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 バイクが教えてくれたことなどを勝手に気ままにつづるブログです。
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峠のリズムと歌謡曲

2013年07月16日 20時59分25秒 | 3.ライディングテクノロジー

今回は、非常に面白かった峠のちょっと珍しいパターンについて書いて見ます。

 

様々な峠が有りますが、通常はいくつかの浅いカーブと深いカーブ、そして時折あるヘアピンという組み合わせです。今回面白かったのは、ほとんど直線加速区間が無いか、有っても僅かという3連続ヘアピンとブラインド90度の3連続と言った、超屈曲路ばかりがが相当続く峠です。ふつうは沢をまたぐとか、尾根のくぼみとかにたまに現れるヘアピンが、ほとんど連続で続きます。加えて、アップダウンは余りありません。攻略は深いコーナリング中に次のコーナが始まっていることです。

 

アクセル開けて浅いバンクで旋回力を引き出しつつ、逆コーナのクリッピングに合わせるように、アクセルオフで起こしながらフロントブレーキを当てて旋回Rを作ります。アクセルワークでの前後リズムと左右リーンのリズムを調整しながら走ります。絶対速度は低いのでサスの沈み込みは路面のうねり吸収程度で、アクセルオフで中立まで起こし、ブレーキ当てながら回り込みの見えない次のカーブに入り、出口読めたらアクセルで旋回力高め、次の逆カーブに入るタイミングを計り、アクセルを戻すといった繰り返しです。

 

このリズムのネタばらししますと、この区間で聞いていたipodは中島みゆきと竹内マリアでしたwww。まぁ好みの問題も有りますが、ユーロビートやら高揚感のあるロックは合いません。脳が段々近視眼的に急き立てられて行く気がするのです。かたや昭和の歌謡曲は、今や演歌のようにも聞こえますが「よっこらせ」「あらよっと」みたいなリズムが1拍ためが有る感じで良いのです。(ぎ~んの龍ぅの~背にぃ~乗おぉてぇ・・と)
Dsc03687

 

それから、まっ暗闇の雨の峠を走ってるコツも、上の要領と繋がっているんですね。雨で条件が悪いのでアクセルワークでの切り返しや、タイヤのグリップに頼ったモーションは使えません。そしてカーブが直前までわかりませんから、極力ニュートラル姿勢で走りつつ、ロール軸に沿ったライダーの荷重移動のリアステアで、フロントを曲げます。次のカーブがまたわからないので、終わったら一旦直立まで戻します。かように、右から左と連続モーションとしないで、一個づつ曲がって行きます。それでもそれなりのペースをつかむのは、意外かもですがフロントブレーキを強く使うからです。

 

直線でがっちり開けながら、カーブの気配で強くフロントを使ってスピードを殺します。そして加減速のトラクションに頼らずに、リアのロール軸制御でフロントを曲げてコーナリングします。切り返しもロール軸を基本に一旦中立にして、必要ならブレーキ掛けてから、また曲げます。このように極力タイヤのグリップで引き出すバイクのモーションを減らして、かわりにライダーの体重移動でセルフステアを引き出し、リアタイヤのロール制御だけで曲がって行きます。なので立ち上がりはグリップを確かめながらそれなりに開けて行きます。

 

「次は右か左か」
「浅いか、深いか」

と考えつつ、濃霧で見えない峠を走ってる時、バイク自身は直線でがっちり開けて、カーブの気配でがっちり減速してから、一旦フロントのピッチングが戻ってから、入るようにするところが大きな違いですかね。フロント荷重を残してカーブには入りません。リアステアで曲げて行く。

基本は同じなんですね。ただ、コーナリング中は減速しないで済むように速度を十分落として、リアタイヤのグリップに集中してアクセルワークだけ気を付けます。そうすると昨今のバイクのようにリーンは、見た方向に勝手に曲がる、、、なんて技術ではリーンしません。明確にフロントを切らせるリーンをして曲がるようにします。そうすると、肩に力が入り様が無いんです、フロントをフリーにして切らせたいんですから。

(それにしても、パニアケース(ビール入り)でリアが沈んだせいか、ハイビームがサーチライト状態で空しか照らさず、ロービーム頼りのため、ハイスピードで先が読めず、速度があげれませんでしたね、リア下げてからずーっと光軸いじって無かったw。代わりに重いパニアケースのスタビライザー効果で安定はしたかもですが・・・)

 

NUDAのおいしい特性が引き出せるようになると、峠はさらに楽しくなるとおもいます。