【邦楽の調べに酔いしれて】
徳島市の清水進(雅号:清水露保)さんは、現役時代から職場や地域の仲間の方々と趣味の一つとして尺八演奏を続けています。
10月23日(日曜日)、コロナ禍で3年間途絶えていた清水さんが所属する流派の演奏会が、徳島市ふれあい健康館で開催されるということで声をかけて頂き観覧に行ってみました。
当日は、清水さんの演奏する尺八以外に箏・三絃の奏者の方々も演奏に加わり、美しい日本の風土で育てられた妙音のひと時を楽しむことが出来ました。
全2時間ほどのプログラムに9曲ほどの演奏が盛り込まれていましたが、和楽だけでなくジャズなど洋楽演奏や歌もあり、和楽に興味のない人たちにも楽しんでもらえるようイベント風に構成してありました。
流派の比較的若手メンバーで結成したという「G5(ジーファイブ)」という邦楽バンドには、尺八の清水さんも参加されておりキーボードやベースも演奏するメンバーもいて、「枯葉」など3曲ほどの演奏と女性ボーカリストの歌声も聴かせてもらいました。
中学校の音楽授業で聴いたことのある宮城道雄作曲の「春の海」、料亭や結婚式でおなじみの八橋検校作曲の「八段の調べ」など、耳に覚えのある曲が後半では演奏されました。
早くも1曲目の演奏途中から、頭が何度もコックリコックリと揺れている高校生らしき若者もいましたが、歌謡曲や洋楽のコンサートとはまた違った厳かな雰囲気のこのような演奏会もなかなか心癒されて良いものでした。たまには、また鑑賞してみたいものだと次回演奏会に思いを馳せながら帰途につきました。