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楽器修理.comブログ

楽器修理のお話やその他いろいろ載せてます!

手磨きでピカピカ!

2013年06月05日 19時00分08秒 | クラリネット

皆さんこんにちは


昨日はサッカーで街は大盛り上がりでしたね
本田選手のPKでは手汗がびっしょりでした
無事、w杯出場決定して本当に嬉しいです





さて本日はクラリネットのキィについてです


管体はグラナディラという「マメ科」の樹木が使用されていますが
キィは、管の材質に関わらずほとんどが金属で作られており、以前はそのままの仕上げのキィが多かったですが、近年では表面に銀メッキを施されているのが一般的です

このキィですが、使用しているうちに変色してしまう事が多いのです

こーんな感じになります

写真のようにキイが変色してしまう原因は、樹脂(エボナイト、ABS)の中に含まれる硫黄が銀と反応して起こる硫化です
新しいマウスピースを楽器と一緒にケースに入れたり、汗や汚れなどが付着することで起こりやすくなります。
変色が気になる方は、樹脂製の部品は楽器と離してしまい、演奏後はクロスでキイを拭きあげればある程度防ぐことができますよ

もし、変色してしまった場合は、シルバーポリッシュやヴェノールを少量着け、軽く磨いてあげるときれいになります
が、研磨剤が入っているため、頻繁に磨くことはあまりおすすめしません
また、タンポやキィコルクを傷めないように注意しましょう




そして変色してしまったキィですが↑
磨いてあげるとピカピカになるのですよ




まずはもう一度磨く前のキィをご覧ください








これを丁寧に手磨きしていきます~


すると・・・














どどんっ


どーでしょうか
同じ楽器だとは思えないくらいピッカピカになりましたよね







比べてみると・・・


ピカピカ~





並べてみましょう


わぁーお!!!まるで新品ですよね






皆さんの楽器は大丈夫でしょうか
ピカピカに磨いて新品のような楽器で練習をするとやる気も倍増ですよね





当店では、基本的に全部のタンポを交換する時に磨きを承っております
お困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせください





では、次回に記事のお楽しみに~


クラリネットのタンポ交換

2013年05月31日 19時40分46秒 | クラリネット
皆さんこんにちは


いよいよ関東も梅雨入りしましたね
私は髪が少ーーし天然パーマなのでこの時期は湿気でいつも以上にクールクルです
何か良いアイデアがあれば是非とも教えてください



今回はクラリネットのタンポ(パッド)交換です

まずタンポとは・・・

管体の穴(トーンホール)をふさぐために使用されているものです
素材はいろいろありますが、多く一般的に使用されているのが
フィッシュスキンと呼ばれているタンポです
厚紙と圧縮したフェルトの上に、ブラダー(豚の腸)を巻いて出来ています

メリット
①素材が薄いため、トーンホールへの密着が非常に良いです
②フェルトの柔らかさが伝わりやすいので、音も柔らかく繊細で、指への振動も自然です
③価格がリーズナブルです

デメリット
①素材が薄いため、耐久性はあまり良くありません
②湿度や水分の影響を受けやすく、時間が経つにつれて表面にシワが寄って音に悪影響が出てしまいます


寿命は、毎日数時間吹くような場合では、だいたい半年程度です。
また、水分のたまり易い場所によっては寿命は縮まってしまいます


ご自分の楽器をよーく見てみてください
パッドが膨らんでいたりケバケバになっていたり、擦り切れているようであれば要交換ですよ




まずはクラリネットのキィを分解してみましょう

このときに、普段手の届かないところまで念入りに拭きあげます



たとえばこのタンポ
水分を吸ってフェルトが膨らんでしまっていますし、見た目もキレイではありませんね




新品に交換してみると・・・

わぁーー並べてみると一目瞭然ですね



ここから調整に入ります
ただ交換しただけではトーンホールをしっかりふさげていません
このままでは全く音が出ないのです



調整に使う道具はこれ

ヘラです


トーンホールとタンポの間に挟んで調整していきます

こんな感じです




そして
調整してもきちんとふさがっているのか目視だけでは限界があります
ここで登場するのがこのアイテム

フィーラーです


個人個人で素材や形がさまざまですが、私はこれを使用しています

何かお分かりですか



正解は・・・カセットテープです(懐かしい
楊枝の先に貼り付けて使用でしいます
この素材と薄さが丁度良いのです


これをこんな感じでトーンホールとタンポの間に挟みます

引き抜いたときの抵抗を指で感じてきちんとふさがっているのか判断していきます
全ての角度から同じ強さの抵抗を感じたらOKです
一箇所でも強かったり、弱かったりしたらOUTなんですよー




一箇所でもタンポ交換をすると音が良くなったり、吹きやすくなったりと劇的に変化します




是非、半年に一回は定期健診で調整修理に出してみてください
今よりももっと練習が楽しくなりますよ




では次回に記事もお楽しみに~