goo blog サービス終了のお知らせ 

nodatchのブログ

鉄道が好きな旅行作家が、取材や出版などの個人的な話を書いていきます

『DL勝浦』『SL館山』本運転当日の模様

2017-01-23 21:46:00 | 国内の鉄道
2日にわたって行われた『DL勝浦』『SL館山』運転のうち、22日(日曜)の模様を撮影してきました。一人で出かけたので、クルマではなく東京駅から特急わかしお5号に乗って一路勝浦へ。

降りると大混雑の勝浦駅ホーム。それもそのはず、10分後に館山発のディーゼル機関車を先頭にした『DL勝浦』が到着するからです。ホームでは撮影できそうもなかったので、とっさの判断で橋上駅舎の改札口脇の跨線橋から撮影しました。

その後は、すぐにホームに戻ります。数分後にやってくる安房鴨川行き普通電車に乗って最初のSL撮影地へ向かうからです。慌ただしくディーゼル機関車に取り付けられているヘッドマークを撮影。

ついでにホームで降車客を歓迎するゆるキャラたちの様子もスナップしました。


大混雑の勝浦駅を抜け出すようにして各駅停車で2つ目の上総興津へ。駅から歩いて数分のところにある踏切脇の撮影スポットに向かいました。あらかじめネットの動画投稿サイトにアップされていた試運転の模様から候補地を選びだしたのです。上総興津を出ると10パーミルのこう配区間となり、ゆるやかにカーブしているので、撮影者が多くても邪魔にならずにシャッターが切れそうな場所のはず。予想通り以下のような写真が撮れました。


列車通過後、すぐに駅に戻り、待つこと数分でやってくる普通電車に乗って安房鴨川へ。途中の安房小湊で30分以上停車しているSL列車を追い抜くので、もう一回撮影できるのです。

予定では30分ほど時間があり、駅から歩いて20分の場所へ余裕で行けるはずだったのですが、電車内で迷子が出たとかで捜索があり、電車は数分遅れで安房鴨川到着。タブレットの地図片手に急いで現地へ。もっともSL列車の発車も遅れたので、ぎりぎりということにはなりませんでした。この場所は、2008年のSL運転時にも訪れていました。当時は菜の花畑がきれいだったのですが、今回は間に合わなかったようです。この場所もトンネルへ向けて築堤を上っていく区間なので予想通り煙を吐いての驀進となりました。





これにて撮影は終了。安房鴨川駅に戻り、普通電車で館山へ。すぐに臨時特急の「新宿さざなみ号」に乗りついで帰京しました。乗客減に悩む「さざなみ」もこの日は満員。イベントのためでしょうか。珍しい新宿行きなので、錦糸町や秋葉原で下車しないで終点の新宿まで乗りとおしました。大人の休日倶楽部パス利用なので、東京駅まで戻るのもわけないのです。


『SL館山』試運転列車の撮影レポート

2017-01-20 08:54:00 | 国内の鉄道
1月21日(土曜)と22日(日曜)に千葉県内の勝浦(外房線)~安房鴨川~館山(内房線)という房総半島の先端部をD51形498号機が牽引する「SL館山」というイベント列車が走ります。車を運転する知人に誘われて、その試運転列車の撮影に出かけました。

SL列車は、午後、勝浦を出ると、安房小湊に36分、安房鴨川に3分、和田浦に5分、千倉に20分停車します。ということは、勝浦~安房小湊で1回撮り、安房小湊停車中に追い抜いて安房小湊~千倉で1回、さらに千倉~館山で1回の計3回は撮影できそうです。

ところが、勝浦~安房小湊をロケハンして回ったのですが、良い場所がありません。どうしようかと、うろうろしていると、上総興津を出て少し行ったところの道路のトンネル手前に海が見渡せる場所があり、広めの歩道から数人がカメラを構えて待機しています。では、ここにしようというわけで、トンネルを抜けたところにある空き地に車を止め、トンネルをくぐって撮影ポイントに戻りました。

