とあるスナックで
小林
コー
小林
小林
<東京大学金融教育研究センター>というところで2006年8月に、3人(ナイフー・チェン、小林孝雄・佐井りさ)の研究者による、<100パーセント・マネー再論>という研究発表があったようですね。
63ページもある論文なので、読むだけでも大変なんですが、ましてや専門用語が多く、理解するのはとても難しいですが、結論として、フィッシャーの<100%マネー>は、いいシステムだと言っているんじゃないでしょうか。
63ページもある論文なので、読むだけでも大変なんですが、ましてや専門用語が多く、理解するのはとても難しいですが、結論として、フィッシャーの<100%マネー>は、いいシステムだと言っているんじゃないでしょうか。
コー
そうだね、ダウンロードした45ページ目のところにこう書いてある。
過去20年間に見る米国と日本の姿は、現行の銀行制度が決してうまくいってないことを示している。銀行をより頑健で安定的なシステムにするには、抜本的なリフォームが必要である。近年の金融技術革新によって、銀行は貸出し債権ポートフォリオのほとんど全てを投資家に売却することができるようになった。流動性のあるトランシェは機関投資家と預金者に渡し、情報レントが生み出すリスク・リターンの凝縮されたレジュアル・トランシェだけを自分の資本で保持する。そうすることで、銀行に金融仲介機関としての従来の役割をはたさせつつ銀行部門にリスクが集中する構造から経済を脱却させることができるのである。
80年前にFisherが主張した100%リザーブ型のナローバンキング・スキームは、近年の度重なる金融危機で露わになった銀行システムの脆弱性に根本的な解決を与える理想的なシステムであり、それは現代のマーケット・テクノロジーによって真の意味で実現可能になったのである。
過去20年間に見る米国と日本の姿は、現行の銀行制度が決してうまくいってないことを示している。銀行をより頑健で安定的なシステムにするには、抜本的なリフォームが必要である。近年の金融技術革新によって、銀行は貸出し債権ポートフォリオのほとんど全てを投資家に売却することができるようになった。流動性のあるトランシェは機関投資家と預金者に渡し、情報レントが生み出すリスク・リターンの凝縮されたレジュアル・トランシェだけを自分の資本で保持する。そうすることで、銀行に金融仲介機関としての従来の役割をはたさせつつ銀行部門にリスクが集中する構造から経済を脱却させることができるのである。
80年前にFisherが主張した100%リザーブ型のナローバンキング・スキームは、近年の度重なる金融危機で露わになった銀行システムの脆弱性に根本的な解決を与える理想的なシステムであり、それは現代のマーケット・テクノロジーによって真の意味で実現可能になったのである。
小林
結局、<100パーセントマネー>を肯定的にとらえているんでしょうね。