「いわしの卯の花漬け」
主な伝承地域 海匝地域・九十九里地域
主な使用食材 背黒イワシ、おから、ピーマン、人参、しょうが
歴史・由来・関連行事
九十九里地域は、海の幸、里の幸の宝庫であり、特に古くから知られる好漁場である。九十九里地域を代表する海の幸であるイワシは、江戸時代から漁獲量が多く、「海の米」とも例えられる。九十九里の食卓でなじみの魚であるイワシのおいしさと豊富な栄養成分を生かした料理は多種多様である。その中でも11月~3月頃にとれるイワシを使ってつくられる「いわしの卯の花漬け」は、お正月のおせちや祭りなどの行事に食される郷土料理である。また、保存食や常備食としても日常的に食べられる。
「いわしの卯の花漬け」は、水揚げされたイワシを新鮮なまま酢漬けにし、更におからで漬け込んだ料理である。おからの色が白くおからが卯の花(うつぎの花のこと)と呼ばれることから、卯の花漬けとも言われている。おからは、豆腐をつくる際にできる大豆の搾りかすであるため、食物繊維を豊富に含むヘルシーな食品である。このおからで漬け込むことにより、型崩れを防止し、酸化を抑えることができるという。
食習の機会や時季
11月~3月頃にとれるセグロイワシ、大イワシが使われる。日々の常備食や祭り、正月のおせち料理として食されている。また、市内の店舗やネットで販売されている加工品を購入することができるため、通年食べることができる。
飲食方法
下処理をしたイワシに塩を振り、1日おく。塩を洗い流し、酢、砂糖に更に1日漬け込む。鍋におからを入れ、焦げないように炒り、熱が取れたら酢、砂糖を混ぜた調味料を加える。ピーマン、人参は3cmほどの長さの千切りにし、塩をもみ込みしんなりさせ水分をふき取る。おからにイワシ、ピーマン、人参、ごま、みじん切りにしたしょうがを加え、最後に柚子の皮の千切りを加え和える。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
現在も家庭でつくられ、親から子へと継承されている。また、市内の店舗やネットで販売されているものを購入することができるため、気軽に食すことができる。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/iwashino_unohana_zuke_chiba.html より
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