おひさまのレシピ

諦めないことが、一番の勇気。
挫折の日々。
子どもたちのこと。
大好きな料理のこと。
つれづれなるままに。

へなちょこベーグル。ぱん1年生。

2008年05月28日 | パン
我輩は主婦である。名前はみえり。

たとえどんなに才色兼備の美女であろうと、
最低、人間1つはコンプレックスがあるのではないだろうか。

我輩も、コンプレックスなんて沢山ありすぎる普通のオナゴの1人である。

少し(だいぶ?)過去の話になるが、我輩が中学生のことである。
我輩の中学生時代、コバルト文庫やエックス文庫なるものが大流行。
(コバルト文庫、エックス文庫は、ティーンズ向けの軽い小説)
我輩はコバルト文庫派で、よく読んでいた。
(エックス文庫の花井愛子とか折原みとも友達に借りて授業中に読んでいたが)

特にコバルトの中では、氷室冴子が好きで、
「なぎさボーイ」「多恵子ガール」「北里マドンナ」は我輩のバイブルであった。

その中で、中学生男子のなぎさは、
「童顔」「女顔」「背が小さい」というコンプレックスがあり、
背伸びしながら、でも懸命にコンプレックスを克服しようとがんばるのだった。

そのなぎさくんが言った一言は、
20年たった今でも鮮明に覚えている。
「どんなに努力したって、結果がすべてなんだ。
 がんばってダメでしたなんて、絶対言いたくない。
 だから、オレはできるまで絶対に頑張りましたなんて言わない」

この通りのセリフじゃないだろうけど、
そんなようなことをなぎさは言った。

雨の中、陸上部の部活の練習をひたすらするなぎさに心打たれた。

すぐ影響されやすい我輩は、努力することじゃなくて、
努力してできることが偉いことなんだ~と深く心に刻みこまれた。

大人になった今では、
「学校の先生は努力すればできると言うけど、
 人間努力してもどうにもならないことがある」と
そんなことを何度か思い知ったことがある。
ま、でも、どんなに辛くても
明るい光を探して彷徨い続けなければならないわけで。

どうにもならない事実はおいといて、
今日は、軽い(?)けど、我輩にとっては重いコンプレックスの話。

目が小さい、鼻が低い、運動神経が悪い、勉強ができない、
コンプレックスは人それぞれだと思う。

我輩は、顔のことをいっさいがっさい置いといて、 
勉強は努力すればできるタイプ(決して頭いいわけではないけど)、
運動神経もよくないけど、特に気にしてない。

一番のコンプレックスは「音楽音痴」。
ほんとに、ほんとに音楽センスがマイナス100くらいの勢いでない。
でも、音楽ができる人に憧れ、
幼稚園の年中(4歳)から、中学3年までピアノに通い。
高校の3年間も、吹奏楽部。
大学4年間も、授業でピアノのレッスンが毎週あったし、
こんなに音楽やってるんだから、「できるでしょ?!」と思うではないか。
ところがどっこい、ほんとに、ほんとに泣けるほどできない。

ピアノトータルで14年間習っているのに、ソナチネも怪しい。
ピアノの先生にはあまりに飲み込みが遅い我輩のレッスンの前に、
「胃薬を飲む」と言われたこともあるくらい。
泣きながらピアノを練習した記憶しかない。
でも、辞めたいなんて言えなかった。
兄弟のいない我輩に「ピアノがあなたの妹よ」とプレッシャーをかける母。
「そんな妹いらない」と心の中で思ったけど、言えなかった。
ピアノが高価であると知っていたので、「辞めたい」なんて死んでも言えなかったのだ。

でも、発表会でうまい人の演奏を聞くと
「あぁ、私もあんな風に弾きたい」と心底思ったので努力した。
でも、全然努力は実らず、中学3年なのに小学4年生の子に負ける演奏だった。

高校に入っても音楽に対する憧れは捨てきれず、吹奏楽部に入部。
「オレは神様だ~」という音大に通うOBが指揮者だったのだが、
そのOBに、練習中毎度指揮棒を投げつけられた。
「おまえ、これできないんだったら辞めろ」と何度も言われた。
一度も練習中に泣いたことないけど、相当悔しかった。

なぎさくんに影響されてた我輩は(今もだけど)、
努力してることは人に言わない。
悔しい顔も見せない。
にこにこ笑って、どうしようもない我輩を演じるのが常である。
だって、結果はできないのだから「努力してる」って言うのは、
言い訳にしかならないのだ。

きっと我輩だけでなく、
多くの人はそうであるのだろうと思う。
そして、努力しているのを知っていても知らないふりして、
調子を合わせたりするのだ。
きっと。

そんな小さな優しさに助けられて、
日常が紡がれているのではないかなぁなんて、
たまに思ったりする。

だから我輩は、やっぱり鼻歌を「怪音波?」と言われたり、
カラオケ行くのがイヤだったり(場が盛り下がるのがイヤなので、歌うけど)、
自分の子どもがやっぱり音楽音痴だったらどうしましょ?!と
たまに青ざめたりするけど、
まぁ、元気に生きていたりするのである。

なんで、こんなに長々とコンプレックスの話をしているのかといえば、
パンである。

ウェルカムベアも出来上がって、ほっとひと段落。
天気もいいし、気持ちいい。
そうだ、パン修行しよう~!!!と、今日は朝からパン職人。

お友達ブロガーの皆さんが美味しそうなベーグルを焼いていたりするのを見て、
いいなぁ、ベーグル。手作りしてみたいなぁ。
そう常々思っていた。

えぇ。今日、実行したのです。
初ベーグル作り。

ど~なんでしょ、これ?!


形がいびつで、ぺちゃんこで、全然つやつやしてないし~!!!

あぁ、パン1年生。
失敗繰り返して、うまくなるのだ。そうなのだ。
そう言い聞かせ、また懲りずにチャレンジしてみよう。

でも、やっぱりできたてはうま^^
レタス、トマト、ハム、スクランブルエッグを挟んで食べました。



ウェルカムベアのプレートも出来上がりました!



気を取り直して、これから家事がんばります^^