origenesの日記

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島田裕巳『平成宗教20年史』(幻冬舎新書)

2008-12-16 21:30:16 | Weblog
平成の20年間は様々な新興宗教が社会的な影響力を示した時期だった。本書は20年間の時期に最大のカルトであった創価学会とオウム真理教(ともに仏教系カルトである)に焦点を当てながらも、キリスト教カルトである「イエスの箱舟」や「エホバの証人」、擬似科学的なカルトである「パナウェーブ研究所」、カルト的な人物である宜保愛子、江原啓之、細木和子まで幅広く論じたものである。著者はカルトと宗教を厳密に判別することは不可能と考えているが、これに関しては全面的に同意できる。ユダヤ教ナザレ派だって当初はカルトだったはずなのだから。
『ハリー・ポッター』や『20世紀少年』についても触れられており、著者の目配りの良さを感じた。

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