2007年8月22日
平成20年度予算編成の動向 ⑧環境保全経費 第4回は、平成20年度予算基本方針における21世紀環境立国戦略との関係についてみていきます。
(4)21世紀環境立国戦略の着実な展開
平成19年6月に閣議決定された「21世紀環境立国戦略」では、今後1、2年で重点的に着手すべき8つの戦略が提示されました。これを受け、「平成20年度環境保全経費の見積りの方針の調整の基本方針」は、『「環境立国・日本」に向けた戦略的取組として、自然との共生を図る智慧と伝統、社会経済の発展をもたらしてきた環境・エネルギー技術、深刻な公害克服の経験、意欲と能力溢れる豊富な人材などといった我が国の強みを、環境から拓く経済成長や地域活性化の原動力となし、世界の発展と繁栄に貢献する品格ある「環境立国」を持続可能な社会の「日本モデル」として創造し、アジア、そして世界に発信する。このため、今後1、2年で重点的に着手すべき8つの戦略が提示されたところであり、それらについても、環境基本計画の「重点分野政策プログラム」に係る施策の推進と整合性を取りつつ重点的な展開が図られるよう努めるものとする。』としています。
(5)今後1、2年で重点的に着手すべき8つの戦略の概要
①戦略1 気候変動問題の克服に向けた国際的リーダーシップ
「世界全体の排出量を現状に比して2050 年までに半減する」という長期目標及びその実現に向けての「革新的技術の開発」とそれを中核とする「低炭素社会づくり」という長期ビジョン、2013 年以降の国際枠組み構築に向けた「3 原則」、京都議定書の目標達成に向けた国民運動の展開からなる新提案を行い、新たな国際的な枠組みづくりに貢献するとともに、京都議定書の目標達成のための国内対策の充実を図る。
②戦略2 生物多様性の保全による自然の恵みの享受と継承
自然共生の智慧の再興と発展による自然共生社会づくりを世界に提案するとともに、我が国の生物多様性の総合評価等を行い、将来像を国民に提示し、自然の恵み豊かな美しい国を将来世代に引き継ぐ。
③戦略3 3Rを通じた持続可能な資源循環
我が国の3R の制度・技術・経験を国際的に展開しつつ、更なる高度化に取り組むとともに、地球温暖化対策への貢献、G8 での3R イニシアティブの推進を図る。
④戦略4 公害克服の経験と智慧を活かした国際協力
我が国の深刻な公害克服の経験と智慧、環境・エネルギー技術を活かし、環境汚染の少ないクリーンアジア・イニシアティブや中国等との水環境パートナーシップなどの国際環境協力を展開する。
⑤戦略5 環境・エネルギー技術を中核とした経済成長
省エネルギー、再生可能エネルギー、原子力等の環境・エネルギー技術に磨きをかけ、創造的な技術革新を図るとともに、新たな環境ビジネスを創出することなどにより、環境問題への対応を経済成長の新しいエンジンとする。
⑥戦略6 自然の恵みを活かした活力溢れる地域づくり
郷、都市、水辺、森林、といったそれぞれの地域の特性や相互のつながりを踏まえ、自然の恵みを活かしながら、幅広い関係者の参加と協働により活力溢れる美しい地域づくりを進める。
⑦戦略7 環境を感じ、考え、行動する人づくり
環境保全への意欲、智慧、行動力溢れる人材を育て、活かし、地域の環境保全活動の輪を全国に広げ、力強く後押しするとともに、アジアに向けて発信していく。
戦略8 環境立国を支える仕組みづくり
環境保全の取組が市場で適正に評価される仕組みづくりや政府の率先した取組の推進等により、環境立国に向けた人々の自主的積極的な取組や創意工夫を最大限に引き出す。
【官報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【行政情報ウオッチング】
環境省
第2回 日本・モンゴル環境政策対話の結果について
中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会食品リサイクル専門委員会(第8回) 食料・農業・農村政策審議会食品産業部会食品リサイクル小委員会(第3回)合同会合(第3回)の開催について
経済産業省
1人1日1㎏のCO2削減」応援キャンペーンの協賛企業について
全産業活動指数、全産業供給指数(平成19年6月分)
国土交通省
「1人1日1kgのCO2削減」応援キャンペーンの協賛企業について(お知らせ)
平成18年全国一級河川の水質現況の公表について
【判例情報ウオッチング】
千葉地裁は、21日、千葉県旭市の産廃最終処分場の建設を巡り、周辺住民6人が地下水に悪影響が出るとして、県を相手に設置許可処分の取り消しを求めた訴訟で、取り消しを命じる判決を言い渡しました。判決は「事業主に必要な資金調達の裏付けがなく、不適正な廃棄物処分が行われる恐れが著しく高い状況だった」と指摘し、許可は十分な調査を欠いた違法なものだったと判断しました。同社に対しては住民が処分場の建設差し止めを求める訴訟も起こしており、同地裁が今年1月、「立地選定自体に慎重さを欠いている」などと建設中止を命じ、同社側が東京高裁に控訴中です。
【ISO14001】
◆毎週更新中!「環境法令管理室」に「8月13日から8月19日までに公布された主な環境法令一覧」をアップしました/2007.8.19
◆毎週更新中!「環境法令管理室」に「8月13日から8月19日までに発表された改正予定法令一覧」をアップしました/2007.8.19
