Gary Moore

　私の好きなギタリストの一人、Gary Mooreについて。。。
　1970年代から活動している長いキャリアをもつギタリストです。３０年も活動しているとその活動内容は多岐にわたります。フュージョン・ヘヴィメタル・ブルースと彼が演奏するスタイルも変化していきました。私が好きなのは'80年代初頭の頃、ソロ活動に入り、ヘヴィメタル系の音楽をやっていた頃の彼です。
　写真はその頃のアルバム"Corridors of Power"のジャケットです。顔はお世辞にもイイとはいえない彼、この頃のアルバムでは顔出ししてましたね。女性よりも男性に人気が高いギタリストだと思います＾＾；
　容姿に関係なく彼のギターは素晴らしかったです。ギター弾きの少年たちをムキになってコピーさせた早弾きも凄かったけれど、バラードで聴かせる艶やかなギターの音色が好きでした。それと、唄い方。。。決して上手いとは思わないけれど、なんだか一生懸命だな。。。そう思わせる唄い方が好きです。

　彼はアイルランドのベルファスト出身。アイルランド出身のアーティストはU２を代表に結構いますが、彼はその先駆け的な存在の一人だと思います。
　イギリス人はアイルランド人のことを"Irish Paddys"と俗称で呼ぶことがあるそうです。良いニュアンスじゃなくて、「怒りっぽい」とかの意である"paddy"を使っています。アイルランドとイギリスの間では長い長い紛争の歴史があります。そんな歴史が憎しみや蔑みのニュアンスを持たせた俗称を生んだのでしょうか。。。
　Gary Mooreが超絶的な早弾きでギターを掻き鳴らし、メジャーなイギリスの音楽界にデヴューした。。。それはアイルランド人である彼のイギリスに対するささやかな怒りの表現だったのかもしれない。。。そんな風に感じたこともあります。