海の左手には小島も見えて風景的にもよいと思ったのですが、SL列車がやってくると、小島は煙で隠れてしまいました。ちょっと残念。でも、こんな写真が撮れました。




2回目は、和田浦と千倉の間で、小高い山の上から俯瞰するポイントです。最初の候補地は、撮りにくそうだったので断念して、千歳駅近くの山の上へ。車が通れる道路があるのでラクなのですが、中腹に車を止めたので、道路の電線が邪魔にならない高いところまで上って息切れ状態でした。知る人ぞ知る場所なのか、すでに数人待機していました。やがて、汽笛が響き、SL列車が通過して行きました。




背後に雄大な太平洋が望め、満足なショットです。

3回目は、千倉の先、九重~館山の平坦なところ。いつの間にか午後3時半を過ぎ、夕日を浴びながらSL列車はラストスパートとばかり軽やかに走っていきました。



以上ですが、おまけは館山駅から駅のはずれにある車両基地までの回送シーン。これが意外にも迫力がある勇壮な発車となり、大満足でした。


そういえば、お昼前に館山から勝浦へ向かう列車、ディーゼル機関車DE10形を先頭に走る「DL勝浦」の写真を忘れていました。安房鴨川~安房天津の陸橋上からの撮影です。D51は最後尾に連結され、時たま汽笛を鳴らして存在感を誇示していました。




本番となる週末の天気はよさそうです。混雑するでしょうが、お祭りなので、冷やかしにいきましょうか?

ワシントンポストの記事

2017-01-14 10:57:00 | 作家活動
アメリカの有力紙ワシントンポストの記者から突然連絡があったのが昨年12月。もっとも、東京支局の日本人スタッフでしたから、英語ではありません。日本の「鉄道ファン」の生態について取材しているので協力してもらえないかということで、1時間ほど電話取材を受けました。その後も1回くらい電話で追加取材がありました。

それきりだったのですが、昨日になって記事がweb上でも公開されたとのメールがありましたので、さっそく見てみました。全文は、
こちら

かなり長い記事ですが、中盤から後半にかけてのところに、私のコメントが掲載されました。


The Japanese train system is a microcosm of Japan itself, says Takashi Noda, the author of books including “The Way of Tetsu: Riding, Photographing and Making Carefree Stopovers,” and a nori-tetsu of 60 years.

“Trains and train systems appeal to Japanese people as trains are operated on time and accurately,” Noda said. “Train fans find joy and get excited when they can make a tightly scheduled transfer. For them, trains are not just means of transportation, but their purpose.”

意訳=日本の鉄道システムは日本社会の縮図です、と「テツ道のすゝめ~乗る、撮る、気ままに途中下車」などの著書があり、乗り鉄歴60年の野田は語る。

「列車とその運行システムは、定時かつ正確に行われているので日本人に気に入られているのです」と野田は続ける。「鉄道ファンは短時間に設定された(綱渡り的な)乗り換えができたとき、喜びを見出し、興奮するのです。彼らにとって、列車は単なる交通手段ではなく、目的そのものなのです」

ちなみに「テツ道のすゝめ」は中日新聞&東京新聞に連載されたエッセイをまとめ、昨年中日新聞社から刊行された単行本のことです。

なお、ワシントンポストの記事全文は、こちらをご覧ください。

<iframe src="https://rcm-fe.amazon-adsystem.com/e/cm?t=nodatakashi-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4806207101&ref=tf_til&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&m=amazon&lc1=0000FF&bc1=000000&bg1=FFFFFF&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

東京メトロ銀座線1000系特別仕様車報道公開

2017-01-12 21:29:00 | 国内の鉄道
東京メトロ銀座線は2017年で開業90周年を迎えます。それを記念して、1000系の増備2編成をレトロ風の特別仕様車として製造。このたび報道公開されました。その場に参加できましたのでレポートします。

