中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

二人目を産むと優遇策は取消し

2014年04月04日 | 中国事情

4月3日付の雲南信息港(電子版)に拠ると、雲南省では、「単独二孩」が実施されるのに伴い、一人っ子政策を守り子供一人の夫婦が受けていた様々な優遇政策は、自動的に取り消されるとの事です。

雲南省では、党、政府機関、企業、社会団体、その他の組織で働いている職員は、「雲南人口与計画生育条例」と云う法律により、一人っ子政策を守ると誓った夫婦は、「独生子女父母光栄証」を交付されて様々な優遇政策が享受出来たそうですが、二人目の子供を産むと今後その様な権利は取り消しとなるそうです。

雲南省では、一人っ子政策守り、子供が一人の夫婦は、「独生子女父母光栄証」と云う証明証を受け取り、子供が生まれた月から子供が満14歳になるまで、毎月最低10元以上の補助金を受け取っていた夫婦は、この補助金は受け取れなくなるとの事。(注:毎月の補助金の額が、平均どのくらいになるのか等は不明)

また、一人っ子政策により生まれた子女は、優先的に保育所、幼稚園、小学校に入学出来たのが、二人目を産む場合は、その様な特権も無くなるそうです。「独生子女父母光栄証」を受けとった夫婦には、退職金や年金も5%上乗せされていたそうですが、これも二人目の子供を産む場合は取り消されるとの事。また、「独生子女父母光栄証」を持つ夫婦は、産休や育児休暇の日数も上乗せされていた日数分も取り消しになるとの事。

また、農村に住む夫婦(農業戸籍)は、定期健康診断などが無料だったが、二人目を産むとその様な優遇政策は取り消しとなる外に、経済的に困難な家庭が受けていた職業訓練、融資等の優遇政策も受け取る事が出来なくなるそうで、また、宅地を優先的に受け取る権利も無くなるとの事。

農村等では、一人っ子政策を守る夫婦には、一時金も支給されていたようですが、これも二人目の子供を産む場合は対象外となる様です。中国では良く知られている様に、農業戸籍と非農業戸籍があり、その戸籍により、一人っ子政策を守ることで受ける待遇等も違うので、よくわからない点が多いです。

その昔、中国人の知り合いから、党関係者、政府機関に勤務する職員は一人っ子政策を守らないと昇進出来ないと聞いた事もありますが、4月3日付の雲南信息港を読んで、改めて一人っ子政策を守らせるべく、政府は実に多くの施策をしていたと感じた次第です。また、都市部では、農村部に比べ、一人っ子政策が、比較的に厳格に守られている背景には、このような優遇策があるのと関係があるのかも知れません。

一人っ子政策緩和を機に、幾つかの省では、二人目を産むかどうかアンケートを実施したものの、「二人目を産む」と答えた夫婦が約30%程度と思いの外、その数字が低いのは、このような優遇策が取り消しになると云う事が背景にあるのかも知れません。

中国では省により、その政策もバラツキがあるようですから、雲南省以外では、一体どの様な優遇政策があるのか興味あるところですが、他の省に関しては、その詳細はわかりません。

 

 



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