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大阪の東南部に位置する人口10万ちょっとのごく普通の町、富田林。その魅力を、市民の手で発見していきます。

ここどこでしょう?駅から見える風景 85

2021年02月16日 | ここどこでしょう?駅から見える風景

2021年1月2日 14:32 入線するのは吉野行急行。橿原神宮前駅より先の吉野までは全駅停車します。

吉野線は単線ですが、行き違いができるように相対式2面2線のプラットホームになっています。ホーム有効長は4両。

 

 

特急は停車しない無人駅。乗降客は1367人(2018)。

 

急行以下の電車が停まります。

写真は漫画家の里中満智子さんのイラストデザインを使ったラッピング列車「あすか万葉」。

 

ホームから見えるは見瀬丸山古墳。

墳丘長318mの巨大な前方後円墳。その大きさは奈良県下で最大、国内でも6番目の規模を誇ります。

 

前方部わきから後円部を望みます。

6世紀後半に造られた巨大前方後円墳。古墳時代最後の巨大前方後円墳です。ヤマト王権が王権連合の証しとしてこだわった前方後円墳の最後の晴れがましい姿。

見ての通り、定番の葺石がありません。さらに驚くのは、巨大前方後円墳の常識を覆す横穴式石室。しかも国内最長級の全長28mの石室(羨道+玄室)です。それでも後円部が大きすぎて中央まで行けず、中心から20mほど石室がずれています。

さらにさらに石室正面を巨石の重量は推定100トンを越え、石舞台古墳の75トンを凌ぐといわれています。

 

御覧の通り、先は単線です。一本枝線がありますが、距離も短く全く使われていないようです。吉野鉄道時代にあった車両基地への枝線の跡でしょうか?

 

改札口は線路地下にあり、西側と東側に出口があります。

 

ここが改札口。

 

東の出口。直線200mの所に見瀬丸山古墳があります。この駅の名前の由来になったお寺もありますが、直線3mも離れていて、バスの便がありません。

 

こちらは西側の出口。大和棟をイメージさせる建物です。有名な謎の巨石「益田岩船」まで約800m。

 

竹林の中にひそむ謎の巨石、「益田岩船」。

重さ800トンもあろうかと思われる巨石。もともとこの丘陵の頂上付近にあったと考えられており、岩の加工法や穴の尺(長さの単位)などに古墳時代最末期の特徴が見られるため、7世紀頃の建造と推定されています。

何のために加工したかは不明で、文献にも記載されいないので、諸説があります。

益田池(かつて存在した)の弘法大師による顕彰碑の基礎の台石説(益田岩船の名前の由来説)や、星占いをする台座説、物見台説まであります。

私が一番可能性が高いと思うのは、横口式石槨説で、横口式石槨(せっかく)の建造途中で、石に亀裂があるため建造を放棄されたというもの。2つある穴の片側には水がほとんど溜まっていなくて、脇に染み出しているのがわかります。

そのため加工途中に、亀裂があったため放棄されたと考えられます。

 

古墳の石室や石槨は柔らかく加工のしやすい凝灰岩がよく使われていますが、この石は火成深成岩の石英閃緑岩で花崗岩と同じく硬い材質です。

益田岩船から580m離れたところに八角墳で有名な牽牛子(けんごし)塚古墳があり、その巨大な横口式石槨は二上山産の凝灰角礫岩で、加工のしやすい岩石を使っています。

 

益田岩船の近く、230mところにある見瀬沼山古墳の横穴式石室。径18mの6世紀後半の円墳と考えられています。天井付近がオーバーハングしています。

だいぶん話はそれましたが、この駅どこでしょう?

〈解答は画面をクリックしてください〉

 

関連記事:ここどこでしょう?駅から見える風景(83)

撮影日:2021年1月2日

事前に写真を撮って、館内学習で作りました。

2021年2月16日 (2020年度富田林百景 林 保夫 )

 

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