2007年5月22日
青森・岩手県境の産廃大量不法投棄問題で新たなニュースがありました。報道によると、『撤去作業中に新たな廃棄物が見つかり、廃棄物総量は当初見込みの約18万8,000トンから約25万6,800トンへと大幅に増加した(5月20日毎日新聞/念佛明奈)』。とのこと。青森県は当初計画通り2010年度までに全量撤去する方針ですが、青森・岩手県境の産廃大量不法投棄問題は新たな課題を抱えたといえそうです。
青森・岩手県境の産廃大量不法投棄は、二戸市(16クタール)と青森県田子町(11ヘクタール)の原野27ヘクタールにまたがっており、撤去作業は2004年度から開始されました。これまでに撤去されたのは、8万4,500トン(昨年度末)とされています。今回の新たな不法投棄量の発見で問題となるのが、焼却処分の受入れ先であるとされています。『これまで県境産廃の主な焼却は、太平洋セメント大船渡工場が請け負ってきた。しかし増加分の処理量を計画通りに処分するには、同工場だけでは足りなくなる。市町村所有施設は家庭ごみの処理でフル稼働しており、県外施設での処分も考えなければならない。県産廃不法投棄緊急特別対策室によると、今年度は昨年度予定を上回る4万2000トンの撤去に取り掛かる(5月20日毎日新聞/念佛明奈)』。
また、増加ぶんの処理費用については、処理単価が当初見込みを下回ったこともあり、当初予算内で賄える可能性がある、とされていますが、今後も新たなものが発見される可能性もあり、予断を許しません。不法投棄の原因者である三栄化学工業は2001年に解散し、同社に運搬処理を委託した縣南衛生は2000年に破産。排出業者は約1万2,000社に上るとされていますが、不法投棄から時間がかなり経過した現在、廃棄物処理法違反の立証も困難であると思われます。
大型不法投棄案件の処理の難しさを改めて感じるニュースであるといえます。
【官報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【行政情報ウオッチング】
環境省
浜松市の事案に関する現地連絡協議会(第2回)の開催について
中央環境審議会騒音振動部会 第17回騒音評価手法等専門委員会 議事次第
第10回石綿の健康影響に関する検討会の開催について
平成18年度環境技術実証モデル事業 湖沼等水質浄化技術分野における実証試験結果報告書について
廃棄物焼却炉からの排出ガス、ばいじん及び燃え殻に含まれるダイオキシン類の簡易測定法(生物検定法)の公募について
中央環境審議会野生生物部会の開催について
DVD「エコドライブ10のすすめ」の制作及び貸出しについて
「エコカーワールド2007(低公害車フェア)」の開催について
平成19年度CDM/JI事業調査に係るプロジェクト案件の募集について
「気候変動枠組条約第26回補助機関会合(SB26)」、「先進国(附属書I国)の更なる約束に関する第三回アドホック・ワーキング・グループ(AWG3)」及び「気候変動に対応するための長期的協力に関する第三回対話」の結果
平成19年度環境月間行事及び「エコライフ・フェア2007」の開催について
経済産業省
産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会容器包装リサイクルワーキング・グループプラスチック製容器包装に係る再商品化手法検討会、中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会プラスチック製容器包装に係る再商品化手法専門委員会合同会合(第6回)
廃棄物埋設施設及び特定廃棄物管理施設並びに原子炉施設(廃止措置及び運転終了)に係る平成18年度第4四半期の認可、検査及び確認の実施状況について
特定サービス産業動態統計確報(平成19年3月分)
石油等消費動態統計(平成19年3月分)
国土交通省
平成19年度都市景観大賞「美しいまちなみ賞」受賞地区が決定しました
平成19年「土砂災害に対する全国統一防災訓練」について
厚生労働省
第3回建築物環境衛生維持管理要領等検討委員会の開催について
資源エネルギー庁
エネルギー管理指定工場名簿
東京都
第1回豊洲新市場予定地の土壌汚染対策専門家会議開催
【判例情報ウオッチング】
長野地裁は、21日、 東筑摩郡波田町の廃棄物処理業が安曇野市三郷小倉に建設した産業廃棄物中間処理施設の操業について、長野県を相手に廃棄物処理法に基づく申請を受理して許可するよう求めた訴訟において、長野県が申請を受理せず許可・不許可の処分をしないのは違法と確認する一方で、許可するよう求めた請求は棄却する判決を言い渡しました。
同社は2004年7月、施設の事業計画について長野県の承認を受けましたが、その後、北小倉区が計画へ同意を撤回したのを受け、長野県は2005年3月に承認を取り消していました。本訴訟において、長野県は、当初の地元区長名義の同意書が、地元住民の同意を得たものではないとし、準備手続きの継続が必要と主張していました。判決では、「原告の態度が地元住民に対して信義に反しているとはいえない」とし、処分をしない「特段の事情は認められない」と認定。許可するよう求めた請求については「許可することが法令上明らかとか、許可しないことが裁量権の範囲を超えたり、その乱用になるとはいえない」と退けています。
【ISO14001】
◆「環境法令管理室」に「5月14日から5月20日までに公布された主な環境法令一覧」をアップしました/2007.5.19
