朝の話から始めたいんだけど、久し振りに大きな停電に見舞われ、あとで聞いた話ではアーリントン市で広範囲にわたって電気がプッツリと途絶えてしまったらしい。原因はハッキリと聞いていないんだが、午前9時過ぎに始まった停電の復旧作業が完了したのが午後2時半頃だったとかで、僕らは6時間近くも電気の無い生活を強いられた事になる。僕は停電が始まった直後に仕事の関係で外出していたんだけど、昼過ぎに一度帰宅した際にはシャワーの湯まで出ない事にビックリして(ガスを使っていると思ってたので)、フィリピン以来の水シャワーを決行。今日のワシントンの気温が30度近くあったこともあり、この水シャワーが妙に気持ちよかったのだ。明日も今日のような暑さが続くんだったら、水風呂にでも入ろうかなと本気で思い始めている。
幸運にも停電中にパソコンなどを使う必要が無かったため、僕の唯一の心配事は冷蔵庫の中にある食料品が傷まないかなという事だけだった。夕方からラジオ出演のため電話が必要だったが、意外と冷静に考える事ができ、最悪の場合は停電に見舞われなかった地域に住む知り合いの電話を借りようかと考えていた。アメリカでの生活を始めてから、何度か大きな停電を経験した事もあって、次にどう行動すべきかを体が覚えてくれている感じがする。特に、このバージニアの田舎は停電が多いもんだから…。でも、食料品を扱うスーパーマーケットやコンビニにとってはシャレにならない出来事で、自宅近くのスーパーも夕方まで営業を停止していた。電気の無い生活は6時間弱で終わってくれたけど、そのあとに無力感を感じずにいられなかった事も告白しておこう。
ワシントンの連邦控訴裁判所は火曜日、ニューヨーク・タイムズ紙のジュディス・ミラー記者とタイム誌のマシュー・クーパー記者の訴えを却下し、情報源の守秘を主張する2人の記者が早ければ来週にも刑務所に入れられる可能性が出てきた。両記者はCIA工作員の名前を自らの記事の中で公表した際、政府側から情報源を明かすように求められてきたが、これを頑なに拒否している。火曜日の控訴裁判所の決断によって、2人の記者と特別検察官らとの法廷での戦いは最終段階に突入するとみられ、メディアや言論の自由をチェックする団体からは激しい非難が出る事は間違いない。とりわけ、今回のケースはブッシュ政権による言論統制の一環と考える団体も少なくない。
タイム誌とニューヨーク・タイムズ紙は控訴裁判所による判決によって2人の記者に科せられる禁固刑の延期を模索しており、その間に連邦最高裁判所に訴訟の見直しを求めていきたいようだ。今回の訴訟を担当する弁護士の話では、もし控訴裁決定の延期が認められなかった場合、この件は下級裁判所にまわされる事になる模様。下級裁判所のホーガン判事は昨年10月にこの一件を担当した人物であり、その際には2人の記者に最長18ヶ月の禁固刑が命じられている。ニューヨーク・タイムズ紙のトビー・ウスニック広報は「今回の裁判所決定に失望しており、連邦最高裁の見直しに必要な時間を稼ぐためにも、判決の延期を求めて行きたい」、との声明を発表した。タイム社の声明も同様に、「失望したが驚きではない」、というものだった。
2003年夏にCIA工作員のバレリー・プレームの名前がメディアによって報じられると、司法省は連邦検事のパトリック・フィッツジェラルドを特別検察官に任命した。フィッツジェラルドはクーパーとミラーが情報源を明かさない限り、有罪で刑務所に送る可能性がある事をちらつかせ、国内のメディア関係者を激怒させている。2月にはワシントンの巡回裁判所で3人の判事で構成される委員会が判決を出しており、情報源の提出以外に2人の記者が刑務所行きを逃れる手段はないとして、昨年10月のホーガン判事による判決を支持する格好となっている。両記者の弁護士は、合衆国憲法修正第一項により、記者は情報源の公開を拒否する事ができると主張する。また多くのメディアは、情報提供者が犯罪に直接かかわったという証拠がない限りは、記者による情報源の公開は必要なしとの認識を示している。
ジャーナリストの守秘義務をめぐって、政府が圧力をかけるケースは、大学新聞から大手メディアまで関係なく存在するんだが、僕は今回のケースでジュディス・ミラーが刑務所に行く可能性が高くなった事に一種の皮肉さえ感じる。ミラーと言えば、ブッシュ政権の対テロ戦争やイラク問題に関する報道で有識者らから批判の対象となっている人物で、ブッシュ政権寄りの情報源に依存しすぎとの批判があとを絶たない。コロンビア大学の故エドワード・サイード教授も、生前は彼女の取材姿勢に疑問を投げかけていた。ブッシュ政権のプロパガンダ機関だったイラク国民会議の話をベースに、イラク国内の大量破壊兵器存在説を主張したミラーだったけど、大量破壊兵器は結局見つかっていない。ミラーさん、これからどうすんだろか?
