岡山市立市民病院 総合診療グループ(ER+GIM)

岡山市立市民病院の総合診療グループである『総合内科』と『救急総合診療科』の日常の雰囲気を伝えていきます。

なんでも症例検討会in福山(2015/07/18)

2015-08-11 08:35:53 | 院外イベント
おはようございます。Dr.Waveです。
8-9月は1年を通して病気になる患者さんが若干少なくなりますが、夏季休暇が複数絡み合うのでそれなりにコントロールが必要になる月ですね。


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7/18は「なんでも症例検討会in福山」がありました。
「なんでも症例検討会」は奇数月の第3土曜日に広島市立市民病院にて開催している勉強会ですが、年に1回福山市で開催されます。誰も診断を知らない症例検討会,レクチャー,外部から講師を招いての講演などを行っています

一例目は気道炎治療中のコントロールできない発熱の症例でした。薬剤性肺臓炎が併発したように見えたのですが、治療経過で加湿器による過敏性肺臓炎と診断されました。「確定診断は治癒後にやってくる」という格言があります。初期診断もしくは暫定診断をした後、治療のなかで慎重に経過を評価し、診断や治療の調整を行うことで確定診断に至るというケースでした。また生活に潜むアレルギー性疾患や過敏性疾患を見つける「こつ」を学ぶこともできました。今回の症例は診察する医師次第では迷宮入りする危険は多いにあるケースだと思いました。

二例目は自己炎症性疾患の症例でした。普遍的な採血検査やレントゲンではdetectできず、臨床症状と経過から想起して画像検査をオーダーしないと診断にたどりつけないという内容でした。症例提示された患者さんは複数の施設を受診しながらも診断・治療に至れず、医師の臨床推論スキルの重要性を再認識されました。

特別講義は「hospitalist」というブログで高名な高岸勝繁先生(淀さんせん会金井病院)が「貧血へのアプローチと鉄欠乏性貧血」をテーマにお話いただきました。
なんだ、鉄欠乏性貧血かぁ。それなら知っているわ。と侮ることなかれ。
「教科書的な知識」と「洗練された知識・実践的な知識」は違います。
様々なエビデンスを照会し、「明日からの貧血診療に役に立つ」Tipsをたくさんいただきました。

夜は懇親会があり色々な方と交流を温めることができました。

この「なんでも症例検討会」は本当にお勧めです。いずれ岡山でも同様の多施設ケースカンファレンス&レクチャーを作って育てていきたいと思っています。


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なんでも症例検討会
https://www.facebook.com/pages/%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%A7%E3%82%82%E7%97%87%E4%BE%8B%E6%A4%9C%E8%A8%8E%E4%BC%9A/961830317175717


Hospitalist ~病院総合診療医~
http://hospitalist-gim.blogspot.jp/


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