傑作だと思う。20年代にアイルランド独立運動に身を投じる兄弟。しかしアイルランド自由国成立後、兄弟は分かれる。兄はイギリスに屈し、弟はあくまでもアイルランド独立を成し遂げようとする。この映画においては、デ・ヴァレラとマイケル・コリンズに起きたような分裂が、名も無き個人のレベルで起きているのである。
デ・ヴァレラやコリンズの歴史ではなく、名もなき一個人たちに焦点が当てられた歴史。救いのない映画だが、ケン・ローチ監督の才能を十分に味わえる作品だ。
デ・ヴァレラやコリンズの歴史ではなく、名もなき一個人たちに焦点が当てられた歴史。救いのない映画だが、ケン・ローチ監督の才能を十分に味わえる作品だ。