仕事で甲府に出張した。
甲府在住の考古学者さんの注文の勾玉の納品を兼ねての縄文談義。
ぬなかわヒスイ工房のお客さんには神主さんなどの神職系の他に考古学者さんも結構いて、納品にかこつけて色んな話を聞かせて貰えるので有難い。
先生が手回ししてくれたお陰で、山梨と長野の博物館巡りは学芸員さんのガイド付きという大名旅行。
それと今回の出張は、もしかしたら某博物館から来年度予算で大量のヒスイ・水晶・青瑪瑙製の出土品レプリカ作りの話しが出ていて、その原石探しの旅でもある。
ヒスイ以外の原石のことは甲府の水晶業者が詳しいので、何件か訪ね歩く。
甲府の水晶業者の甲州屋さんは糸魚川にもよく来るのだ。
ヒスイ以外の貴石は国産が枯渇しているため、輸入物が甲府に集まっているのである。
某有名水晶工房を訪ねたら、戦前そのままの古色蒼然たる機械類を前に床に座っての作業という驚きの発見・・・これぞ伝統の重み。
水晶業者さんは皆さん親切で、四軒回って原石供給に見通しがついて一安心。
見本で貰った外国産の青瑪瑙で石笛を作ってみて再び驚く。
見てくれの悪い原石だったので期待はせず、来年度の受注に備えて硬い瑪瑙や水晶に慣れておこうと思ったのだが・・・。
なんてアバンギャルドな姿!
透過させてみてもっと驚いた。
透明な瑪瑙の中に深緑が渦を巻いて複雑に絡み合って浮かんでいる!
大いに興奮したぞ。
手塚治虫の「火の鳥」の中に、微塵の中に宇宙が広がっているという描写を思い出した。
神秘としかいいようがない。
石って面白い。
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