おぢちゃ~ん、なにしてるのぉ~!
長者ヶ原遺跡に集まったワラシたちを、茅葺職人の渡辺さんの現場に連れていった。好漢渡辺さんは、わざわざトラックから茅束を出して子供に持たせてくれた。
茅の正体は河原にはえているススキ!軽~い!自然に還る建築素材!こんなことは普通の大人も知らないよなぁ。
発火法でつかった焚き付けは、糸魚川の工務店「匠」の渡辺さんのカンナ屑。薄~い!と子供は驚いた。
竹筒ごはんがひどいメッコ飯に炊きあがったので、スタッフのご婦人たちに聞いたら、事前に米を吸水していないばかりか、普段から炊飯器の早焚き機能で炊いているので、米を吸水させることを知らないと聞いて、お互いに驚く。
飯を天地返しして水を追加、弱火で蒸らしたら、けっこう美味くなった。こんな時は酒をちょっと入れて蒸らせばもっとふっくらとするのですぞ。こういった知識は、女優の沢村貞子さんのエッセイ「わたしの浅草」にいっぱい書いてあるから、スタッフのご婦人たちに読んでいただきたいものでございマス。
ちなみに飯を炊いた竹筒は孟宗竹だが、本州に孟宗竹がはいってきたのは江戸時代、真竹は奈良時代で、縄文時代には篠竹しか自生していなかった、と説明はしてある。
デザートのスイカが大量に残ったのも驚いた。今時の子供はスイカが嫌いな子が多いらしい。
本物に触れる、本物を体験するのは大事なこと。
同時に、焚火を怖がって腰が引けていたスタッフにも、アウトドア技術のスキルアップは必要と感じた。
ひと昔前の大人なら誰でもできていた、自分で研いだ刃物を扱い、焚火ができないと、子供だってできる訳はないよな。