いわさきあきらの音人的生活

京都のキーボーディスト岩崎明のブログです。音楽の知識、機材の紹介、日記など。

思い出のシンセ・機材「TEAC 20-4」

2009年10月24日 | 思い出のシンセ・機材 ~録音機材編~
 マイク・オールドフィールドの「チューブラベルズ」というアルバムは、
 エクソシストのテーマとして有名ですが、

 これは、マイク・オールドフィールド一人がさまざまな楽器を演奏して、
 オーバーダビングすることによって作り上げられた作品です。


「多重録音」

 という、音を重ねて一人で作品を作り上げている方式を
 当時、高校生ぐらいだった私は知ったわけです。


 音楽をやっている友達もほとんどいなかったので、
 この一人で作品を作る方法が、とても魅力的に見えました。


 最初は、カセットテープ同士で音を重ねる作業をしたのですが、
 とにかく、ノイズがどんどん増えて、
 2回ぐらいダビングすると、もうノイズの方が大きくなります。

 そこで、当時呉服商として、羽振りが良かった親に頼んで、
 大学の入学祝いとして買ってもらったのが、この

 TEAC(ティアック)20-4

 という4トラック・オープンテープのマルチレコーダーです。


 唯一ともいえるギターをやっている友人が、
 SONYのミキサーを持っていたので、
 それを借りて、ミックスダウンをしていました。

  
 フェンダー・ローズ、YAMAHAのCS10、そして、アップライトピアノと、
 手動でパターンを切り替えるアナログのリズムマシン(名前はもう覚えてません)
 を使って、私の多重録音人生の第一歩を踏み出したという、
 本当に思い出深い機材です。

 マイクはテクニクス(パナソニックの昔のオーディオ・レーベル名)の
 コンデンサー・マイク(1本1万5千円ぐらいだったかな?)を2本持っていました。

 その頃は、電車や波や鳥の声などの自然音を録音するのがブームで、
 オーディオメーカーから、マイクなどが色々出ていました。

 肩からつり下げて持ち運べる、
 ソニーのデンスケなんていうカセットデッキも出ていたのを
 今、思い出しました。

 TEAC 20-4は、
 とにかく音が太かったように覚えています。

 後に、これの新型バージョンを知人が持っていて、
 聴き比べたところ、
 新型の方が値段は安くなっていたのですが、
 音は軽くなっていました。

 ただノイズリダクションは搭載されていなかったので、
 ピンポン(トラックからトラックへの録音)をすると、
 やはり、ノイズが多くなりました。


 多重録音の開始とともに、
 色々な録音技術の壁に遭遇していくわけです。


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