Gary Mooreの訃報

2011-02-09 | Music

 一昨日の朝、日勤で出勤する途中の車の中でその訃報をラジオのニュースで聞きました。それは余りに突然の知らせでした。ラジオは、文化放送の『くにまるジャパン』という番組で、朝9時の短いニュースの中で報じられました。番組のパーソナリティの野村邦丸さんがGary Mooreのことをご存知で、
『夜中に一人で酒を飲みながら彼のギターを聴いていると、自然と涙が出てくる』
 と、評していました。
 『泣きのギター』と、彼のギターが評されることがあります。マイナー調の曲で彼の真骨頂が最も感じられるからでしょう。野村さんもそんな彼のギターが好きなのかもしれません。

 私が彼のギターを初めて聴いたのは10代の頃でした。その頃、まだハード・ロック路線で活躍しており、“Thin Lizzy”からソロ活動に移行した頃です。大好きでした。何か心を揺さぶられるものを感じていました。
 その頃はライブを聴きに行くこともできず、来日公演があったときは、その音源がFM放送で流されるのを心待ちにして、それこそ『かじりつくように』聴き、もちろんカセット・テープに録音もしました。その音源は大切に取っておいたので、今になってデジタル化して聴きなおしています。
 ↓1985年の来日公演の音源をスライド・ショーにしてみました。曲名は“Don't Take Me For A Loser”です。

 音源は、NHK-FMで放送されたものです。NHKらしい番組で、ライブの紹介も固く、『それでは完璧とも言える演奏をお楽しみください』というような紹介で番組が始まった記憶があります。その紹介どおり、レコードの演奏の再現以上の迫力がありました。

 それから四半世紀以上が経った昨年の春、突然の、21年ぶりとなる来日公演がありました。1980年代の終わりに、ハード・ロック路線からガラっとブルースを基調とした音楽にそのスタイルを変えた彼がですが、昨年は、そのブルース・ギタリストとしての演奏を聴かせてくれました。

 ↑YouTubeで紹介されている最近の彼の映像です。昨年の来日公演の1曲目もこの曲でした。58歳になった彼のギターとヴォーカルは、歳月を経て尚力強いものでした。圧倒的なパワー、サポートのバンド・メンバーとの力量差が歴然となってしまうくらい、『ここまで弾きまくるか』という感じでした。
 ライブの最後に、『See You Next Year Again !』と言っていたのに、それも叶わなくなりました。

合掌


Comments (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 5月のTOTO | TOP | 野方文化マーケーット »
最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ハナミンママ)
2011-02-13 19:20:17
遅くなりました。

十代の少年の心に、彼のギターはどのように響いたのでしょう。
そして、30年?経って、聴く彼のギターはどのように変化して響いたのでしょう。

若い頃に親しんだ音楽家や俳優の訃報に接する度に、
青春は遠くになりにけり・・・と思うのは、ワタシだけでしょうか?
返信する
ハナミンママさまへ (non_B)
2011-02-13 23:06:12
30年前から今に至るまで、Gary Mooreが真摯にギターを演奏していたことにずっと惹かれていました。

天才ゆえに他の演奏者や事務所等ととのトラブルも多く、彼の活動は、ビジネスとしては大成功とは言えなかったかもしれません。
それでも昨年の21年ぶりの来日公演の熱気は今でも鮮明です。
今まで私が聴いたコンサートの中でもベストかもしれません。
一緒に行った“ぼんくら~ず”のメンバーも感動していましたが、今となっては、『あのとき聴きに行っておいて良かった…』と、思うばかりです。
返信する

post a comment

Recent Entries | Music