詩人の荒川洋治の文学に関するエッセイ。彼の書く文章は柔らかいながらも、ほのかな毒が効いていて刺激的である。著者は物事を見えるままに感じていたいと述懐しているが、まさに物事の表面を撫でるような文章だと思う。
日本の近代文学が主な話題となっているが、第3部は読書録となっており、シンガー『ルブリンの魔術師』、カポーティ『叶えられた祈り』、ナボコフ『セバスチャン・ナイトの真実』、『ヴィヨン詩集成』などの世界文学についても触れられている。
日本の近代文学が主な話題となっているが、第3部は読書録となっており、シンガー『ルブリンの魔術師』、カポーティ『叶えられた祈り』、ナボコフ『セバスチャン・ナイトの真実』、『ヴィヨン詩集成』などの世界文学についても触れられている。