中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

一枚の写真が運命を変える

2018年01月12日 | 中国の農村教育事情

最近中国の幾つかのメディアに、雲南省は昭通市の某小学校で撮られた一枚の写真が掲載され、大きな注目を浴びました。私が滞在中の大理もここに二三日は大変寒く、大理市も最高気温が9度程でした。昆明市も最高気温が4 5度だった様です。昭通市は、雲南省でも一番北部に属し、貴州省に面し海抜も高いので、冬は良く雪も降る様で1月8日は一部の地域では雪が降った様です。

この写真の子供の家から学校までは4.5キロ程の距離にあるとの事ですが、この日は雪が降り学校に着いたらこの様な姿になったとの事。この子供は衣類も薄い物が三着しかなく、冬でもこの様な姿で学校に通っているとの事ですが、手は霜焼けでひび割れ血も滲んでいるとの事。良く知られている様に中国では黄河以南の地域には原則として暖房設備がありませんので、当然この子供が通う小学校にも暖房設備はありません。

クラスの担任が、この写真を撮り1月8日にネットに載せたところ、瞬く真に多くのメディアにも転載され、取り上げられて大きなニュースになった様です。雲南網(電子版)より  中国ではこの子供は俗に「氷花男孩」と呼ばれています。

この子供の家庭環境等に付いても多くのメディアに載せられ始めましたが、この子供も姉と二人暮らしで所謂留守児童との事です。親は離婚して父親と暮らしているが、今は父親は昆明市に出稼ぎに行っているとの事で二人で暮らしているとの事。

この写真が新京報、澎湃新聞等の中国の大きなメディアでもり上げられた事もあり、雲南省当局や昭通市の関係当局も 関心を寄せ、党関係機関の関係者やボランティア団体がこの子供が通う小学校を訪れて、防寒衣や防寒具を贈呈したとの事です。また、10万元が学校に送られて来たとの事で、子供が通う生徒には一人当たり500元が配られたそうです。この子供個人への義援金も多く寄せられているとの事です。

偶々、私の所で日本語の勉強をしている昭通市出身の学生がいるのですが、私も子供の頃は同じ様なもので、手足も霜焼けで良く血が出ていたと微信の中で語っています。私が貴州民族大で日本語を教えていた時の元学生も、この様な写真も見て身につまされるものがあるのか、この写真にコメントをしています。無論この写真も見て特に何も感じない人も多い様です。

ある人は、この子供は偶々注目を浴びて、人々の善意により防寒服や帽子等の衣類も貰い、その上学用品のプレゼント等も受け、今後は辛い思いをしなくで済むが、この子供と同じような環境の子供が中国には沢山いるが、その子供達には何の光も当たる事もなく、何の援助もないと指摘しています。

 



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