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『海』 こゆるぎの浜
こゆるぎの浜で焼く150年続く<地曵網漁・台舟さん>。
二回目の出漁を見送る<母娘>。 一回目は「ヤガラが
一匹取れたよ」。
***
ヤガラのアジ
鎌倉から大磯へ移って、もう五年になるのだから早いものだ。
同町の先輩は獅子文六、坂西志保、福田恆存など、紳士淑女
揃いで、鎌倉とちがって、町内付き合いはないから、いつも
のんびりしたお正月である。 ・ ・ ・
いまのシーズンならヤガラという魚である。 ヤガラの名は
「矢柄」のように細長いところから来ているらしい。 体の半分
はクチバシで、蛇みたいに長い魚である。 淡紅色で円形の
身がちょっと甘く、軽く、独特の味がある。 大磯から西でないと
獲れないそうで、それもたまにしか上がらないので、希少価値が
ある。 <「大岡昇平随筆集」より>
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