古寺巡礼日記

有名無名な古寺・名刹めぐりの貴重なる記録

飛騨三十三観音霊場めぐり・第2回

2013-09-18 16:50:30 | 日記

先日、岐阜県高山市を訪れ、同市内の「飛騨三十三観音霊場」7ヶ寺と、名刹として有名な「大雄寺」
を参拝して来ました。「飛騨三十三観音霊場」は、四季折々の美景と飛騨の伝統と文化に触れる、言
わば安らぎある山間部の霊場めぐりですが、京都・奈良や濃尾地区とも異なり、大自然の木々の間を
吹き抜ける爽やかな風と、歴史の薫りを感じ取ることの出来る総走250kmの空間です。
かって「円空」が歩いたであろう歴史漂う飛騨の道を、第2回として巡って来ました。


       

       < 飛騨観音霊場第3番札所 ・ 海蔵山 雲龍寺 / 左・山門、右・本堂 >

雲龍寺は、奈良時代の養老4年(720)に泰澄大師が白山社を創建して別当とした妙観寺が元。又
高山城主・金森長近公の長子忠次郎長則の菩提寺で、宗派は曹洞宗、本尊は十一面観音菩薩。
ここの鐘楼門は、高山城二の丸にあった黄雲閣という建物が下附されたもので、その姿は高山祭
の屋台を彷彿とさせるもので魅力ある山門です。


       

       < 飛騨観音霊場第6番札所 ・ 真龍山 宗猷寺 / 左・山門、右・本堂 >

宗猷寺は、寛永9年(1632)金森氏三代の重頼と重勝の兄弟が、父出雲守可重の菩提のために建立
したもの。宗派は臨済宗妙心寺派で、本尊は釈迦如来。
この寺には、宝暦8年(1758)に臨済宗中興の祖と言われる白隠禅師が訪れたと言う記録があり、「碧
厳録」を講じて僧尼300人も集まったとの記録があるようです。ちなみに白隠禅師は、小生が歴史上の
人物の中で最も興味深い人物の一人です。


     

                 < 東林山 大雄寺 / 境内で鐘楼を望む >

大雄寺は、正式名が「東林山香荘厳院大雄寺」で、西山派祖膳恵房証上人の開祖。もと吉城郡上
広瀬村にありましたが、天正14年(1586)高山城主金森兵部郷法印長近公によって今の地に移築
されました。のち浄土宗に改宗され、飛騨地方における念仏門最初の寺となったようです。
この寺は、小京都と呼ばれる高山の東山の地にあり、小規模ながら総本山知恩院の伽藍を模してい
るとされ、風格を備えた魅力ある寺院です(この寺は飛騨観音霊場ではありません)。


 


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