Roland Mobile Cube

2011-07-16 | Music



 前回の記事で、施設の[カラオケクラブ]の活動を担当していることを書きました。
 このカラオケクラブ、その名の通り、入所者が歌いたい歌をカラオケにのせて楽しんでいただくのが本来のあり方なのですが、私たちの施設の現状は、歌の選曲もままならない、というか認知症等の疾病からご自身で判断や意思表示が難しい方々が大半です。そうなると職員が各入所者のお好みを量って選曲していくようになります。先代の主担当だったDさんもそうやって運営されていました。
 先代担当Dさんは、入所者の皆さんが若かりし頃である昭和初期~中期の歌謡曲に詳しく、レパートリ-がとても豊富でした。受け継いだ私はというと、Dさんのレパートリーの10分の1も無いのではないかというくらい心細さです。
 いずれレパートリーは増やしていきたいのですが、前回の記事にも書いたようにオリジナルのカラオケを作りながら古い歌を覚えていきたいと思っています。

 カラオケクラブの開催場所は通常は施設内の食堂で、午前中にクラブを開き、そのまま昼食の時間となります。カラオケのセットも食堂内に置かれており、まずまずの設備環境なのですが、その設備が大きなもので、長方形の食堂の片隅に置かれています。そうなるとその反対側の席に位置する方とカラオケの機器を操作する私との間にかなりの距離(15mくらい)があります。私からはその方々の声が聞こえませんし、表情も読み取れません。先方も私が何をやっているのか分かりづらいと思います。
 食堂の中央に私が立ち、参加者の皆さんの表情まで読み取れるように、小型のアンプの導入を考えていました。

 ストリート・ライブをやる方には馴染みのある機材かと思いますが、“Roland”の“Mobile Cube”にしてみました。

 トップの画像ではそのサイズがお分かりにくいかもしれません。iPod nanoと一緒に撮ってみました。アンプとしてはかなり小さいサイズです。携帯しやすいようにストラップが付属していました。ちょっと心配になったのが、四隅がプラスティックで成型された筐体がそのままになっており、携帯時の筐体保護のためにラバーなどの保護材が欲しかったです。

 全体のサイズは、横幅が28cm、高さが18cm弱、奥行きが11cm弱で、スピーカーは口径10cmのものが2発、出力は2.5w×2の計5wです。
 出力が5wしかない...と思いきや、これがかなりの音量感があります。試しにエレキ・ギターを接続して鳴らしてみましたが、アンプ側のヴォリュームの目盛りを1割くらいにしただけで家で弾くには充分です。多くの方がレビューで書かれているとおり、形態にもよりますがストリート・ライブで充分に使える出力だと思います。

 本体左側に入力系統がまとめられており、上からマイク、ギター又はステレオ出力のキーボード等、AUXはステレオ(ミニ)又はピン・プラグがつなげます。一人か二人でライブをやるのならばこれで充分でしょう。

 本体上面のコントロール部です。マイクと楽器はそれぞれ独立してヴォリュームをコントロールし、マスター・ヴォリュームは有りません。楽器類は種類別に選択ができます。エレキギターを繋ぐときに、OverDriveとDistortionの2種類の歪みが得られるようになっています。ただ、この歪みの音は、その量や音質をコントロールできません。BOSSブランドで多種の歪み用の機器を造っているRolandですから、ソツなく歪み具合を設定していますが、これは不要だったかもしれません。どうしても歪ませたい場合は別途にエフェクターを繋いだ方が良いように思います。
 CHORUSスイッチが付いており、これは良いです。Rolandには“JC-120”というどこの音楽スタジオにも置かれているギター・アンプの名機がありますが、それに搭載されているコーラス効果(揺れる音)が得られます。細かい設定は無くスイッチ一つでon-offするだけですが、このくらいの潔さで良かったと思います。
 AUX接続された機器からの音は、歌入りの音源からヴォーカル・パートを消すようにcenter cancselができるようになっていますが、完全に消えてしまうというわけでは無いようです。それとAUX接続された機器のヴォリュームはMobile Cube側ではコントロールできません。機器側で調整することになりますが、ここは本体側にヴォリューム・コントロールがあると助かりそうです。
 音質コントロールはTONE1個ですが、一人であれもこれも操作するときにはこの方が使いやすそうです。DELAYとREVERB(残響効果)のコントロールが有り、REVERBは、部屋に居ながらホールで聴いているような感じがよく再現されており、かなり綺麗に効果が得られます。

 底面はマイク・スタンドに差せるようになっています。高さ1.25mまで設置可能と説明書にあり、これは私が施設の食堂で使う際に、床置きよりも車椅子に乗った入所者の方々の高さに合わせて設置でき助かりそうです。

 細かくいろいろ書いてしまいましたが、屋外で使った例をYouTube上で公開している方がいらっしゃいますので、こちらをご覧いただければMobile Cubeの綺麗な音を感じていただけると思います。

 小型のソプラノ・ギターにマイクを内蔵させていますが、アコースティック楽器の方がクリアーな音質のMobile Cubeの本領が発揮されるのかもしれません。


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3 Comments

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すごい (コタローママ)
2011-07-16 20:11:21
すごいアンプがあるんですね。
大きなアンプが部屋の隅っこにあるより、これがスタンドの上についていて高さ調節したほうが絶対いいですよ

こんな小さな、大き目の弁当箱みたいなアンプにこれほどの力があるとは、御見それしました。

先日、宴会場でフルート演奏の機会があり、ちょっと困ったことになったのです。

かなり会場がざわついていて、それに明らかにすし詰め状態。。

主催者側はマイクのしようももその場で思いついてくださったのですが、フルートの場合吹きこんだ息の半分は無駄に外に捨てているので、マイクに向かって吹けばその半分の息の音が入ってしまうのです。

ジャズフルートで、最初からマイク至近距離で吹く方ははじめかからマイク一センチくらいに近付いて吹いてますが。。私はやったことがありません。全く別の吹き方だと思われます。

カラオケクラブの今後のご発展、お祈りしてます。
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コタローママさまへ (non_B)
2011-07-17 01:12:25
弾き語りやストリート・ライブ等で必要最低限の機能を、必要最小限なサイズに収めきっていると思います。メーカーの意欲がかなり強く感じられる製品で、こういう機材を手にすると、日本のモノ作りの優れた面を垣間見れるようで嬉しくなります。

RolandのHPに、ハーモニカ奏者の山口牧さんという方のデモンストレーション映像があります。
↓Mobile Cubeの魅力的な使い方をされていました。
http://www.roland.co.jp/mov/page/CUBE_STREET/index.html?page=3&NB=no

フルートの集音は難しいのですね。
フルートではなくジャズ系でサックスなどは楽器に小さなマイクを付けて集音するスタイルは見たことがありますが...
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2022-02-10 23:14:23
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