平成20年度予算編成の動向 ⑧環境保全経費 第4回は、平成20年度予算基本方針における21世紀環境立国戦略との関係についてみていきます。
(4)21世紀環境立国戦略の着実な展開
平成19年6月に閣議決定された「21世紀環境立国戦略」では、今後1、2年で重点的に着手すべき8つの戦略が提示されました。これを受け、「平成20年度環境保全経費の見積りの方針の調整の基本方針」は、『「環境立国・日本」に向けた戦略的取組として、自然との共生を図る智慧と伝統、社会経済の発展をもたらしてきた環境・エネルギー技術、深刻な公害克服の経験、意欲と能力溢れる豊富な人材などといった我が国の強みを、環境から拓く経済成長や地域活性化の原動力となし、世界の発展と繁栄に貢献する品格ある「環境立国」を持続可能な社会の「日本モデル」として創造し、アジア、そして世界に発信する。このため、今後1、2年で重点的に着手すべき8つの戦略が提示されたところであり、それらについても、環境基本計画の「重点分野政策プログラム」に係る施策の推進と整合性を取りつつ重点的な展開が図られるよう努めるものとする。』としています。
(5)今後1、2年で重点的に着手すべき8つの戦略の概要
①戦略1 気候変動問題の克服に向けた国際的リーダーシップ
「世界全体の排出量を現状に比して2050 年までに半減する」という長期目標及びその実現に向けての「革新的技術の開発」とそれを中核とする「低炭素社会づくり」という長期ビジョン、2013 年以降の国際枠組み構築に向けた「3 原則」、京都議定書の目標達成に向けた国民運動の展開からなる新提案を行い、新たな国際的な枠組みづくりに貢献するとともに、京都議定書の目標達成のための国内対策の充実を図る。
②戦略2 生物多様性の保全による自然の恵みの享受と継承
自然共生の智慧の再興と発展による自然共生社会づくりを世界に提案するとともに、我が国の生物多様性の総合評価等を行い、将来像を国民に提示し、自然の恵み豊かな美しい国を将来世代に引き継ぐ。
③戦略3 3Rを通じた持続可能な資源循環
我が国の3R の制度・技術・経験を国際的に展開しつつ、更なる高度化に取り組むとともに、地球温暖化対策への貢献、G8 での3R イニシアティブの推進を図る。
④戦略4 公害克服の経験と智慧を活かした国際協力
我が国の深刻な公害克服の経験と智慧、環境・エネルギー技術を活かし、環境汚染の少ないクリーンアジア・イニシアティブや中国等との水環境パートナーシップなどの国際環境協力を展開する。
⑤戦略5 環境・エネルギー技術を中核とした経済成長
省エネルギー、再生可能エネルギー、原子力等の環境・エネルギー技術に磨きをかけ、創造的な技術革新を図るとともに、新たな環境ビジネスを創出することなどにより、環境問題への対応を経済成長の新しいエンジンとする。
⑥戦略6 自然の恵みを活かした活力溢れる地域づくり
郷、都市、水辺、森林、といったそれぞれの地域の特性や相互のつながりを踏まえ、自然の恵みを活かしながら、幅広い関係者の参加と協働により活力溢れる美しい地域づくりを進める。
⑦戦略7 環境を感じ、考え、行動する人づくり
環境保全への意欲、智慧、行動力溢れる人材を育て、活かし、地域の環境保全活動の輪を全国に広げ、力強く後押しするとともに、アジアに向けて発信していく。
戦略8 環境立国を支える仕組みづくり
環境保全の取組が市場で適正に評価される仕組みづくりや政府の率先した取組の推進等により、環境立国に向けた人々の自主的積極的な取組や創意工夫を最大限に引き出す。
【官報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【行政情報ウオッチング】
環境省
第2回 日本・モンゴル環境政策対話の結果について
中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会食品リサイクル専門委員会(第8回) 食料・農業・農村政策審議会食品産業部会食品リサイクル小委員会(第3回)合同会合(第3回)の開催について
経済産業省
1人1日1㎏のCO2削減」応援キャンペーンの協賛企業について
全産業活動指数、全産業供給指数(平成19年6月分)
国土交通省
「1人1日1kgのCO2削減」応援キャンペーンの協賛企業について(お知らせ)
平成18年全国一級河川の水質現況の公表について
【判例情報ウオッチング】
千葉地裁は、21日、千葉県旭市の産廃最終処分場の建設を巡り、周辺住民6人が地下水に悪影響が出るとして、県を相手に設置許可処分の取り消しを求めた訴訟で、取り消しを命じる判決を言い渡しました。判決は「事業主に必要な資金調達の裏付けがなく、不適正な廃棄物処分が行われる恐れが著しく高い状況だった」と指摘し、許可は十分な調査を欠いた違法なものだったと判断しました。同社に対しては住民が処分場の建設差し止めを求める訴訟も起こしており、同地裁が今年1月、「立地選定自体に慎重さを欠いている」などと建設中止を命じ、同社側が東京高裁に控訴中です。
【ISO14001】
◆毎週更新中!「環境法令管理室」に「8月13日から8月19日までに公布された主な環境法令一覧」をアップしました/2007.8.19
◆毎週更新中!「環境法令管理室」に「8月13日から8月19日までに発表された改正予定法令一覧」をアップしました/2007.8.19