昼間の暑さが原因なのか、少し前から睡魔が襲い始めたので、今日はこの辺でストップしておきます。明日は夕方からサッカーの練習。思いっきり汗を流して、それから風邪引かない程度に水風呂にトライでもするか。
幸運にも停電中にパソコンなどを使う必要が無かったため、僕の唯一の心配事は冷蔵庫の中にある食料品が傷まないかなという事だけだった。夕方からラジオ出演のため電話が必要だったが、意外と冷静に考える事ができ、最悪の場合は停電に見舞われなかった地域に住む知り合いの電話を借りようかと考えていた。アメリカでの生活を始めてから、何度か大きな停電を経験した事もあって、次にどう行動すべきかを体が覚えてくれている感じがする。特に、このバージニアの田舎は停電が多いもんだから…。でも、食料品を扱うスーパーマーケットやコンビニにとってはシャレにならない出来事で、自宅近くのスーパーも夕方まで営業を停止していた。電気の無い生活は6時間弱で終わってくれたけど、そのあとに無力感を感じずにいられなかった事も告白しておこう。
ワシントンの連邦控訴裁判所は火曜日、ニューヨーク・タイムズ紙のジュディス・ミラー記者とタイム誌のマシュー・クーパー記者の訴えを却下し、情報源の守秘を主張する2人の記者が早ければ来週にも刑務所に入れられる可能性が出てきた。両記者はCIA工作員の名前を自らの記事の中で公表した際、政府側から情報源を明かすように求められてきたが、これを頑なに拒否している。火曜日の控訴裁判所の決断によって、2人の記者と特別検察官らとの法廷での戦いは最終段階に突入するとみられ、メディアや言論の自由をチェックする団体からは激しい非難が出る事は間違いない。とりわけ、今回のケースはブッシュ政権による言論統制の一環と考える団体も少なくない。
タイム誌とニューヨーク・タイムズ紙は控訴裁判所による判決によって2人の記者に科せられる禁固刑の延期を模索しており、その間に連邦最高裁判所に訴訟の見直しを求めていきたいようだ。今回の訴訟を担当する弁護士の話では、もし控訴裁決定の延期が認められなかった場合、この件は下級裁判所にまわされる事になる模様。下級裁判所のホーガン判事は昨年10月にこの一件を担当した人物であり、その際には2人の記者に最長18ヶ月の禁固刑が命じられている。ニューヨーク・タイムズ紙のトビー・ウスニック広報は「今回の裁判所決定に失望しており、連邦最高裁の見直しに必要な時間を稼ぐためにも、判決の延期を求めて行きたい」、との声明を発表した。タイム社の声明も同様に、「失望したが驚きではない」、というものだった。
2003年夏にCIA工作員のバレリー・プレームの名前がメディアによって報じられると、司法省は連邦検事のパトリック・フィッツジェラルドを特別検察官に任命した。フィッツジェラルドはクーパーとミラーが情報源を明かさない限り、有罪で刑務所に送る可能性がある事をちらつかせ、国内のメディア関係者を激怒させている。2月にはワシントンの巡回裁判所で3人の判事で構成される委員会が判決を出しており、情報源の提出以外に2人の記者が刑務所行きを逃れる手段はないとして、昨年10月のホーガン判事による判決を支持する格好となっている。両記者の弁護士は、合衆国憲法修正第一項により、記者は情報源の公開を拒否する事ができると主張する。また多くのメディアは、情報提供者が犯罪に直接かかわったという証拠がない限りは、記者による情報源の公開は必要なしとの認識を示している。
ジャーナリストの守秘義務をめぐって、政府が圧力をかけるケースは、大学新聞から大手メディアまで関係なく存在するんだが、僕は今回のケースでジュディス・ミラーが刑務所に行く可能性が高くなった事に一種の皮肉さえ感じる。ミラーと言えば、ブッシュ政権の対テロ戦争やイラク問題に関する報道で有識者らから批判の対象となっている人物で、ブッシュ政権寄りの情報源に依存しすぎとの批判があとを絶たない。コロンビア大学の故エドワード・サイード教授も、生前は彼女の取材姿勢に疑問を投げかけていた。ブッシュ政権のプロパガンダ機関だったイラク国民会議の話をベースに、イラク国内の大量破壊兵器存在説を主張したミラーだったけど、大量破壊兵器は結局見つかっていない。ミラーさん、これからどうすんだろか?
昼間の暑さが原因なのか、少し前から睡魔が襲い始めたので、今日はこの辺でストップしておきます。明日は夕方からサッカーの練習。思いっきり汗を流して、それから風邪引かない程度に水風呂にトライでもするか。