大阪府・兵庫県の名刹巡拝・その2として、今回は「関西花の寺二十五ヶ寺霊場」の2ヶ寺
について記録します。
「関西花の寺二十五ヶ寺霊場」は、関西の2府4県にまたがる「花の寺」と称される寺院ば
かりの霊場会ですが、それぞれお寺に咲く美しい花を媒介に、一般の人々と仏教寺院との
接点を見い出し、人々の心豊かな人生づくりに貢献できる霊場をとの願いで結成されたも
のとの事です。
「花と写真と霊場巡り」に興味ある人にとって、まさに「堪えられない」、誠に魅力的な霊場
です。小生は今回の2ヶ寺で、25ヶ寺中、15ヶ寺を参拝したことになります。
< 第10番札所 ・ 麻耶山天上寺 / 本堂 >
天上寺は大化2年(646)孝徳天皇の勅願により、インドの法道仙人により開創された寺で、
盛時には山陽道における八宗兼学の学問所として、子院僧坊三百余を擁する摂津第一の
巨刹でありました。
境内の天空とも言うべき大舞台から、明石海峡大橋や瀬戸内の島々を望む眺望はまさに絶
景で、スケールの大きさに加え、典型的な山寺としての魅力に満ち溢れた寺院です。
< 第12番札所 ・ 久安寺 / 上・庭園、 下左・山門、 下右・本堂 >
久安寺は神亀2年(725)行基菩薩の開創で、天長年間に弘法大師の再興と伝えられます。
さらに久安元年(1145)賢実上人近衛帝の祈願所として、楼門、金堂、塔など伽藍49院の
坊舎を再興し久安寺と称した様です。
この寺は境内全域が密教教学マンダラ思想の庭となっており、その整った伽藍に一年を通し
て多種の花が咲く様は、霊場の中でも最も人気のある札所と云われる所以でしょう。
これまで多くの寺院を訪れましたが、これ程までに美しく且つ整った「魅力ある寺院」は他に
類を見ません。
そんなの当り前と言われてしまいそうですが。