「なすのこうじ漬け」
主な伝承地域 県南地域
主な使用食材 なす、麹、米
歴史・由来・関連行事
「なすのこうじ漬け」とは、なすを米とこうじを使って漬け込んだ漬物。
主に県南地域で漬けられている。昔は7~10月のなすの収穫時期に、新米で出た二番米を贅沢に使用して、冬支度のひとつとして各家庭で作られていた。秋田県には伝統野菜が数多く存在し、なすの種類も多い。巾着型が特徴の横手市の「新処(あらどころ)なす」が「花ずし」として重宝されているのが有名だが、その他、さまざまな改良品種に押されながらも現在も在来種のなす栽培をしている湯沢市の「関口なす」、大仙市の「仙北丸なす」がある。ともに皮の紺色が鮮やかでパリッとしており、中が締まっているのが特徴。果肉も果皮もしっかりしているため、塩蔵しても果肉が水分を含みにくく、長期保存用の「なすのこうじ漬け」に重宝されている。
食習の機会や時季
7~10月に収穫したなすを、秋から仕込んで保存食として冬の間、各家庭の食卓で食される。
飲食方法
干して表面を乾かしたなすを、塩、ザラメ、焼酎とともに蒸し米とこうじをたっぷり使って大きな漬物樽に漬け込む。1カ月ほど漬けたのち、食事のお供として食す。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
各スーパーで販売されている。また、大仙市・JA秋田おばこ中仙地区女性部加工部会が、平成4年(1992年)頃から、地場産の丸なすを使った伝統の漬物「ふかしなす」を特産化している。昔より伝わってきた「なすのこうじ漬け」の要素を残しながら、現代の人たちにどう伝承できるかを工夫して、現代にあった漬物を考案し、人気を博している。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/29_27_akita.html より
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