◆「環境法令管理室」に「5月14日から5月20日までに発表された改正予定法令一覧」をアップしました/2007.5.19
青森・岩手県境の産廃大量不法投棄問題で新たなニュースがありました。報道によると、『撤去作業中に新たな廃棄物が見つかり、廃棄物総量は当初見込みの約18万8,000トンから約25万6,800トンへと大幅に増加した(5月20日毎日新聞/念佛明奈)』。とのこと。青森県は当初計画通り2010年度までに全量撤去する方針ですが、青森・岩手県境の産廃大量不法投棄問題は新たな課題を抱えたといえそうです。
青森・岩手県境の産廃大量不法投棄は、二戸市(16クタール)と青森県田子町(11ヘクタール)の原野27ヘクタールにまたがっており、撤去作業は2004年度から開始されました。これまでに撤去されたのは、8万4,500トン(昨年度末)とされています。今回の新たな不法投棄量の発見で問題となるのが、焼却処分の受入れ先であるとされています。『これまで県境産廃の主な焼却は、太平洋セメント大船渡工場が請け負ってきた。しかし増加分の処理量を計画通りに処分するには、同工場だけでは足りなくなる。市町村所有施設は家庭ごみの処理でフル稼働しており、県外施設での処分も考えなければならない。県産廃不法投棄緊急特別対策室によると、今年度は昨年度予定を上回る4万2000トンの撤去に取り掛かる(5月20日毎日新聞/念佛明奈)』。
また、増加ぶんの処理費用については、処理単価が当初見込みを下回ったこともあり、当初予算内で賄える可能性がある、とされていますが、今後も新たなものが発見される可能性もあり、予断を許しません。不法投棄の原因者である三栄化学工業は2001年に解散し、同社に運搬処理を委託した縣南衛生は2000年に破産。排出業者は約1万2,000社に上るとされていますが、不法投棄から時間がかなり経過した現在、廃棄物処理法違反の立証も困難であると思われます。
大型不法投棄案件の処理の難しさを改めて感じるニュースであるといえます。
【官報ウオッチング】
新しい情報はありません。
【行政情報ウオッチング】
環境省
浜松市の事案に関する現地連絡協議会(第2回)の開催について
中央環境審議会騒音振動部会 第17回騒音評価手法等専門委員会 議事次第
第10回石綿の健康影響に関する検討会の開催について
平成18年度環境技術実証モデル事業 湖沼等水質浄化技術分野における実証試験結果報告書について
廃棄物焼却炉からの排出ガス、ばいじん及び燃え殻に含まれるダイオキシン類の簡易測定法(生物検定法)の公募について
中央環境審議会野生生物部会の開催について
DVD「エコドライブ10のすすめ」の制作及び貸出しについて
「エコカーワールド2007(低公害車フェア)」の開催について
平成19年度CDM/JI事業調査に係るプロジェクト案件の募集について
「気候変動枠組条約第26回補助機関会合(SB26)」、「先進国(附属書I国)の更なる約束に関する第三回アドホック・ワーキング・グループ(AWG3)」及び「気候変動に対応するための長期的協力に関する第三回対話」の結果
平成19年度環境月間行事及び「エコライフ・フェア2007」の開催について
経済産業省
産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会容器包装リサイクルワーキング・グループプラスチック製容器包装に係る再商品化手法検討会、中央環境審議会廃棄物・リサイクル部会プラスチック製容器包装に係る再商品化手法専門委員会合同会合(第6回)
廃棄物埋設施設及び特定廃棄物管理施設並びに原子炉施設(廃止措置及び運転終了)に係る平成18年度第4四半期の認可、検査及び確認の実施状況について
特定サービス産業動態統計確報(平成19年3月分)
石油等消費動態統計(平成19年3月分)
国土交通省
平成19年度都市景観大賞「美しいまちなみ賞」受賞地区が決定しました
平成19年「土砂災害に対する全国統一防災訓練」について
厚生労働省
第3回建築物環境衛生維持管理要領等検討委員会の開催について
資源エネルギー庁
エネルギー管理指定工場名簿
東京都
第1回豊洲新市場予定地の土壌汚染対策専門家会議開催
【判例情報ウオッチング】
長野地裁は、21日、 東筑摩郡波田町の廃棄物処理業が安曇野市三郷小倉に建設した産業廃棄物中間処理施設の操業について、長野県を相手に廃棄物処理法に基づく申請を受理して許可するよう求めた訴訟において、長野県が申請を受理せず許可・不許可の処分をしないのは違法と確認する一方で、許可するよう求めた請求は棄却する判決を言い渡しました。
同社は2004年7月、施設の事業計画について長野県の承認を受けましたが、その後、北小倉区が計画へ同意を撤回したのを受け、長野県は2005年3月に承認を取り消していました。本訴訟において、長野県は、当初の地元区長名義の同意書が、地元住民の同意を得たものではないとし、準備手続きの継続が必要と主張していました。判決では、「原告の態度が地元住民に対して信義に反しているとはいえない」とし、処分をしない「特段の事情は認められない」と認定。許可するよう求めた請求については「許可することが法令上明らかとか、許可しないことが裁量権の範囲を超えたり、その乱用になるとはいえない」と退けています。
【ISO14001】
◆「環境法令管理室」に「5月14日から5月20日までに公布された主な環境法令一覧」をアップしました/2007.5.19
◆「環境法令管理室」に「5月14日から5月20日までに発表された改正予定法令一覧」をアップしました/2007.5.19