中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

魏山の道教のお寺で玄米茶

2014年04月25日 | 少数民族の食べ物

私が今滞在中の大理古城には、最近は猛烈な勢いで新しい店が毎日のように開店しています。その新しく出来る店は喫茶店だったり、食堂だったり、土産物の店だったり、ゲストハウスだったりとイロイロですが、とにかく毎日と云う表現が決して大げさでない感じで様々な店が出来ています。

最近ある店を訪れた所、「玄米茶」がメニューに載っているのを見つけました。その店で、その玄米茶を見せて貰ったのですが、本当かどうかは解りませんが、店主が云うには、その玄米茶は香港から取り寄せたとの事でした。 そもそも店の経営者が日本の玄米茶を飲んだ経験があるかどうかは、解りませんが「え コレが玄米茶?」と首を傾げる様な代物でした。当然見るだけで、飲む気はありませんでしたが、ここ大理古城でも怪しげな玄米茶を日本の玄米茶として出している店を時々見かけます。

大理古城の近くに魏山という古い街があります。魏山県はイ族の自治県ですので当然イ族が多くすむ地域で、8世紀初めに唐王朝の支援も得て、イ族が中心となり建国した南詔国の発祥の地としても有名との事です。

その魏山県には魏宝山と云う道教のお寺がありますが、この道教のお寺は中国でも有数の道教お寺としても名高いそうです。その道教のお寺に行った際に、「玄米」を「ほうじ茶」に入れて飲んでいる事を知りました。まさしく「玄米茶」です。

大理白族自治州等でも、白族は「焼茶」と云われる方法でお茶を飲むようですが、これは一説に拠れば、お茶を火に掛けて、お茶を消毒すると云う意味もあるとの事です。無論お茶を焙じる事で香りを出すと云う意味もある様ですが、お茶の湿気を取り除く事や消毒の意味もあるとの事です。

 

この陶器で出来た入れ物にお茶を入れて、お茶を炒った後に、お湯を注ぐと炒茶(ほうじ茶)が出来る。

 

少し分けて頂いた「炒茶」。

 

「玄米」。場合によりこの「玄米」を入れて飲むとの事で、まさしく玄米茶です。

 

中国語の検索エンジン「百度」で検索をかけると玄米茶は日本または韓国が発祥の地とあります。玄米茶は、最初は日本から香港に伝わり、その後台湾等にも伝わり、その後大陸にも伝わり、中国本土でも良く飲まれている飲み物の一つとあります。また紛い物がとても多いので注意する必要もあるとも記されています。

私が大理古城の店で偶々見た玄米茶もどう見ても日本の玄米茶とは大分違う代物で、そもそも日本の玄米茶を見た事もない、飲んだ経験も無い人にとっては本物かどうか見分ける事は当然無理のようで、「これが日本玄米茶だ」と信じて売っている人には罪は無いのかも知れませんが、これを飲まされ高いお金を払うお客は、いい面の皮です。

 



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