察とかには「催眠されてました!」なんていっても信じてもらえるわけがない。確実にこの命令を遂行したら桶狭間忠国の人生が終了する。させちゃいけない……絶対に――と野々野足軽は思った。
 
 けど……
 
『まさか突破された?』
 
 十分に警戒してた。それに予め桶狭間忠国には野々野足軽の力を使って守ってたんだ。一応それも悪魔の力が高まった時に強めてた。なのに……突破された。悪魔の催眠の力は、どうやら野々野足軽が想定してた以上に強まってるらしい。
 
「さあ、最初に目にした奴を、男でも子供でも女でも老人でもなんでもいいわ。殺しなさい」
 
 そう告げる悪魔の女。けど……なんか桶狭間忠国は動かなかった。それを不審に思った悪魔の女はせかすようにまた尻尾を向けた。上からたたきつけるようにして命令を遂行させようとする。尻を叩くような感覚なんだろう。
 
「なに?」
 
 ――なんと、なぜか桶狭間忠国はその攻撃を掴んだ。無事な方の腕……いやもうほとんど無事な所なんてないんだが、それでも動く方の腕でそのしっぽを掴む桶狭間忠国。
 
「――ざ――な」
「は?」
「ふざけるな!」
 
 桶狭間忠国は強い意志をその瞳に宿し、握った手では悪魔の女の尻尾を握りつぶしてた。
 
「きゃああああああああああああああああああああああああああ!?」
 
 そんな悲鳴がこの場に響き渡る。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1056

2024-04-01 20:13:10 | 日記
「お願いだ聖剣よ。あれを防げる……貫ける力を……その形を教えてくれ!!」
 
 前の……元の世界ではこんな風に聖剣が形を変える……なんてのは考えたこともなかった。聖剣はだって、聖剣だからこそ完成してる――そう思ってたからだ。けどそれはきっと聖剣の……そして自分自身の可能性を潰してしまう行為だったんだろう。まあもしかしたら、あのときは本当に不可能……だったのかもしれない。
 
 自分が今や勇者とは違う存在になった時、一緒に取り込まれた聖剣も違う存在へとなってしまった。だからこそ、こんな風に意思を伝えてきて、そして形まで変化できる様になった可能性はある。
 
 前はそれこそ、どれだけ聖剣の力を引き出せるか……それが勇者としての価値のような……そんな感じだった。けど今は違う。今は聖剣とも一緒に成長してる感じがある。
 そしてもう一人……ノアだ。
 
『ちょっと旦那! もうちょっともうちょっとまってください!』
「いや駄目だ。もう来る!!」
 
 いくらノアが弱音をはこうがこの扉の化け物はまってくれない。すでに数十の黒い光線は今にも発射されそうだ。一つだって見逃すことできない。だってこの黒い光線、一つ一つがそれぞれ世界を穿つだけの力をもってるんだ。
 
 ノアのこの世界の力を変換する効率はそんなによくない。100の力があるとすると、その中の30を受け取って、残りはロストするくらいだ。それだけ世界の力の変換は難しい。
 今回だってその変換効率は代わりはない。けど、世界から流れ込む力が膨大だからそれに応えようと聖剣はしてくれた。聖剣は2つの剣にわかれた。いやそれだけじゃない。なんか体に……そう腕、足、そして頭にパーツがひっついてる。
 
(今はこれが限界……)
 
 そんな声が聞こえてきた。きれいな声だ。これが……聖剣の声。これまでも何度か話せたような……きこえた様な場面はあった。けどここまで明確にはなかったと思う。
 
「ありがとう」
 
 どういう効果があるのかはわからない。けど、きっとやれる。そう自分は信じる。だってこれまで聖剣が期待をうらぎったことがあっただろうか? いやない!! 自分は前に出た。それと同時に、世界を穿つ黒い光線が一斉に放たれた。それも……
 
「なっ!?」
 
 それはただまっすぐに進む……とかいうのじゃなかった。普通なら目標を決めてああいうのは撃つものだろう。アレだけの力だ。無駄打ちなんてしたくないと思うのが道理。けどそれはこっちの感覚なんだろう。あれがどういう存在なのか、いまいち自分たちは分かってない。
 だからこそ、自分たちの常識で測ることなんてできない。黒い光線はまっすぐに進んで発射された物もあれば、斜めしたや真下、ましてや真上どんな方向にだってでてた。つまりはメチャクチャってことだ。けどだからこそ厄介極まりなかった。