公開は、東京メトロの中野車両基地で行われました。丸ノ内線の支線にある中野富士見町駅から歩いて数分のところです。基地は、高層マンションに囲まれていて日当たりがよくありませんので、編成の外観の撮影はこんな感じです。窓周りの補強材(ウィンドヘッダー、ウインドシル)を模したデザインが古い感じを出しています。




外観撮影に先立って、車内が公開されました。なるほど、開業当初の車両を彷彿とさせるレトロなインテリアです。ダークブルーのシート、木目調の塗装、手すりなどは真鍮色(もちろん、それっぽいだけで本物の真鍮ではありません)、吊り手の形もレトロです。


車端部の車いすやベビーカーを置くスペースはこんな感じです。

貫通ドア右側の壁の上の方には製造銘板がありましたが、拡大してみます。

右から書いてあるところが古風です。車両自体は平成28年製造なので新品です(笑)

次に天井の灯りを電球の色に変更して暗めの車内を演出していただきました。イベントのときに、こんな車内にして往時を偲んでもらうそうです(腕が悪い写真なので、違いが分かりますでしょうか?)


そして、イベント時には、かつての銀座線旧型車両でおなじみだった、駅の手前で一瞬電気が消え、予備灯が点く演出もあります。

すべてハイテクを駆使しての「演出」。なかなか遊び心があって楽しめそうですね。

17日から銀座線での運行を開始するそうなので、運が良ければ乗車できることでしょう。ただし、通常運行では、「消灯」演出はありませんのでご注意を。

山万ユーカリが丘線に初乗車

2017-01-09 20:46:00 | 国内の鉄道
東葉高速鉄道の終点東葉勝田台駅の隣にある京成の勝田台駅で路線図を見ていたら、成田方面へ向かって2つめがユーカリが丘であることがわかりました。山万ユーカリが丘線と言う不思議な鉄道が走っているところです。せっかくなので、寄り道して乗ってみることにしました。

京成のユーカリが丘駅から案内に従って山万ユーカリが丘駅へ。ユーカリが丘線は巨大な団地内をめぐる新交通システムの路線で、「しゃもじ」というか「ラケット」状の路線です。

さっそく乗ってみようと改札口に向かいますが、suicaやパスモといったICカード乗車券には対応していないので切符を買わなくてはなりません。目的地の駅がなく、ぐるっと回ってくるだけなので、どんな乗車券を買えばいいのかな?と思ったら、全線均一200円の切符を買えばいいようで安心しました(笑)



切符を買ってホームへ。まもなく列車が到着しました。




新交通システムとはいっても、よくあるコンクリートの軌道ではなく、一応1本とはいえレールがあるようです。数分後、折り返しの列車となって出発。2つ目の「公園」という単純な名前の駅を出ると、左右に線路が分かれ、まずは右に進みます。

次の駅は「女子大」。普通だったら、○○公園とか○○女子大といった名前の駅になるだろうに、公園、女子大とはあっさりしたもので、かえって可笑しいですね。その次が中学校。適当に付けた駅名のようで、投げやりみたいな命名ですね。

トンネルもあり、意外に変化に富んだ沿線で、公園駅をでて8分ほどでぐるっとまわって再び公園駅に戻ってきました。全線単線で1方向にしか進まないので、列車のすれ違いはありません。中学校駅から女子大駅に向かおうとすると、公園駅で乗り換えですが、昼間は1編成しか走っていないので、そのままユーカリが丘駅へ行って乗ったままにしていると、再び公園駅を通って女子大駅へ行くのですね。もっとも、そんな面倒な事をする人はいないでしょうが・・・。歩くか、車で行った方が速いでしょうね。

公園駅から再び同じ線路を通ってユーカリが丘駅へ。15分ほどのミニトリップは終わりました。昼間は20分毎の運転ですから、1編成で間に合ってしまうのですね。外へ出て、駅前のデッキから列車が発車していくのを見送って締めくくりとしました。


このユーカリが丘線の乗車をもって、千葉県の鉄道全線完乗を達成。同時に関東1都6県の鉄道もすべて乗り尽くしました。めでたし、めでたし。