「狒々 ひひ」
ヒヒ(狒々)とは、サル目オナガザル科ヒヒ属 Papio に属する哺乳類の総称のこと。主にアフリカに分布する。地上で生活し、高度な社会を形成する。オスとメスの性差が大きい動物である。また、ヒヒという和名は伝説上の動物「狒々」にちなむ。
「狒々」
狒々、狒狒、比々(ひひ)は、日本に伝わる妖怪。サルを大型化したような姿をしており、老いたサルがこの妖怪になるともいう。
山中に棲んでおり、怪力を有し、よく人間の女性を攫うとされる。
柳田國男の著書『妖怪談義』によると、狒々は獰猛だが、人間を見ると大笑いし、唇が捲れて目まで覆ってしまう。そこで、狒々を笑わせて、唇が目を覆ったときに、唇の上から額を錐で突き刺せば、捕らえることができるという。狒々の名はこの笑い声が由来といわれる。また同書では、天和3年(1683年)に越後国(現・新潟県)、正徳4年(1714年)には伊豆で狒々が実際に捕らえられたとあり、前者は体長4尺8寸、後者は7尺8寸あったという。
もとは中国の妖怪であり、『爾雅』釈獣に「狒狒は人に似て、ざんばら髪で走るのが速く、人を食う」という。郭璞の注には「梟陽のことである。『山海経』に「その姿は人の顔で唇が長く、体は黒くて毛が生えており、かかとが曲がっている。人を見ると笑う」という。交州・広州・南康郡の山中にもいて、大きいものは背丈が1丈あまりある。俗に「山都」と呼ぶ。」といっている。江戸時代の百科事典『和漢三才図会』には西南夷(中国西南部)に棲息するとして、『本草綱目』からの引用で、身長は大型のもので一丈(約3メートル)あまり、体は黒い毛で覆われ、人を襲って食べるとある。また、人の言葉を話し、人の生死を予知することもできるともいう。長い髪はかつらの原料になるともいう。実際には『本草綱目』のものはゴリラやチンパンジーを指すものであり、当時の日本にはこれらの類人猿は存在しなかったことから、異常に発育したサル類に『本草綱目』の記述を当てはめたもの、とする説がある。
知能も高く、人と会話でき、覚のように人の心を読み取るともいう。血は緋色の染料となるといい、この血で着物を染めると退色することがないという。また、人がこの血を飲むと、鬼を見る能力を得るともいう。
*Wikipedia より 一部抜粋
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