記日きつい思れぐま気 from バンクーバー

2012年4月から妻の海外赴任に伴い主夫業と育児に励む30代男性の日常。バンクーバー関係ないことも多々あります。

本の感想文「人は、なぜ約束の時間に遅れるのか」

2011-03-05 22:08:48 | 本の感想
「人は、なぜ約束の時間に遅れるのか」という本を読みましたよ。内容はこの手のタイトルの本にありがちな、タイトルの問題を解決にする手法について説明する本です。
本の中で、色々な行動の理由を探るために行動心理学を用いています。ある行動を起こすのには理由がありい、その理由を具体的に「視考」することで解析していきます。大切なのは行動の原因を「性格」に求めないこと、と本の中では繰り返されています。遅刻するのは「だらしない」からではない、という具合に。実際にこの本の中で出される「遅刻しない理由」には釈然としないものがあるのですが(笑)、考え方自体は非常に興味深い内容でした。
例えば、行動には随伴性というものがあり、強化の随伴性と弱化の随伴性とがあります。早起きするという行動に対し時間が有効に使えるとか電車が空いてるとかは強化の随伴性、寒い(から布団から出られない)とか前夜に夜更かしして寝不足とかは弱化の随伴性、といった具合です。色々な要因(随伴性)を分析することで、なぜ行動するに至ったのかがわかる、というのは、当たり前ではありますが面白いなあと。
あと、「忘れる」とか「間違える」という(意識した)行動はない、というのもなるほどーってなりました。「忘れる」という事象が発生したのは、「思い出す」ための強化の随伴性よりも弱化の随伴性が強かった、という解釈。「忘れっぽい」で片付けちゃダメなんですね。失敗に対し個人に責任追求せず、原因を解析し、二度と起きないようにする上で重要な考え方だなー、と思いました。「なんで失敗したのか」を考えるより、「どうやったら失敗しないのか」を考える方が建設的ですからね。

ということで、自分のメモ的に記録。


人は、,なぜ約束の時間に遅れるのか 素朴な疑問から考える「行動の原因」 (光文社新書)
島宗 理
光文社


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