9月29日
今回は立山ケーブルカー、立山トンネルトロリーバス、関電トンネルトロリーバスの乗り潰しで、立山黒部アルペンルートに行くことにした。高校2年生の修学旅行で訪れて以来25年ぶりだ。
高校生当時の行程は、
立山駅→(貸切バス)→室堂→(立山トンネルバス)→大観峰→(立山ロープウェイ)→黒部平→(黒部ケーブルカー)→黒部湖
の往復コースで、立山ケーブルカーと関電トンネルトロリーバスには乗っていなかった。また、立山トンネルバスはディーゼルバスの運行で鉄道乗り潰しの対象外だったが、1996年にトロリーバス(無軌条電車)化され、対象路線に組み入れることとなった。
またしても前日夜に東海市を出発し、未明の2時に立山駅前に到着。駅近くの無料駐車場で仮眠をとった。
朝6:30に起床。6:50に立山駅(標高475m)に行ってみると、既に登山服姿の客で駅舎内は混雑していた。
公式の時刻表では立山ケーブルカーの朝一番は7:00発。その後、7時台は20分、40分発となっているが、登山客が多いためか、10分、30分、50分にも臨時便が設定されていた。ケーブルカーの定員は120名だった。
私は切符を買ったのが6:50だったが、切符には7:30発の便が指定されていた。運賃は往復割引で1250円。
ケーブルカーには貨物用の無蓋車も連結されていた。階段状の通路まで立ち客で溢れる定員いっぱいの状態で、美女平(標高997m)まで約7分。途中、ボロボロに崩れた柱状節理の岩が2箇所あった。
美女平では室堂行きのバスが私以外のケーブルカーの客をすべて吸い込んですぐに出発。もちろん1台では収まりきれないので、駐車場には多くのバスが待機している。
私は立山駅に戻り、立山黒部アルペンルートの反対側、扇沢駅(標高1433m)に向かった。
北陸自動車道、R148などを経由したが、途中で超鈍足トラックと超鈍足軽自動車に行く手を阻まれ、扇沢駅まで2時間45分もかかってしまった。扇沢駅の無料駐車場は満車だったため、有料駐車場(1000円/日)に車を停めた。
扇沢11:30発のトロリーバスで黒部ダムへ。トロリーバスの車体は1994年製。動き出すとVVVFインバータ制御独特の音が響き、電車そのもの。制動時の音を聴くかぎりでは、電気制動と直通制動が併用されて作動しているようだった。距離は6.1kmで乗車時間は15分ほど。
黒部ダム駅(標高1470m)から200段以上のトンネル階段をよじ登り、展望台へ。腰椎手術のリハビリ中の身にはキツイ階段だったが、久々の迫力ある眺めに満足。少雨の影響で、湖水は減少しており、遊覧船は欠航していた。
フラッシュの光量不足で暗い写真になってしまった(泣)。黒部ダムの堰堤を歩いて対岸に渡り、トンネルに潜ると黒部ケーブルカーの黒部湖駅(標高1455m)がある。改札時に立山ロープウェイの乗車整理券を渡された。「46」と書いてあった。
黒部ケーブルカーは景観保全と冬季運行の確保のために全線トンネルである。12:20発の便に乗り、5分ほどで黒部平(標高1828m)に着いた。
黒部平駅は観光客で混雑していた。本来は12:40発のロープウェイに乗るつもりだったが、混雑のために臨時便を運行していた。しかし、定員が少ないために(80名)順番待ちとなっており、直近の便の整理券番号は41番。46番の私は13:05まで待つこととなった。どうやら立山黒部アルペンルートのボトルネックは立山ロープウェイのようだ。
乗客満載のロープウェイで大観峰駅(標高2316m)へ。ここから立山トンネルトロリーバスに乗り換えるわけだが、この駅は大変不親切な構造になっている。ロープウェイとトロリーバスは同じ建屋の同じ階から発着するにもかかわらず、わざわざ狭い階段で一旦上の階に登らせる構造だ。
トロリーバスからロープウェイへの乗り換え客を捌けないときに、ロープウェイの積み残し客をプールするためなのだろうが、ロープウェイからトロリーバスに乗り換える客にとっては全く意味がないどころか迷惑この上ない。上の階には展望台やお土産屋があるのだが、往復客にとって、これらの施設は片道だけで充分。階段歩行に若干の障害がある私にとっては、今回の旅行の中でこの駅の嫌な印象が一番記憶に残っている。
大観峰駅から立山トンネルトロリーバスで室堂駅まで3.7kmを10分。こちらもVVVFインバータ制御。独特のの音を響かせながら、狭いトンネルを快調に飛ばした。
室堂駅(標高2450m)周辺は観光客が周囲の散策を楽しんでいた。気温は13:30頃で13度くらい。私は足場の悪いところを長々と歩くことができないため、早々に扇沢へ引き返すこととした。
13:45発のトロリーバスからロープウェイ、ケーブルカー、トロリーバスを要領良く乗り継ぐことができ、14:51に扇沢駅に戻ることができた。が、この時間帯からアルペンルートを通り抜ける団体客の通過時間帯と重なってくるようで、帰りの関電トンネルトロリーバスは4両続行運転にもかかわらず立ち客も多く、私も席に座ることができなかった。
扇沢から室堂までの運賃は、往復割引で8800円。立山ケーブルカーを含め、一級観光地相場で財布に優しくない旅だった。