小雨が降る土曜日の午後、RFKスタジアムに行ってきました。サッカーのDCユナイテッドがチバスをホームに迎えてのリーグ戦2試合目。僕にとっては今季初のRFKだったので、スタジアムに足を踏み入れて、中の売店で売られているホットドッグ(野球かサッカー観戦でRFKを利用される方。ここのホットドッグはフェンウェイ・ドッグと同じくらい美味しいですよ)の臭いをかぐと、今回も「また春が来た」と1人で妙に納得してしまうのだ。試合もDCユナイテッドが2-0で危なげなく勝利し、イギリスのサッカー誌までもが記事で紹介したサポーター集団「スクリーミング・イーグルス」の連中は試合後も半袖で踊り続けていた。しかし、雨も手伝って、昨日はやけに寒い1日だった。長袖のボタンシャツにパーカーを羽織ってスタジアムに入ったんだけど、ハーフタイムではホットチョコレートを捜し求めて、友人とスタジアム内を2周ばかりしている。僕らの横で観戦してたエルサルバドル出身のオッサンは、半袖のサッカーシャツだけでスタジアムに来ていたようで、ハーフタイムになって「ミエルダ!」を連呼して泣く泣くショップでトレーナーを買っていたようだ…。さて、今日はペンタゴン内でイランに対する空爆計画が本腰を入れて進められているという話を。
ニューヨーカー誌(電子版)は8日、調査報道のベテランとして知られるセイモア・ハーシュ記者による最新のイラン関連記事を掲載し、ブッシュ政権が戦術核の使用も含めた対イラン空爆計画に本腰を入れて取り組み始めたと報じている。元国防総省高官の1人はハーシュ記者に対し、ペンタゴン内部で「空爆によってイラン国内で絶対的な権力を持つ宗教指導者らが面目を失い、反政府活動が活発化する」という信念のもとで作戦計画が練られていると語ったが、同時にペンタゴン上層部のそういった共通認識を「現実からあまりにもかけ離れている」と危惧している。また、作戦計画に携わる軍関係者はブッシュ政権の対イラン政策について言及し、「911テロ事件後のブッシュ大統領はイラクばかりに目を向けていたイメージが強いですが、ブッシュ政権発足時からずっと注視されてきた国を1つ挙げるとするならば、それはイランだと思います」と語っている。
ニューヨーカー誌の記事によると、ペンタゴンは最近になってホワイトハウスに幾つか作成されている空爆計画の1つを提出しており、その計画ではイラン中部のナタンツ(テヘランから南に約200マイル)の核関連施設に対して地中貫通型の戦術核爆弾「B61-11」の使用も含まれている。ナタンツにはイラン国内における主要な核施設のひとつが作られており、現在は国際原子力機関(IAEA)の保護下には入っていない。また一部の報道では、ナタンツにある施設の地下に5万個分の遠心分離機が置けるスペースが作られているとの事だ。戦術核使用をめぐっては米統合参謀本部内でも反対の声が強いとハーシュ記者は伝えており、一部の高官はすでに辞任も示唆しているのだという。統合参謀本部は最近、イラン空爆計画から戦術核の使用を削除しようと試みたが、ホワイトハウスからの圧力に屈する形で削除には失敗している。
ニューヨーカー誌の報道の翌日にはワシントンポスト紙もペンタゴン内部のイラン空爆計画について触れ、短期的には空爆実施の可能性が低いものの、イラン政府に核開発を中止させる手段のひとつとして空爆の計画が着々と進められていると報じている。ポスト紙が複数の関係者から入手した情報によると、ペンタゴンとCIAの作戦立案者達は大きく分けて2つの空爆プランを描いており、核関連施設のみを目標とする限定的な空爆計画がある一方で、政府や軍関連施設をも爆撃の対象にしようとする動きもあるようだ。2つ目の計画が実行に移された場合、巡航ミサイルなどを用いてイラン諜報部や革命防衛隊の関連施設に攻撃が加えられる模様だ。8日から9日にかけてアメリカ国内の主要メディアが相次いで報じたブッシュ政権のイラン空爆計画だが、イラン外務省の報道官は9日の記者会見で、一連の報道を「アメリカによる心理戦」と批判している。
スイープという言葉。日本語でいうところの「3タテ」を意味するもので、自分が応援するチームがスイープでもしようものなら、それからしばらくは至福の一時を過ごせるのだ(逆の場合もあるんだけどね)。ボルチモアで行われたオリオールズとの3連戦も最終日を迎え、レッドソックスの先発は数種類のナックルボールを使い分ける(ホンマかいなぁ)ティム・ウェークフィールド。シーズン初登板となった先週のレンジャーズ戦では、彼のナックルボールを今年から赤靴下軍団の一員となったキャッチャーのジョッシュ・バードが上手く捕球できず、4回を持たずに7失点の大炎上。ナックルボールをきちんと捕れるだけでも凄いんだから、バードをきつく責めるのは酷なんだけど、今日の試合前に4月4日の大惨事を思い出したファンは少なくないと思う。でも、そんな心配も杞憂に終わったようで、6回を投げたウェークフィールドは5安打1失点と、まずまずの成績。試合も4-1で勝利し(中継ぎに降格したフォークは今も気になるけど)、見事にスイープに成功したのでした。開幕からの6試合で5勝1敗。スタートとしては十分満足いくものでしょう。最後にレッドソックス・ファンと阪神ファンに仰天情報。フェンウェイで一時代を築き、阪神では「神のお告げ」で退団・帰国したマイク・グリーンウェルがストックカーレースのドライバーとして5月にもデビューするそうです。
