この辺(富田林市・河内長野市およびその周辺)の大人たちは、延命寺というと「ああなつかしいな。」とたぶん思うことでしょう。小学校の遠足で、お弁当をいただいた記憶がよぎります。
大阪府の長野公園・延命寺地区と隣接し、ハアハアと山を登りきったポイントがとてもきれいです。
登る途中に石仏がたくさんあり、体の疲れを癒してくれます。
11月25日 いつもより真っ赤ではありませんでしたが、すこし時期がずれているのかな? それとも、日照と冷え込みが足りなかったのでしょうか?
延命寺は真言宗のお寺で、弘仁年間(810~824)弘法大師が石仏を刻んで本尊としたのが始まりとされています。もみじの名刹として河内長野市の「新河内長野八景」にも選定されています。
江戸前期の寛永16年(1639)に、この地に生まれた浄厳大和尚が伽羅山延命寺に寺号を改め中興しました。延宝5年(1677)、薬樹山延命寺に寺号を改め、本尊も如意輪観音に改められました。
浄厳大和尚さんは、延命寺を望む尾根に静かに安置されています。浄厳さんは高僧で、時の将軍 徳川綱吉公や大名にも仏教の講義をされた方で、民衆からも広く慕われました。梵字の研究について大きな功績を残しておられます。
凡人(ぼんじん)の私にとって、梵字(ぼんじ)の大家 浄厳さんのはかりしれない研究心は想像だにできませんが、とにかく紅葉はきれいでした。
尾根線より浄厳さんのお墓を経て、石の階段を下ると静寂に包まれた池があります。
かえでやいちょうの落ち葉が水面に漂い、北風にまかせて流れます。
池からほどなく、お寺を見下ろす斜面に、樹齢1000年とも言われるカエデの巨木があります。夕陽に映えるその美しさから「夕照もみじ」と呼ばれ、府の天然記念物に指定されています。
楓の古木は非常に少ないので、この木を見て私も元気をいただきました。
回りの景観に溶け込み、とてもきれいです。
しずかなたたずまいの名刹 延命寺は静寂の中にあり、早朝より読経の響きがわずかに聞こえてきました。
(2013.11.25. 6:41 撮影 HN:アブラコウモリH)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます