茶山守廣・隠岐三味線ブログ

名残尽きぬに 銅鑼が鳴る今宵

西郷港は 小雨も降らぬに 袖しぼる

        (隠岐民謡・しげさ節)

初競り

2008年01月06日 | 気まぐれ日記
この時期はいつも初競り(はつせり)のニュースで賑わいますが、日本最大の魚河岸、東京・築地の中央卸売市場
で5日新春恒例の初競りが行われ、青森県大間産のマグロ(276キロ)がキロ当たり単価2万2000円でなんと!
607万2000円で競り落とされたそうだ。
大間産といえばブランド中のブランドである。初競りの場合は「ご祝儀相場」があるとはいうものの、それにしても
破格の値段で競り落とされたものだと思う。

若かりし頃に(18歳~24歳まで)大阪市中央卸売市場・東部市場の卸売り会社に6年間勤務していたことがある。
その中の青物課(あおものか)に所属していて、主に鯵・鯖・鰯・イカなどを取り扱う仕事をしていたので、この時期の
各地の初競りのニュースは今でも大変興味がある。
入社4~5年目くらいに「せり人」の資格を取得したものの、せり台に登った経験は無くペーパーせり人?でもある。
当時は会社の中でも花形であったマグロを扱う課で仕事をしてみたいと思っていたが、途中で隠岐にUターンした為
自分で思い描いていた夢はとうとう叶わなかった。

人の一生には何度か転機が訪れるというが、今になって思えばこの時が自分にとって人生の転機であったのでは?
との思いが強い、あのまま定年までその仕事を続けておれば当然のことながら大阪の人となって、自分では生涯の
趣味であると思っている「民謡」との出逢いはおそらくなかったであろう。

「今」が一番幸せであるとの思いを持っていることこそ「真の幸せ」ではなかろうか?・・・