IPSO FACTO

アメリカの首都ワシントンで活動するジャーナリストの独り言を活字化してみました。気軽に読んでください。

カラマリ・パスタとカノッリ、そしてアクセル・ローズ

2006-09-10 17:08:02 | 政治
久しぶりにRFKスタジアムで観戦したDCユナイテッドの試合。今日は天気もよく、真夏ほどの暑さも無かったため、スタジアムには結構な数のファンがいた(2万人は軽く超えていると思ったんだけど、スタジアムの公式発表は1万9812人だったそう)。今シーズンのDCユナイテッドはファンである僕ですら気味が悪いほど絶好調で、リーグ最高の守備陣は25試合で僅かに26失点しか喫していない。しかも25試合で43点をたたき出した攻撃陣もリーグトップで(12チーム中)、今日の相手が「勝てないフットボール」と「つまらないフットボール」を見事に融合させているソルトレーク・シティだけに、大量得点を期待したんだけど、得点はフレディ・アドゥのフリーキックによる1点だけ。試合も1-1の引き分けで終わったんだけど、内容は明らかにソルトレーク・シティの方がベターだった。ゲームメーカーが欲しいです、本当に。ホワイトハウスやワシントン記念塔を質に入れて、その金でロナウジーニョでも獲得するくらいの粋さを見せてほしいんですけどねぇ。さてさて、今日はカリフォルニア州知事の発言がまたまた問題になったというニュースを。

カリフォルニア州のアーノルド・シュワルツェネッガー知事が今年春に知事室内で側近と交わした会話の内容が8日付のロサンゼルス・タイムズ紙によって報じられ、キューバ人やプエルトリコ人を「生まれつき、頭に血が上りやすい性分」と呼んだ知事に批判が集まっている。タイムズ紙はシュワルツェネッガー州知事と側近との会話が録音されたテープ(約6分間の長さ)をウェブ上で公開したが、テープの入手経緯については明らかにしなかった。側近との私的な会話がなぜ録音されていたのかについて、タイムズ紙は「シュワルツェネッガー知事のスピーチライターが、知事の日頃の考えや話し方のリズムを記録するため、テープレコーダーを頻繁に使用していた」と報じている。知事室のドアを閉めた状態で行われた側近との会話では、知事や側近が非常にリラックスし、公の場では決して口にできないようなテーマなども話されている。

ロサンゼルス・タイムズ紙によって公開されたテープでは、側近の1人がカリフォルニアでは唯一のラテン系共和党議員のボニー・ガルシア州議員を褒め称え、シュワルツェネッガー知事と共に彼女の「人種的バックグラウンド」について議論している。この中で州知事はガルシア議員がキューバ系かプエルトリコ系かは大きな問題ではないと前置きして、「つまりキューバ系もプエルトリコ系も頭に血が上りやすい人達なんだよ。だって、ラテン系の血と黒人の血が混ざり合っているんだからね。それがああいったキャラクターを作っているんだ」と語っている。シュワルツェネッガー州知事はキューバ生まれで元重量挙げの世界的選手だったセルジオ・オリベイラ氏を引き合いに出し、「あいつもそんなタイプだったからね」と続けている。ガルシア州議員はロサンゼルス・タイムズ紙の取材に対し、州知事のコメントで嫌な思いをしたという感覚は全くないと答えている。「知事は物事をはっきりいうタイプなので、好感が持てます。私自身が知事との会話の中で、自分の熱くなる性格をジョークにするくらいなんですから、全く問題ありあせん」。ガルシア議員はそう語っている。

シュワルツェネッガー知事は8日にカリフォルニア州で記者会見を開き、ロサンゼルス・タイムズ紙が報じたテープの内容を事実と認めた上で、発言について謝罪している。「テープの内容に嫌な思いをされた方々には、本当に申し訳ない気持ちです。自宅で自分の子供達が同じような会話をしているのを聞けば、間違いなく怒ると思います」。シュワルツェネッガー知事はそう語った。しかし、再選を目指す知事にとって、今回の一件によるイメージダウンは必至との声も存在する。シュワルツェネッガー知事のコメントが問題となったケースは今回が初めてではなく、過去にはカリフォルニア州議員達を「女々しいやつら」と呼んだり、「看護婦のケツを蹴飛ばしてやった」というコメントが大きく報じられたことがある。2003年の知事就任前には俳優時代に映画のロケ地などで行った複数のセクハラ行為に注目が集まり、のちに「時に度を越えた行為がありました」と謝罪している。

友人の奥さんが40回目の誕生日を迎えたので、金曜日の夜にアレキサンドリアにある「トラットリア・フランコ」というイタリア料理店でお祝いをした。参加メンバーは僕を入れて20人ほど。友人がイタリア系で、誕生日を迎えた奥さんもローマで働いていた事があったので、イタリアンで彼女の誕生日を祝うことにしたのだ。イタリアン・レストランでパーティーを開く機会って意外と多いんだけど、昨日は机の配置に少し感動。机を横一列に並べた形で、それこそ「最後の晩餐」のような形で食事をしたんだけど、イタリア映画でしか見たことの無かった食事のスタイルが凄く新鮮だった。このレストランはナポリ出身のオヤジさんが家族でやっていて、店に飾られた写真にはルチアーノ・パバロッティやロナルド・レーガン、ジョージ・ブッシュ元大統領などの姿もあった。店の奥に飾られた額の中には前ローマ教皇のヨハネ・パウロ2世直筆のポストカードもあったんだけど(このレストランで食事をしたわけではないらしい)、「たまには教会にも行くように」というメッセージに苦笑してしまった。食事がおわると、近くのバーに行って朝の4時過ぎまでカラオケ(ボックスではないです)を堪能。20人以上による「ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル」の合唱で、夜は明けていったのでした。


写真:9日の対ソルトレーク・シティ戦でゴールを決めたフレディ・アドゥ選手 (AP通信より)


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