写真:9日に行われたオリオールズ戦で今シーズン初勝利をあげたティム・ウェイクフィールド投手 (ロイター通信より)
ニューヨーカー誌(電子版)は8日、調査報道のベテランとして知られるセイモア・ハーシュ記者による最新のイラン関連記事を掲載し、ブッシュ政権が戦術核の使用も含めた対イラン空爆計画に本腰を入れて取り組み始めたと報じている。元国防総省高官の1人はハーシュ記者に対し、ペンタゴン内部で「空爆によってイラン国内で絶対的な権力を持つ宗教指導者らが面目を失い、反政府活動が活発化する」という信念のもとで作戦計画が練られていると語ったが、同時にペンタゴン上層部のそういった共通認識を「現実からあまりにもかけ離れている」と危惧している。また、作戦計画に携わる軍関係者はブッシュ政権の対イラン政策について言及し、「911テロ事件後のブッシュ大統領はイラクばかりに目を向けていたイメージが強いですが、ブッシュ政権発足時からずっと注視されてきた国を1つ挙げるとするならば、それはイランだと思います」と語っている。
ニューヨーカー誌の記事によると、ペンタゴンは最近になってホワイトハウスに幾つか作成されている空爆計画の1つを提出しており、その計画ではイラン中部のナタンツ(テヘランから南に約200マイル)の核関連施設に対して地中貫通型の戦術核爆弾「B61-11」の使用も含まれている。ナタンツにはイラン国内における主要な核施設のひとつが作られており、現在は国際原子力機関(IAEA)の保護下には入っていない。また一部の報道では、ナタンツにある施設の地下に5万個分の遠心分離機が置けるスペースが作られているとの事だ。戦術核使用をめぐっては米統合参謀本部内でも反対の声が強いとハーシュ記者は伝えており、一部の高官はすでに辞任も示唆しているのだという。統合参謀本部は最近、イラン空爆計画から戦術核の使用を削除しようと試みたが、ホワイトハウスからの圧力に屈する形で削除には失敗している。
ニューヨーカー誌の報道の翌日にはワシントンポスト紙もペンタゴン内部のイラン空爆計画について触れ、短期的には空爆実施の可能性が低いものの、イラン政府に核開発を中止させる手段のひとつとして空爆の計画が着々と進められていると報じている。ポスト紙が複数の関係者から入手した情報によると、ペンタゴンとCIAの作戦立案者達は大きく分けて2つの空爆プランを描いており、核関連施設のみを目標とする限定的な空爆計画がある一方で、政府や軍関連施設をも爆撃の対象にしようとする動きもあるようだ。2つ目の計画が実行に移された場合、巡航ミサイルなどを用いてイラン諜報部や革命防衛隊の関連施設に攻撃が加えられる模様だ。8日から9日にかけてアメリカ国内の主要メディアが相次いで報じたブッシュ政権のイラン空爆計画だが、イラン外務省の報道官は9日の記者会見で、一連の報道を「アメリカによる心理戦」と批判している。
スイープという言葉。日本語でいうところの「3タテ」を意味するもので、自分が応援するチームがスイープでもしようものなら、それからしばらくは至福の一時を過ごせるのだ(逆の場合もあるんだけどね)。ボルチモアで行われたオリオールズとの3連戦も最終日を迎え、レッドソックスの先発は数種類のナックルボールを使い分ける(ホンマかいなぁ)ティム・ウェークフィールド。シーズン初登板となった先週のレンジャーズ戦では、彼のナックルボールを今年から赤靴下軍団の一員となったキャッチャーのジョッシュ・バードが上手く捕球できず、4回を持たずに7失点の大炎上。ナックルボールをきちんと捕れるだけでも凄いんだから、バードをきつく責めるのは酷なんだけど、今日の試合前に4月4日の大惨事を思い出したファンは少なくないと思う。でも、そんな心配も杞憂に終わったようで、6回を投げたウェークフィールドは5安打1失点と、まずまずの成績。試合も4-1で勝利し(中継ぎに降格したフォークは今も気になるけど)、見事にスイープに成功したのでした。開幕からの6試合で5勝1敗。スタートとしては十分満足いくものでしょう。最後にレッドソックス・ファンと阪神ファンに仰天情報。フェンウェイで一時代を築き、阪神では「神のお告げ」で退団・帰国したマイク・グリーンウェルがストックカーレースのドライバーとして5月にもデビューするそうです。
写真:9日に行われたオリオールズ戦で今シーズン初勝利をあげたティム・ウェイクフィールド投手 (ロイター通信より)
ボストンにいらっしゃるかもしれないとのこと、楽しみにしています。
ダラダラと野球の話になってしまいました。DCのレッドソックスファン人口は意外と多いので(ニューイングランド出身者がよく集まる町でもあるため)、オリオールズやナショナルズではなく、「B」のロゴが入ったキャップをかぶった人をよく見かけます。