いわさきあきらの音人的生活

京都のキーボーディスト岩崎明のブログです。音楽の知識、機材の紹介、日記など。

思い出のシンセ・機材「AKAI MG614」

2009年11月07日 | 思い出のシンセ・機材 ~録音機材編~
 80年代は、
 TASCAMのミキサー一体型の
 カセットテープ式マルチトラックレコーダーの出現で、
 多重録音のブームになります。

 そんな中、AKAIから

 MG614

 という、高級なカセット4トラックレコーダーが出ます。


 6チャンネルのミキサー

 パラメトリック・イコライザー

 2系統のAUX端子

 その他の外部入力端子も充実、

 高級感のあるなアームレスもつき、

 その他、かなり充実したミキサー部を持ったこの機材、
 オーディオメーカーのAKAIだけあって、
 ミキサー部の音も非常に良かった記憶があります。

 この後、8トラック・オープンのレコーダーに変わっても、
 ミキサー部はずっと使い続けてました。

 
 というわけで、MTRの中では、かなり使い倒した
 思い出の機材ですね。
 

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思い出のシンセ・機材「TASCAM PORTA TWO」

2009年10月31日 | 思い出のシンセ・機材 ~録音機材編~
 前回のTEAC20-4は、4トラックでした。

 4トラックというのは、
 4つの音を重ねて録音できるということです。
 例えば、歌ものを作ろうとすると、
 オケ(伴奏)は、3トラックしか使えません。

 こういう時に使う技で、

「ピンポン」

 というのがあります。


 例えば、1トラック目にドラム、2トラック目にベース、
 そして、3トラック目にピアノを入れたとします。

 その1と2と3をミックスして4トラックに入れるわけです。

 そして、1、2,3トラックの上から、
 また音を重ねていくわけです。

 こういう具合に、
 一つのトラックへ、いくつかの音をまとめる技を
「ピンポン」と言うのです。


 多重録音の名盤として、
 ビートルズの
「サージャント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブバンド」
 がありますが、これは、8トラックを2台シンクロさせて、
 さらにピンポン録音を多用したと言われる作品です。


 けれど、ピンポンはかなり音が悪くなります。
 そして、一度まとめた音は、
 後でバランスを取り直すことができません。

 機械の性能とそれを使う技術がかなり要求されます。


 もう一台MTRがあれば、
 そういった問題のかなりの部分が解消されます。
 そこで、知り合いにその頃出始めて、
 主流になりつつあった、
 カセットMTR タスカム・ポータ2を借りて、
 作品を作っていました。

 TASCAM(タスカム)は、
 TEAC(ティアック)のリネームしたメーカー名です。

 244というカセットMTRが大ヒットしたと思います。

 倍速(一般のカセットは4.8cm/1秒、これは9.6cm/1秒)と、
 dbx(ディー・ビー・エックス)という
 ノイズリダクションが特徴でした。

 カセットテープの宿命は、
 ヒスノイズと言われる「サー」という音と、
 トラック幅が少ないので
 ダイナミックレンジ(音量幅)が狭いということでした。

 dbxはコンプレッサーを使った方式で、
 大きい音は小さめに、小さい音は大きめにして記録します。
 そして、再生時にそれを戻すことで、
 小さなヒスノイズは、さらに小さくなり、
 ダイナミックレンジは大きくなるという、
 画期的な方式でした。

 カセット式のMTRは
 ミキサーも組み込まれていることもあり、
 ミュージシャンが自宅で手軽にデモを作るのに、
 大変重宝されました。

 私もその後、AKAIのMG614を買うことになりますが、
 それは、また次回に。



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思い出のシンセ・機材「TEAC 20-4」

2009年10月24日 | 思い出のシンセ・機材 ~録音機材編~
 マイク・オールドフィールドの「チューブラベルズ」というアルバムは、
 エクソシストのテーマとして有名ですが、

 これは、マイク・オールドフィールド一人がさまざまな楽器を演奏して、
 オーバーダビングすることによって作り上げられた作品です。


「多重録音」

 という、音を重ねて一人で作品を作り上げている方式を
 当時、高校生ぐらいだった私は知ったわけです。


 音楽をやっている友達もほとんどいなかったので、
 この一人で作品を作る方法が、とても魅力的に見えました。


 最初は、カセットテープ同士で音を重ねる作業をしたのですが、
 とにかく、ノイズがどんどん増えて、
 2回ぐらいダビングすると、もうノイズの方が大きくなります。

 そこで、当時呉服商として、羽振りが良かった親に頼んで、
 大学の入学祝いとして買ってもらったのが、この

 TEAC(ティアック)20-4

 という4トラック・オープンテープのマルチレコーダーです。


 唯一ともいえるギターをやっている友人が、
 SONYのミキサーを持っていたので、
 それを借りて、ミックスダウンをしていました。

  
 フェンダー・ローズ、YAMAHAのCS10、そして、アップライトピアノと、
 手動でパターンを切り替えるアナログのリズムマシン(名前はもう覚えてません)
 を使って、私の多重録音人生の第一歩を踏み出したという、
 本当に思い出深い機材です。

 マイクはテクニクス(パナソニックの昔のオーディオ・レーベル名)の
 コンデンサー・マイク(1本1万5千円ぐらいだったかな?)を2本持っていました。

 その頃は、電車や波や鳥の声などの自然音を録音するのがブームで、
 オーディオメーカーから、マイクなどが色々出ていました。

 肩からつり下げて持ち運べる、
 ソニーのデンスケなんていうカセットデッキも出ていたのを
 今、思い出しました。

 TEAC 20-4は、
 とにかく音が太かったように覚えています。

 後に、これの新型バージョンを知人が持っていて、
 聴き比べたところ、
 新型の方が値段は安くなっていたのですが、
 音は軽くなっていました。

 ただノイズリダクションは搭載されていなかったので、
 ピンポン(トラックからトラックへの録音)をすると、
 やはり、ノイズが多くなりました。


 多重録音の開始とともに、
 色々な録音技術の壁に遭遇していくわけです。


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