とあるスナックで
コー
またまた読んでいこう。
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このあと同じ2007年の11月8日、私はもう一度バーナンキと議論する機会があった。このとき、私は住宅バブルに的を絞って質問した。
ロン・ポール:今、アメリカはサブプライムローン問題という大変な事態に見舞われ、連銀は連日その対応に追われています。私たちは深刻な危機に直面している。問題は、私たちがなぜこんな事態に陥ってしまったのかを考えないことです。(コー注:日本もまったく同じではないんだろうか。1990年代のバブル崩壊の根本原因は何か。異常な信用創造の膨張にあったことは、間違いないんではないか。ね、そうでしょ。当時日銀幹部だった、福井俊彦さん。)考えているのは目先の応急処置だけで、この事態をどう乗り切るかという議論しかしていないことです。金融バブルはかならずはじける。ナスダックのバブル(ITバブル。2001年1月がピーク)がはじけた後の状況をあなたは覚えていますか?だれもバブルがどうして起きたのかを考えもしませんでした。
そして現在は住宅バブルが抜き差しならぬ状態に陥っています。住宅価格は下落を始め、その影響はさらに拡大しています。しかしだれもこのバブルがどのように生み出されたのか、疑問に思わないのです。
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公聴会の最後にあなたは、「住宅バブルに対処すべく、詐欺のような住宅ローンの貸付を規制する法律を作るべきだ」と発言しました。しかし、これはまったく住宅バブルの解決策にはなりません。本当の詐欺は、連銀が何も無いところからお金を刷って、お金の価値を歪めていることです。アメリカにはお金がないのです。それなのに刷ったお金が資本などといっている。お金は余っているのだと。しかし真実は、あなたが危機の対応に迫られてお金を刷り散らしているだけなのです。私たちは根本のところに立ち戻り、この問題がどこから生まれているのかを知る必要があります。バブルはいびつな投資と新しいお札の増刷によって起きるのです。
p-157
紙切れ通貨を信奉する人びとはもっとジャブジャブとお金を刷れば、経済危機は去って問題は解決すると考えている。一方で道理を分かっている人は、バブル経済とその崩壊は交互に終わることがなく、その打ち続く景気循環を止めるためには、インフレを起こさない実物資産に裏付けられた通貨が必要だとすぐに理解する。
p-170
連銀は一部のエリートの利益のためだけに裏取引を続け、一般市民が生きていくのに必要な経済を破壊している。その事実を知る国民や議員が増えれば増えるほど、連銀廃止の日は早まるのである。連銀を廃止すれば、もう国民はお金や銀行の独占によってコントロールされなくなる。私は連銀を通して世界を支配しようという陰謀など信じない。が、そう疑っている人々の心配がどこから来るのかはよく分かる。これらの陰謀は完全な作り話をもとに作られているわけではない。中央銀行やそれを取り巻くペテン師たちの悪行が、一般市民に決定的な懐疑主義を植え付けている。連銀を廃止することは、通貨制度にもう一度信頼を取り戻すことでもあるのだ。
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しかし住宅市場の下落は、問題によって引き起こされた結果でしかない。そこにだけ注目しても問題の元凶は見えない。市場が崩れているのは住宅市場だけではない。金融、製造、サービス、小売り、株式市場などでも同様に落ち込みが見られる。これはもっと大きな問題によって引き起こされた症状なのである。最も根本的な問題は、連銀が最初から持続不能だと分かっている紙切れ通貨制度を延命させていることだ。
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しかし偽りの信用は経済の繁栄を生み出さない。もし富を生み出せるものなら、だれも生活のために額に汗して働かなくてもいいはずである。このような住宅価格の上昇は、本当の富が生み出されていると信じた人を騙しているだけである。「悪銭身に付かず」というが、まさにその通りである。バブルの渦中にいるときは楽なものだ。皆、自分たちの生活水準をはるかに超えた贅沢な暮らしが出来る。だがひとたびバブルがはじけると、今度は自分たちの浪費のツケを支払うために厳しい生活を迫られる。これは国家でも個人でもことである。もし偽りの富を追いかけ、過剰な借入が起きて通貨が膨張すれば、最終的に国家全体の生活水準の激落に見舞われるのである。(コー注:バブルが弾けた日本人も、そして今まさに弾け中の中国人も、身につまされる。ロン・ポールはこの根本原因が、部分準備銀行制度そのものにあると言っているんだと思う。信用収縮のスパイラル。これを理解するのがカギだと思う。たとえば、100%準備率での融資と1%準備率での融資。どちらも返済不能になった場合を考えてみよう。小林君が100万円を貯めて俺に貸したとする。けっして無から作ったお金ではない。実物のお金である。その借りたお金で俺はいろいろ商売をしようとしたが、失敗して返せなくなった。そうするとそのお金はこの世から消えたんだろうか。違うよね、俺を通して誰かの財布なり、金庫なり、銀行預金に移ったんだと思う。小林君のお金が他のだれかに移っているだけだと思う。世の中全体では、増えもしないし減りもしていない。そこで俺は親戚からお金を借りて小林君に返していくわけだ。このときも世の中全体では、お金は増えもしないし減りもしない。移動だけだ。では1%準備率の場合はどうなるんだろう。まったく実体のないお金が無から銀行預金として生まれる。それが返済不履行になり銀行が債務超過になったら、銀行は自身の資本金で穴埋めをしなければならない。穴埋めをしたとたんに、そのお金は消えてなくなるんではないだろうか。そして銀行はますます融資が出来にくくなる。準備金そのものが減っていくから。100%準備率の時は起こらないことが、部分準備銀行制度のもとでは、起きてしまうという事だと思う。世の中のお金が消えてなくなってしまうという事ではないんだろうか。それが信用収縮ということではないんだろうか。)
ーーー 続く ーーー