nobara*note

くらしの中にアンテナをいっぱい張って日々のお気に入りを主婦の目で綴ります、目指すは雑貨屋さん的ブログ♪

又吉直樹 火花

2016-05-19 16:46:42 | 本・雑誌・ドラマ
重たい本が苦手なので、文庫になったら自分で買って読むという主義ですが
こちらの 火花 は文庫になる前に、夫が友人から借りてきたので読んでみました。

あらすじ・・・・(「BOOK」データベースより)
お笑い芸人二人。
奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。
笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。
神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。
彼らの人生はどう変転していくのか。
人間存在の根本を見つめた真摯な筆致が感動を呼ぶ!
「文學界」を史上初の大増刷に導いた話題作。

私の読書傾向的に、純文学の世界に触れるのはマレなので
導入が難しく、最初の5~60ページを読むまでは少し手こずってしまいました。
さすがの芥川賞作品、語彙が豊富で表現力に溢れ、文章が丁寧です。
また売れない芸人さんの苦労話や、先輩や相方や芸人仲間との云々かんぬんに関しても
綴られていることは誇張でも、歪曲でもなく、芸人の浮き沈みという話の流れに、浮つきがない感じもしっかり伝わります。
ただ主人公徳永とその先輩神谷の、凝り固まった性格や自分の主義に縛られる生き方は苦手。
実際にちょっと面倒くさそうな人物に見える、又吉さんというフィルターを通してみれば理解できますが
これが又吉さんではない作家さんの作品なら、ついていけなかったかも。
だから終わり方も、私個人の心にはしっくりとは来ませんでした。
それでも文章は素敵なので、次回作が出てくれると嬉しいなと思います。

火花 [ 又吉直樹 ]価格:1296円(税込、送料無料)


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